(2015/08/10)
ペットを飼っていると、なかなか旅行に行けない……という人も多いのでは。私も子どもの頃に犬を飼いたいと母にお願いすると「うちは旅行が多いから飼えないのよ」と言われて納得していたけれど、家を出てからは鳥や猫などいろいろ飼い、ここ20年はフェレット愛(熱帯魚もずっと飼っているけれど)で貫いている! カメラマンという職業柄、地方や海外などのロケ撮影などは、ひとり旅なので家族にペットを託して行けるが、家族旅行に行くときや、法事などで一緒に連れて行けないときはペットホテルに預けている。
最近はペットホテルもだいぶ進化して、ペットを遊ばせる時間が用意されていたり、動物病院が併設されていたり提携していたり、ペットを安心して預けられるところが多くなってきたのを実感している。しかし、私はかなりの心配性! わが家の「お坊ちゃま」が環境が変わり、ストレスになるのではないかとドキドキしているし、実際に家へ連れて帰るとすごく喜んでいるのがわかる。友人にペットシッターを頼むことも何度かあったが、それはそれで友人に負担をかけるし、万が一の事故で友情にヒビが入ってしまっても困るのだ。
さて、今回は京都で法事があり、2日間の旅行のため家を空けることに。そこで今後のことも考えて、思い切ってペットシッターを利用することにしたのだ。
ペットシッターと聞いて誰もが危惧するのは「赤の他人に家の鍵を預けること」だろう。しかし、実際に打ち合わせで話を聞いていくうちにそんな心配は吹き飛んだ。いちばんのメリットは一度お願いしてわが家の方法を知ってもらえうこと。急なお願いはもちろん、災害時に帰宅困難な状況になっても様子を見に来てもらえたり、いろいろと対応してもらえそうではないか。ペットホテルなどの場合は旅行前に預けたり、帰ってから迎えに行ったりするので、翌日になってしまうこともよくある。時間も手間も大いに省けるのだ。
そんな私のペットシッター「初体験」を紹介しよう!
ペットシッターを探してみる
以前に近所の電信柱に「ペットシッターやります」との張り紙を見たことがあったけれど、もちろん覚えていない。できれば近所でペットシッターを探したい。ということで、とりあえず「ペットシッター」「三鷹市」のキーワードで検索してみる。
検索上位にヒットしたのは、やっぱり全国展開(フランチャイズ)でやっているところだ。それらを見ると独自の認定資格を取ってフランチャイズ店として運営しているようだ。非営利団体のペットシッター協会もあり、講習会を開いている。そこの会員も選択肢に入るかも。ふむふむ……それはそれでよいかもと思いつつ、私が問い合わせしたのは「東京都調布市LAJペットシッターズ」だ。動物病院提携で動物看護士ってかなりよさそう! ホームページを見ると、地元で活動している人で、バックボーンに動物病院がある。さらに、担当者は動物看護の有資格者としっかりしていそうだ。それにきちんと「ペットシッター保険」にも加入している。これは何かあったときには重要だ。お願い基準の重要なポイントのひとつだろう!
帰りが遅くなってもいいように2日分(初日は夕方、翌日は午前希望)でさっそく見積りを頼んでみた。
見積りを見るとペットホテルとそれほど金額の差はないが、わが家のお坊ちゃまたちが安心して過ごせる環境は自宅に勝るものはない。ほぼ決定だ!
ペットシッターさんとの打ち合わせ
打ち合わせ当日、いらっしゃったのはLove Animal Japan (ラブ・アニマル・ジャパン)代表でもある藤塚あかねさん。すごくしっかりした方で第一印象は合格である。しかもお坊ちゃまたちがきかん坊だったときのために革手袋を持参していた(笑)
この日のために私は「お願いリスト」を用意していた。しかし、藤塚さんが持ってきた書類には、そのすべてが含まれていたのには驚きだった……。それが当たり前なのかもしれないが、ますます信頼できそうだ。
下の写真をご覧になっていただくとわかるが「ペット飼養代行確認書」なるもので細かい決まりごと(免責事項を含む)の説明を受け、必要項目を書き加えサインするのだ。そして、お坊ちゃまたちが通うホームドクターの連絡先も記入するので、もし体調が悪くなった場合にも対応してもらえるし、災害時の対応もしっかりしている。
打ち合わせにはお坊ちゃまたちも参加。「おまえたち、拒否しちゃダメだぞ!」と言ったものの、お姉さんに興味津々で早くもお友達モードに!
