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今回のアイテムは「USB DAC機能付き真空管ヘッドホンアンプ DNSB-18704」。USB DAC機能を備えつつ、真空管も搭載している。
14,999円、という価格からするとエントリーな印象だが、とてもいい感じの音を生み出すハイコストパフォーマンスモデルだ。なおUSB DACユニットが異なるローエンドモデル「DNSB-18703」もあり、こちらは8,999円。
USBオーディオデバイスの多くは、その仕様からコンパクトな傾向にあるが「DNSB-18704」のサイズは104mm×92mm×62mm。卓上の片隅にセッティングすると、存在感のある大きさだ。重量は500gで、持ち運べなくもないが、やはり室内での使用が前提だろう(真空管が振動や衝撃に弱い点も含めて)
先にインターフェイスを確認しておこう。USB-B入力、RCA入力がそれぞれ1系統ずつ。入力は本体正面にあるスイッチで切り替えるため、同時利用はできない。出力はRCAとステレオプラグ×1、ステレオミニプラグ×1の構成だ。出力に関しては3系統同時に対応している。筐体が大きいため、配線のしやすさも魅力といえるだろう。
本体前面。ステレオプラグ、ステレオミニプラグ、入力切り替えスイッチ、ボリュームスイッチがある | 本体背面。USB-B、RCA(入出力)、電源スイッチ、AC端子と並ぶ | 本体両側面は排気/吸気用スリットがあるのみ |
本体底面。インシュレーターを兼ねたゴム足が用意されている | ACアダプターはけっこう巨大 | 付属のUSBケーブルはフェライトコア付き。パーツ通りやスキャナー付属物で見た覚えがあるようなデザインである |
音回りを見てみると、USB DACにTENOR TE7022L、オペアンプにLF353P、D/AにシーラスロジックCS4398。そして搭載する真空管は12AT7。アナログ+デジタルの構成だ。なお、分解能は96kHz(88.2kHzには非対応)。真空管の変更もできるので、興味のある読者は秋葉原にある真空管アンプ取扱店を覗いてみるのもいいだろう。
歪みだけでいうと、(諸説あるが)デジタルアンプのほうが真空管よりも優れているため、趣味の世界といえば趣味の世界。しかし、人の耳はそれぞれ異なるので、好みの音であるかが重要だ。たとえば、高音と低音がよく出るだとか、フラットだとかである。
リファレンスヘッドフォンとしてAKG Q701を使ってチェックしてみたが、フラットに近く、中域が明瞭、広がりはやや狭めといった印象。広がりについてはソフトウェア側でフォロー可能なので、アプリケーション次第でもある。またベースの存在もわかりやすく、よくある突き刺さるような高音もある程度丸みを持つ。個人的には中音域の広がりが好みになる。
ゲーミングでいうと、爆発時のサウンドがステキになる点がいいだろうか。足音の判断もしやすく、プレイにおいては良好だった。またAVGの場合もヴォイスがはっきりするため、よく月末に購入待機列ができるジャンルのゲームユーザーにもオススメできる。
通電時は青く光る。真空管の発光ではなく、マザーボード上に設置された青色LEDによるもの | 真空管のチェックシートも同梱されている |
パネルを外してみたところ | 試聴環境。AKG Q701で確認を行なった |
注意点としてはUSBケーブルの接続先はマザーボードのバックパネル側にした方が良いことだろうか。
筆者環境の場合だと、COSMOS IIのフロントUSB端子からは、無音状態で妙に目立つノイズが確認され、バックパネル側の場合はそれが解消された。フロントUSB端子とマザーボードを接続するヘッダピンケーブル(のUSBバスパワーライン?)あたりが怪しいように思われるが、とりあえず、接続時のポイントとして覚えておくといいだろう。
PCのオンボードサウンドは、デジタル出力(COAXとTOS)以外はノイズが乗りやすいマザーボードも多く、ゲーミングやAV用途のPCとしては不向きなこともある。USBオーディオは、そうした状況にカンタンに対処できるわけだが、今回の製品は価格も抑えられているため、音質も求めつつ、真空管ってどうなの?と気になるユーザーにはオススメの一品といえる。グラフィックスカードが大型化しまくった結果、SLI・CrossFireの登場もあって、真っ先に居場所を奪われたサウンドカードの代替を探すユーザーにも是非、だ。
USB DAC機能付き 真空管ヘッドホンアンプ
上海問屋 DNSB-18704
http://www.donya.jp/item/25581.html
USB DAC機能付き 真空管ヘッドホンアンプ 上海問屋 DNSB-18703
http://www.donya.jp/item/25580.html
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