デジタルで記録から作品へ進化 Spund eXPerience
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第6回 「FinePix F410」で手軽に撮って、手軽にオンラインプリント!
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第4回 デジタルサウンドの“小さい巨人”Sound Blaster Digital Music
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第4回 「DV Messenger」で 一歩進んだビジュアルコミュニケーション!
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第3回 第3回 無線LANと@FreeDのコンボカードでどこでもモバイル~いつでも、どこでも自由自在のインターネット
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第10回 Windows Media Player 9 シリーズならポータブル・ミュージック・プレイヤーとの連携もバッチシ!
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第9回 Windows ムービー メーカー 2で記録から作品へ
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第8回 Windows XPならデジカメ写真の印刷も快適
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クリエイティブ製品でデジタルサウンドを楽しもう!
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Windows Media Player 9は公開されるや、すぐにインストールして使ってきた。しかし、この高機能プレイヤーをフル活用するためにはWindows XPが必要である。音楽ライターをしている私はWindows Media Player 9 をとことん使い倒したかったので、それまで使用してきたWindows 2000からWindows XPへ乗り換えることにした。

正直なところパソコンで 5.1chのサラウンドを必要としていたわけではなかった。しかし、Windows Media Player 9が対応しているとなれば話は別……俄然、5.1chを体験してみたくなった。そこでWindows Media Player 9に対応した、Creative Media社の「Sound Blaster Extigy-LE」を選んだ。スピーカー・システムは、Extigy-LEとベストマッチングな同社の「Inspire 5.1 5200」にした。こうして私の5.1chライフが始まった。

▲Sound Blaster Extigy-LE
▲Inspire 5.1 5200

■USBケーブルで接続できる手軽さ!

早速、「Extigy-LE」を取り付けてみたのだが、USBポートにケーブルを挿すだけで簡単に済んでしまった。USB接続ならばということで、筆者が愛用しているノートPCにも繋なげるようにした。これなら最近流行りの省スペース型のデスクトップPCを持っている人も、サウンド・カードを差すという制約を考える必要がないので、安心して導入できるであろう。また、自作PCはおろか、ケースも開けたことのない人にとっても最適だ。

▲操作しやすいように、Extigy-LEをディスプレイの脇に設置。
▲筆者が愛用しているSONY VAIO PCG-U1にも接続。

機能面については、24bit/96kHz 対応の高性能D/Aコンバータを搭載し、LINE OUT時のS/N比は100dBと、非常に高音質である。また、LINE/MIC INにも高品質な24bit/96kHz対応A/D コンバータを採用しているので、録音環境もバッチシだ。デジタル(オプティカル/コアキシャル)入出力、MIDI入出力など、インターフェースの充実ぶりも見逃せない。筆者はDTMをたしなむので、MIDIポートを備えているところはポイントが高かった。もちろん、アナログ出力は5.1chに対応しているので、スピーカーを用意すれば、マルチチャンネルによるサラウンドサウンドを楽しむことができる。

▲左がワイヤレスリモコン。右がInspire 5.1 5200に付属するワイヤードボリュームコントローラー。
本体以外にワイヤレスリモコンが同梱しているところは気が利いている。このリモコンでボリューム調整の他、サスペンド、CMSSのON/OFFの操作を離れた場所から行なうことができる。また、付属ソフトウェアのCreative PlayCenterについては、曲のトラックを瞬時に切り替えることも可能。 まさに使い勝手はミニコンポのリモコンそのもの。使用感はバツグンで、パソコンにUSB接続している周辺機器を操作している感じはまったくないくらいに便利だ。



■5.1ch実現はむずかしくない!

「Inspire 5.1 5200」は、Dolby Digital/EAX対応ゲームでの 5.1ch 再生に最適なディスクリート5.1chアンプ/スピーカーシステムだ。従来のオーディオ用スピーカーは、ツイーター、スコーカー、ウーファーなどを組み合わせたものをペアで使用するが、5.1chスピーカーシステムの場合は5台のサテライトスピーカーと1台のサブウーファーという構成。この6台のスピーカーにより、従来の2chスピーカーを完全に凌駕するようなサウンドの広がりを味わうことができるというのだから期待せずにはいられない。そのサテライトスピーカーだが、音色のバランスを損なうことなく音響精度を向上させる「イメージフォーカシングプレート(IFP)デザイン」を採用。サブウーファーは小さいながらも出力17Wとパワフルだ。

スピーカーの接続は、至って簡単。まず、サブウーファーとExtigy-LEを3プラグステレオミニプラグケーブルで接続。次にサテライトスピーカーに付いているピンプラグケーブルをサブウーファーに繋ぐ。あとは電源ケーブルと、ワイヤードボリュームコントローラー(上記写真参照)を接続するだけだ。