訪問が可能な時間帯は、基本的には夕方なのだが、今回は対応件数が少ない日だったため、初日は夕方に、翌日は夜に帰ってくるため午前中に設定していただけた(感謝)。お得意様になればもっともっと融通が利くかも、とか勝手な想像をしながら書類を確認するのだった。
また、今回は短期間なのでお願いしなかったが、植木の水やりや新聞の取り入れなども一緒にやってくれるようだ。熱帯魚の餌やりは? ペット扱いだと料金がかかるのかな……今度あらためて聞いてみよう。
さて、いよいよ鍵を預ける件についてだが、作業が終わり施錠して退室するときには「鍵をかけるシーン」を動画で撮影するそうだ。何かあったときにお互い疑うのはよくないから最善の方法だろう。また、鍵の返却は後で持ってきてくれるという選択肢もあるが、私はたまたま最近買った「キーボックス」を使うことにした。今後お願いするときには、鍵の受渡しの手間も省けるのだ!
作業が終わったら鍵をかけて、このキーボックスに鍵を入れてドアノブに装着してもらえばよいのだ。暗証番号は変更できるので、すべて終わったら新しい番号で使えばよいし、緊急時にはその番号を知らせることもできるので、一家に一台あると便利で安心かも。打ち合わせの最後には、わが家の掃除道具と掃除方法、フードのストック場所などを説明して終了。
あとは当日までに用意をお願いされた緊急時用キャリーを準備し、掃除道具などをきちんとセットし、わが家ならでの注意点をメールして、これで準備万端! あとはお坊ちゃまたちがよい子で過ごすことを願うばかりなのだ(笑)
ペットシッターサービス当日
京都に着くと夏休みということもあり、いつも以上にたくさんの観光客! まずはお寺に行って親戚と合流して法事をすます。それから親戚と会食して夕方になると、突然のようにわが子たちが心配になってくる。ちょくちょくメールが来ないかと気になる気になる(笑) たしかメールが来るのは全部仕事が終わってからで、ペットシッターを利用する飼い主さんたちに順次メールを送るとのことだから、夜8時以降になるとは聞いていたのだけれど。そして、遂に20時過ぎてメールがやってきた!
2日目は暑いなか、朝から久々の観光をして午後に墓参りしてから親戚宅に。
この日のペットシッターさんは午前中に作業が終わると、すぐにメッセージをくれた。
こんなひと言のメッセージでもうれしいもんだ。何も連絡がないと、本当に来てくれているのだろうか? とか心配になってしまうから、このメールをもらっただけで夜まで心配しなくてすむのだ。
そして、東京に帰る新幹線のなかで報告メールがやってきた。写真をみるとニヤニヤしてしまう。
旅行から帰宅してみると
夜中に帰ると、お坊ちゃまたちはいつものようにスヤスヤと就寝中。起きてきた2匹をケージから出すといつものように遊び始め、元気いっぱいで何ごともなかったようだ。
一度利用してみることで気付くこともある。それをメモしておけば、次回にお願いするときにもっとよくなるはずだ。もちろん、鍵は予定どおりの場所にあったので無事回収。よく利用するお客さんのなかには、鍵を預けっぱなしの人もいて、残業で遅くなるときなどお願いされるとのことだ。
何よりもうちのお坊ちゃまたちがストレスなく過ごせたのが一番! これからもお願いすることに決定なのだ。
旅行をガマンしている読者の人がいるなら、ぜひペットシッターを検討してみてはいかがだろう。
取材協力:Love Animal Japan (ラブ・アニマル・ジャパン)
代表:藤塚 あかね
http://love-animal.jp/