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上海問屋の取り扱う多数の製品の中から、注目の一品を紹介するこのコーナー。今回は、上海問屋が力を入れているノートパソコン用アイテムから、「ノートパソコン膝置き台」を紹介したい。これは文字通り、ノートパソコンを膝置きするときに便利な台だが、実はありそうであまりないタイプのアイテムなのだ。
ノートパソコンを持ち歩いて使う場合、意外と難しいのが持ち歩いた先での置き方だ。持ち運んだ先に机がない場合は、膝の上に載せて使うのが一般的と思われる。しかし、これからの暑い季節になると、気軽には膝の上に載せて使えなくなってくる。ノートパソコンの底面が熱くなってくるからだ。
最近のノートパソコンは、本体の薄型化や静音(動作音を静かにすること)を重視しており、かなり本体に熱がこもりやすい構造になっている。とくに薄型のモバイルノートでは、CPUなどからの熱を本体の外に出す冷却用ファンなどが小さいため、本体に熱が溜まりやすい。これから暑くなってくる時期は、膝の上に置いていると、低温やけどを起こすことさえある。
今回紹介するノートパソコン用の膝置き用の台は、ずばりこうした状況で使うためのアイテム。膝の上でノートパソコンを使う際にありがちな「ノートパソコンの熱が膝に移って熱い」「本体がずれてきて操作しずらい」といった問題を解決する効果があるのだ。
ちなみに、この連載で時折紹介している「ノートパソコン用のデスク」も似たような目的で利用できるが、実は「デスク」と「膝置き」は微妙に違う。
デスクはどうしても肩が上がるので、肩や腕に負担がかかるが、膝置きでは、肩を落とすことができるため、肩への負担が少ないのだ。逆に、首は下向きに固定しなければならないため、デスクよりも負担が増すことになる。筆者としては、とくに長時間のキーボード入力をする場合、机上置きと膝上置きを適度に切り換えるのは、疲れを軽減するのに効果的だと感じている(ノートパソコンだけでなく、デスクトップパソコンでも有効だ)。
さて、実際の製品を見てみよう。上海問屋公式の製品紹介ページでは、U字型 スリット入りタイプ「DN-PCW01」と、板形 ビーズクッション付きタイプ「DN-CW01」がまとめて紹介されているが、この2つの製品、目的は同じでも実際の形状や使用感はかなり異なる。
DN-PCW01は、木の繊維から作られた成型板(MDF)をU字型に整形した形状だ。端々には穴や溝が開けられているが、これはパソコンの熱を効率よく放熱するためのものである。
MDFは基本的に木材なので、そのままでは膝の上で滑ってしまうことがあるが、滑り止め用にシリコン系素材のマットが付属している。
大きさは幅39.5cm×奥行き35.5cm×厚み8.5cm。重さは実測で約1.6kgと、かなりヘビー級。対応PCサイズは15インチまでとされているが、確かにかなりの大型機でも搭載できそうだ。
DN-CW01は、MDFを画板のような一枚板に整形した形状だ。表(天面)には滑り止めのラバー系素材を、裏面には膝の上でも滑らず、なおかつ安定させられるビーズクッションが付いている。
こちらの大きさは、幅57cm×奥行き39.5cm×厚み4cmと、非常にワイド。対応PCサイズは公式で14インチまでとされているが、これはマウスの面積を確保しての話。本体だけであれば17インチワイドのノートPCでも、余裕を持って置けるだけの余裕があるだろう。重さはこちらも実測で約1.6kgと、意外なまでに重い。これはMDFに強度の高いものを採用しているためだが、見た目と重量感の違いが大きいため、ずっしりと感じるほどだ。
板形 ビーズクッション付きタイプ「DN-CW01」本体。こちらは画板のようなデザインだ | こちらは、DN-CW01の表面。中央には滑り止めとなるラバー系の素材が貼られている。質感もかなりいい | DN-CW01裏面に取り付けられたビーズクッション。本体の幅が広いため小さく見えるが、実測で幅約42cmと、成人男性の膝を十分カバーできるだけの幅がある |
ビーズクッションは面ファスナー(ベルクロテープ)で取り付けられているので、パッと取り外して洗濯などができる | DN-CW01の幅は57cmと広い。14.1インチワイド液晶のノートパソコン程度であれば余裕すぎるほどの設置スペースがある | ノートパソコンを開いた状態。面積には十二分な余裕があるので、マウスを脇に置いての操作もOKだ |
今回はこれら2つの製品を実際に使ってみたが、まず感じたのは、ノートパソコンを直接膝の上に置くのに比べて、快適さが大幅に上がること。筆者が使っているノートパソコンが比較的熱がこもるタイプということもあるが、直接膝の上に載せて使っている際の熱さから来る不快感とは、2機種とも無縁だ。
また2機種とも、膝の上でノートパソコンを安定させるという点においても、十分な働きをしてくれる。直接膝の上にノートパソコンを置いた場合、足などの細かい動きでずれることがあるが、そうした問題も緩和できるというわけだ。
さて、実際の使用感は、両機種ともそれぞれの持ち味があり、まったく別物と言っていい。
DN-PCW01で面白かったのは、8.5cmという本体の厚みが、タイピングに好ましいこと。使う前にはちょっと厚すぎるのではないか? と思っていたが、首をあまり下に向けずとも画面が見られるため、肩と首の負担のバランスが取れ、疲れないのだ。
対してDN-CW01は、膝に載せた状態での安定性や、使っている際のビーズクッションの感触が好ましい。両足の高さが揃っていなくても、ビーズクッションで高さの差を吸収することで、ノートパソコンを安定して設置できる。また、基本構造は頑丈な1枚板なので、タイピング時でもキーボードの面がぶれずに安定する……といったように、両機種のそれぞれに、独特のメリットがあるのだ。
一方、ちょっと惜しいのは、2機種とも日本人の感覚からすると、大柄で重いこと。重量に関しては耐久性の高いにするためやむを得ないところはあるが、正直1kg以下のモデルがあると嬉しいところだ。
さて気になるのは価格だが、両モデルとも2,999円(税込・送料別)とかなり手頃。この点はさすが上海問屋と言えるレベルで、コストパフォーマンス的にもオススメできる。ノートパソコンは膝の上で使いたい派の人や、なるべく楽な姿勢でパソコンを使いたい人は必見モノの製品だ。
■ノートパソコン膝置き台
DN-PCW01 / DN-CW01 製品情報
http://www.donya.jp/item/19490.html#cat
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