▲サブウーファーのインターフェース部に、ケーブルを挿したところ。
▲サブウーファーとExtigy-LEは、3プラグステレオミニプラグケーブルで接続。

接続は簡単で良かったのだが、筆者の仕事部屋が非常に狭いため、スピーカーのサイズが実は気がかりであった。その外形寸法だが、サテライトスピーカーは9.0(幅)×13.5(高さ)×10.0(奥行き)cm。サブウーファーが22(幅)×22.2(高さ)×26(奥行き)cm。想像していたほど大きくなかったので、安心して設置できた。


▲筆者のパソコンデスク。それぞれのスピーカーは、このように配置した。
▲フロントはディスプレイの両脇に、センターはディスプレイ上に置いた。
▲パソコンデスクに収められなかったので、脇に置くことにした。
▲パソコンデスクの背後が扉のため、あえなくこのレイアウトに。左リアは専用スタンドを使用。

■聴いてビックリ、品質の高さと5.1chの凄さ

まずは手始めに音楽CDをステレオで再生してみることにした。選んだアルバムは、ピンク・フロイドの『狂気』。アメリカのビルボード誌において750週チャートインした記録を持つ、ロック史上不朽の名作だ。筆者はこのアルバムをアナログレコードとCDの両方を聴いてきたので、比較する上でも好都合の素材だ。このアルバムは、バンドのサウンド以外にも、大ヒット曲「MONEY」のキャッシュ・レジスターの音に代表されるように、いろんな効果音が入っているのが特徴だ。

▲アルバムまるごと、Windows Media Player 9に取り込む。
いつものように Windows Media Player 9で全曲取り込んだ上で、いざ再生……いきなり1曲目の「SPEAK TO ME」からノックアウトされてしまった。この曲は心臓の鼓動音から始まるのだが、サブウーファーから出てくるその音がリアルなこと!早速、効果を目の当たりにしてしまった。さらに出力されるサウンドは、クリア且つ多彩な音色を放ち、フロントの2.1chだけであっても、うまく表現できている。肝心のバンド・サウンドの方も、各楽器とも輪郭が立っていて、非常に聴きやすい。改めて、このExtigyLEとスピーカーシステムの実力を垣間見ることができた。

▲このボタンを押すと、ステレオ2chソースを5.1chに再生可能。
次に、Extigy LEが搭載するCMSS(Creative Multi Speaker Surround)機能を試してみた。これは2chのメディアを聴く場合も、5.1chで再生することができるという機能だ。ここで選んだCDは『ELECTRONIC PROCLAMATIONS OF THE WILD CHILD』。いわゆるドラムン・ベースやブレイクビーツ系のエレクトロニクス・ダンス・ミュージックだ。ひとたびCMSSをオンにすると、まるで別物に生まれ変わる!近年のダンス・ミュージックは重低音を鳴り響かせる傾向だが、このベース音が迫力たるや凄い!サブウーファーの影響なのだろうが、さながらクラブで聴いているような感覚が味わえた。また、速いビートで刻まれるドラムについても如実に違う。オフにした状態だと、スネア・ドラムはただ鳴っている感じだが、オンにすると、鳴ってから音が減衰するまでの空気感まで聴き取ることができる。それほど、リアルに再現しているのには正直驚いた。このCMSSボタンの凄さを味わってからは、常にオンにして聴くようになってしまった。

次にDVDムービーだが、こちらはベタな選出だが、5.1chを体感するのにうってつけの材料ということで『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』にした。筆者はSF超大作をあまり観ない……、というより正直苦手だ。しかも、間抜けなことに「エピソード1」を観ていないため、ストーリーがチンプンカンプン(笑)になるのは必須。しかし、結果的には、その圧倒的な迫力にグイグイと見入ってしまった。これほど引き込まれた理由は、ひとえにSFXを駆使した映像と音の迫力からであろう。

▲POWER DVD XP Proの音声出力は[S/PDIF出力]を選択。
5.1ch サウンドを存分に楽しむことができる場面のひとつが宇宙戦闘機のバトル・シーン。あっちこっちから音が飛び交い、なんだか自分が乗っているような錯覚に陥ったほど、迫力満点であった。また、ライト・サーベルでの格闘シーンも、サーベルを振り下ろす音を聴いた瞬間、思わず避けてしまった(笑)。久しく映画館で見ていなかったが、シアターで観るような臨場感あるサウンドを満喫できて大満足。自宅で、これだけ凄いサウンドを味わえるのだから、5.1chはやはり凄いと言わざるを得ない。

