LED電球に無線スピーカーを謎内蔵
「ライトワイヤレススピーカー」をテスト
実は使い道いっぱい？な「降り注ぐサウンド」

LEDライトワイヤレススピーカー「DN-81096」

上海問屋の注目製品を紹介するこのコーナー、今回のアイテムはLEDライトワイヤレススピーカー「DN-81096」。LED電球にスピーカーを内蔵、付属送信機で「天から降り注ぐ音」を実現できる、ありそうでなかった製品だ。

同サイトでの価格は4,999円（税込・送料別）。

見た目は普通（？）のLED電球、ワイヤレスで音楽再生も

ベースはLED電球なので、もちろん電球用ソケットに装着して使用する。規格はE26口金で、家庭内だけでなく店舗でも見かける汎用タイプだ。また形状はサイドから見ると八の字型だが、接点部分は細身になっているため、干渉しにくい。最大直径は約72mm。目安としては、ストレートな形状のLED電球しか入らないところには接続が難しいと覚えておこう。

LEDライト部分を見てみよう。スピーカーを中心にして、LEDが12基搭載されている。カタログスペックでの明るさは全光束60ルーメンで、家電量販店で見かけるLED電球よりは少し暗めのスペックだ。また、中央に座するスピーカーの定格出力は1.1Wでモノラル。スピーカー電源もE26口金を使うので、使用するときは必ず点灯させておく必要がある。

さて、ワイヤレススピーカー部分を見てみよう。付属のスピーカー用送信機には収納可能なイヤホンジャックが用意されており、ここに音楽再生デバイスを取り付けると「電球」から音楽が再生されるという仕組み。本体にあるパワーボタンをスライド、ペアリングボタンを押すだけでワイヤレス伝送が始まる。使用する周波数帯は2.4GHzで、有効距離は約3ｍ。遮蔽物の影響を受けることもあるが……弊誌読者諸君ならば説明不要だろう。

形状としては普通のLED電球。最大直径約72mm	正面から見るとスピーカーの存在がわかる。LEDライトは12基搭載されている	付属の送信機。イヤホンジャックは収納できる。パワースイッチとペアリングスイッチ、USB端子がある

実際にチェック

まずはやっぱり音をチェック。

スピーカーはモノラルで、定格出力1.1Ｗ、インピーダンス4Ω、周波数特性60db@1KHz。見た目だと「頼りない？」という印象も持ったが、使ってみると頭上がから響く音が意外としっかり聞き取れる。試しに撮影ブースのLED電球をこの製品に変更、音楽を聴きながら撮影作業をしてみたが、これもほどよく場に馴染む。

また、送信機1台で複数の「DN-81096」を鳴らせるのも特徴。店舗用としてのポテンシャルは高そうだ。例えば、店舗入り口の照明兼スピーカーに使えそうだし、特定商品を照らしておき、その商品に近づくと解説が聞こえる、といった使い方もできるだろう。複数を天井に設置して鳴らす、というのもおもしろそうだ。

家庭内では寝室の間接照明やトイレ、お風呂（これは防水面で不安があるし、電波強度的にもシビアだが）といったあたりだろうか。筆者の場合は、PCに繋げたミキサーに接続した上で、iPhone 5からPC上のiTunesを操作、この製品で音楽を聞く、という使い方をしていた。まとめて電源を切ったりできる、と考えれば、読書時のお手元灯にもいいかもしれない。

送信機のバッテリー駆動時間はフル充電で最大約5時間。実際にチェックしてみたところ、4時間11分の動作を確認した。USB充電をしながらでも動作するため、長時間使う場合は給電しながらがいいだろう。

「先にLEDライトに電源を入れてから、送信機のスイッチをオン」が手順。あとはペアリングスイッチを長押しするだけでOK	USB充電しながらの動作にも対応。充電中はランプが紫色になる

次にLED電球としての性能も確認してみた。

搭載するLEDは12基で、色温度は1300K。明るさは前記の通り、やや暗め。明るめに照らせるのは約3m先ぐらいまでなので、トイレの電球としてはギリギリといったところ。ただ、直進性の強い光なので「トイレ用」では落ち着かない人が多そうだ。

そうした性質を考えると、適しているのはメイン光源ではなく、サブ光源。筆者の場合は、撮影用の補助光にしつつ、寝る前に薄く音楽を流す用、そして目覚ましアラームを再生するために活用している。頭上の、それもけっこう高い位置から鳴るアラームは脳みそが意外に思うのか、目覚めが良かった（笑）。

2m先にある天井を照らしてみたところ。薄くだが、12基のLEDの直進光の存在がわかる。日常用途レベルだとまず気にならないだろう	影のチェック。瓶に対して斜め前から光を当ててみたもの。12基あるため、影が不気味になるかと思っていたが、実際には普通の影になった

カメラの設定をAWBにして撮影してみたもの。意外と色が出ている。気持ちコントラストが足りないが補正は簡単なほうだ	色鉛筆での色チェック。これもAWBで撮影。やや赤色系の発色が弱いが問題ないレベル。オークション用写真撮影光源にも使えるだろう

物としては意外な組み合わせであり、実用性を見ても開封前の想像以上に便利なものだった。家庭内ではピンポイント照明や間接照明に活用しつつ、スピーカーとしても運用というのが基本だろうか。店舗用はもちろん、「イベント時に少し音がほしいが配線上の問題にぶつかった」場合などの打開策にもなるだろう。

今までにない組み合わせだけに、アイデア次第で面白い使い方ができるのがこの製品の魅力。部屋の中を見回して、是非ソリューションを生み出してもらいたい。

音楽を聴きながらLEDで照らす
LEDライト ワイヤレス スピーカー DN-81096
http://www.donya.jp/item/23452.html