(2015/06/22)
毎年、暑い夏がはじまると心配ごとがひとつ増える。それは「留守番をさせているペットの様子」だ。
ウチには部屋で放し飼いにしているマルチーズの定吉くん(4歳)がいる。しかし子どもたち3人は学校、奥さんは働きに出ている上、筆者は客先で常駐して開発の仕事をしているため、昼間は定吉くんの面倒を見る人(というか、単なる遊び相手)がいないのだ。
夏の心配ごととは、誰もいない間、暑い部屋で定吉くんがヘタっていないか?ということ。ペットが届かず、人も入れないほど窓を少し開けて出かける家庭も多いかもしれないが、住まいの事情によっては、窓を開けっぱなしにできないので、夏はペットのためにエアコンを付けっぱなしで外出する場合もあるだろう。
ちょっと買い物に行くくらいなら心配することもないが、勤めに出るとなるとスグには家に帰れない。しかも昼休みに見た「熱中症で救急搬送された」なんてニュースを見ると、定吉くんが心配になる。
そんなペットが大好きな人にオススメしたいのが、スマートフォンで出先からペットの様子を動画で見られる中央システム技研株式会社の「リモカ2」だ。
すでにペットと暮らしている人はもちろん、これから飼いたいというヒトにも参考にして欲しい。
ただのネットワークカメラじゃない! ペットに便利な機能が盛りだくさん
リモカ2を開発・製造している中央システム技研は、もともと業務用の通信機器や映像機器、医療や公共のシステムを開発するメーカー。つまり業務用の技術などをフィードバックして、ペットの様子をスマホで見られるネットワークカメラを開発したというわけだ。
スマートフォンやパソコンから遠隔操作できるライブカメラ映像を見たことがあるかもしれないが、リモカ2の機能や操作性は個人サイトのライブ映像とは桁違い。機能性は業務用のお天気カメラさながらで、警備室から操作できる監視カメラ並みと言ってもいいほどだ。
リモカ2の映像は外出先から、こんな感じで見ることができる。
動画はリアルタイムで再生でき、室内の音もモニターできるので、いま何が起こっているか把握しやすい。画質は動画投稿サイトと同程度で、回線の状態などで高画質版と低画質版が選べる。またムービーとして記録することもOK。
さて、ペットは家でいちばん過ごしやすいペストプレイスでのんびりしていることだろう。でも毎日同じ場所じゃなく、日々刻々と場所は変わる上に、飽きると部屋をゴソゴソ徘徊してイタズラできるものを探し回る。
リモカ2のカメラは上下左右に動かせるので、ヒンヤリした床で寝転がっているところも撮ることができれば、ソファーの上に飛び乗ってご主人のニオイがついたクッションで遊んでいる姿も見られる。人の気配を感じで、慌てて玄関に走っていく姿も見られるのだ。
リモカのすごいところは、ペットが水を飲みにきたり、部屋をウロウロしていると、それをメールでお知らせしてくれること。防犯技術を応用したこの機能は、ペットの動きをいち早く察知するだけではない。ペットカメラを何台か使ってみたことがあるが、広範囲を映せるようにしているため、カメラから離れていくと、画面では豆粒ほどの姿になってしまう。とてもじゃないが、表情を読み取れるどころじゃないのだ。しかし、リモカなら映像から目を離していても、動きを検知してメールでお知らせしてくれるので、部屋を元気に走り回っている様子が確認できる。さらには、リモカ2のそばに寄ってきたペットの顔を大写しで見られるので表情まで読み取れるのだ。
部屋が暗いときは、リモカ2に内蔵されているLEDライトを遠隔操作で点灯すればいい。またLEDライトをつけたり消したりすると、ペットが興味を示してリモカに近づいて来るという裏技もある。
さらに部屋が真っ暗なときは、レンズの外周にある赤外線LEDライトが自動的につく。人の目には見えないが、部屋を明るく照らして、ペットの寝ている姿も見られるので、お泊まりの外出でもペットの様子がうかがえる。スマートフォンとの連携は簡単
スマートフォンとの連携も簡単で、iPhoneやAndroidのアプリダウンロードサイトからインストールするだけ(無料)。また無線でも有線でもかまわないが、自宅にインターネット環境が必要だ。
リモカ2と自分のスマートフォンを紐付けるのも超簡単。ダウンロードしたアプリを起動し、製品についているQRコードを読み込むと、世界中にあるリモカ2のなかから、目の前の1台を探し出し、自動的に接続してくれる。この簡単さには、筆者も驚かされた。
LANケーブルでリモカ2と接続するのはイヤという場合は、無線LANで接続することも可能。ただし、リモカ2から無線LANの親機が見通せる範囲にある場合に限ったほうがいい。これは電波が弱いと通信速度が落ちてしまうからだ。映像を配信するリモカ2は、通信速度が高速で安定している有線がオススメ。とくに無線LANの親機が別の部屋や別の階にあって通信速度が出せない場合や、無線LANの設定が難しいという人も有線にするといいだろう。
便利な声かけ機能とおやつ機能で外出中でもしつけOK!
留守がちな家庭でとくに困るのは、ペットがわがままになってしまう点。ネコの場合は家族のなかでの自分のポジションに興味がないから、さほど心配はいらないだろう。しかし犬は、ポジショニングがあり、部屋に誰もいないと自分がNo.1の王様になってしまうケースも少なくない。こうなるとご主人の言うことは聞かなくなるわ、ワンワンとムダ吠えするわ、何でもかんでも壊しちゃうわで、ヤンキー犬になってしまう可能性も。
とくに飼い始めの数年は、しつけの大事な期間なので留守にしがちにすると、駄々っ子になってあとが大変になる。
そんなときに便利なのが、リモカ2の「声かけ機能」と「おやつ機能」。声かけ機能は、スマートフォンに向かって話をすると、その声がリモカから流れるというもの。ペットのソワソワを検知して送ってくるメールと連携すれば、たとえ部屋にいなくても、ムダ吠えしたり、いたずらしている現場を押さえて「ダメ!」を教えられる。もちろん愛でてやってもいいが、ウチではもっぱらダメ出し用だ(笑)
おやつ機能は、スマートフォンを操作すると、遠隔操作でご褒美のおやつをあげられる機能。あらかじめ2回分のおやつをリモカ2にセットしてフタを閉めておく。あとは声かけ機能などでしつけをしたあとなどに、アプリのおやつボタンをタップすると、1回分のおやつのフタが開くというものだ。
本格的なしつけは、やはり目と目を合わせてやらなければならないが、「留守のときでもご主人はいつもお前を見張ってるぞ!」ということ教えるには十分だ。犬の王様ストッパーとして、かなり役立つだろう。
外出先からペットの様子をチェック! 遠隔操作でしつけもできる
すでにペットと一緒に暮らしているひとには、王様ストッパーや留守中のしつけに強くオススメしたい。また好奇心の強いペット君とご主人様には、普段とは違ったペット目線の映像が見られるので、おもしろアイテムとしても楽しめる。
最初は怖がるビビリなペット君も1日もあれば慣れてくれるだろう。なにしろビビリの定吉くんでさえ、10分もしないうちから水を飲みに行っていた。
ひとり暮らしや共働きで家を開けがちという人でも、リモカ2を使えば夢のペットとの共同生活がおくれるかも知れない。犬?ネコ?ウサギ? どんなペットで、どんな性格の子がいいかは、ペットショップやブリーダーさんとよく相談するといいだろう。