なお、今回 DVD を再生するにあたり、サイバーリンク社の「POWER DVD XP Pro」を使用した。この際、Extigy LE 側のDolby Digital デコード機能を使用する場合は 、「POWER DVD XP Pro」側の音声出力設定は[S/PDIF出力]を選択する必要があることを追記しておきたい。



■5.1ch にすることで、さらに楽しくなりそうだ。


次にWindows Media 9(Windows XP版)で初めて対応した5.1chサラウンドサウンドを試してみた。使用したのはマイクロソフト社がPC量販店などで期間限定で配布した、「デジタル・エブリデイWindows XPスタイルブック」に付属しているコンテンツCDだ。

▲デジタル・エブリデイ Windows XP スタイルブック
この中には今年の初め、Wndows Media 9シリーズラウンチの際に行なわれた倉木麻衣らによるプレミアムライブ“Digital Media Night”の模様を5.1chで収録してある。

まず、クリエイティブのホームページからExtigy LEのWM9 対応ドライバをダウンロードし、アップグレードを行なう。
Extigyの「Creative Audio Mixer 」か、Windowsの「コントロールパネルのオーディオとデバイスのプロパティ」で、スピーカーの詳細設定を5.1chに設定するのを忘れないように。また、CMSS設定がONになっている場合はこれをOFFにする。設定はこれだけで、非常に簡単だ。


▲Creative Audio Mixerの設定を5.1chにする。
早速、倉木麻衣のライブ・クリップ映像を体感してみることにした。ライブ・サウンドを自宅で聴く場合、音圧や空気感がなかなか伝わらないものだが、歌い手の息遣いや、演奏者の微妙なタッチが見事なまでに伝わるくらいの臨場感が味わえて、ビックリ! 特にバス・ドラムの音は、実際にライブ会場で聴いているのかと思わせるくらい肉薄していた。もちろん麻衣チャンの可憐な姿を見ながら、彼女の透明感あふれる澄んだボイスを楽しめる点も嬉しい。

こういったコンテンツがブロードバンドから流れてくるということは、家に居ながらにして、ライブや映画などを迫力のあるサラウンドサウンドで楽しめるということだ。ますます5.1chに対応したコンテンツが増えてくるであろうし、今後が非常に楽しみだ。

クリエイティブによるとSound BlasterシリーズとInspireシリーズを使用し、Windows Media 9の5.1chを実際に試聴できる店頭デモを行なうそうだ。その詳細については、「クリエイティブのリリース」「クリエイティブ製品でデジタルサウンドを楽しもう!」活用ガイドページを参照していただきたい。これを機会に体感してみてはどうだろう? また、ここで「デジタル・エブリデイWindows XPスタイルブック」が配布されるということなので、入手できなかった人はこの機会を逃さないようにしよう。

今回紹介している Extigy-LE は、ソフトウェア上で Dolby Digitalデコードを行なうため、PCの接続時においてのみ、Dolby Digital出力が可能となっている。これに対し、ハードウェアでDolby Digitalデコードを搭載したのが、同じシリーズ内の「Sound Blaster Extigy」だ。こちらはPCに接続しなくても、スタンドアローンでDolby Digitalデコーダが動作する。DVDプレイヤーやプレステ2などのゲーム機などと組み合わせて使いたい人は、Extigyを選ぶと良いだろう。

パソコンで、より快適な音楽ライフを味わうべく Creative Media社の「Sound Blaster Extigy-LE」と「Inspire 5.1 5200」を導入したが、両製品合わせて 3万円弱で購入可能な点も大きな魅力だ。これだけ楽しめて、この価格は安い!かなり満足している。

▲「クリエイティブ製品でデジタルサウンドを楽しもう!」活用ガイドページ
▲Sound Blaster Extigy



□クリエイティブメディアのホームページ
http://japan.creative.com/

□製品:Sound Blaster Extigy LE
http://japan.creative.com/products/soundblaster/extigy_le/

□製品:Sound Blaster Extigy
http://japan.creative.com/products/soundblaster/extigy/

□Windows Media Player 9 シリーズ
http://www.microsoft.com/japan/windows/windowsmedia/9series/player.aspx

ashtei
1966年10月22日生まれ。メインは執筆業だが、編集、撮影、DTP、WEBデザイン、ADなども行なう、自称“何でも屋”。ライターとしては音楽誌を中心に活躍。エレキ・ギターに関する記事を得意としている。
パソコン初体験は、最初の就職先にあった、APPLE LISA。以後長い間、MACユーザーであったが、自作/改造できるDOS/V機の魅力を知り、WINDOWSユーザーに転身。収入の大半をパソコン及び一眼レフ・デジカメに注ぎ込む、機材バカである。

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