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ビジネスバッグの最新トレンド 大容量から薄型までスタイルに合わせて選べる
2025年3月28日 08:20
年度が変わる春。新社会人の方は自分の仕事に合った機能的なバッグの購入を、何年も同じバッグを使い続けている方は進化してより使いやすくなった最新のバッグへの変更を検討してはいかがでしょう。そこで今回は、ビジネスバッグを豊富に取り揃えるハンズ渋谷店のバッグ担当・安土知宏さんに、今期のトレンドやおすすめ商品を聞いてきました。
「売れ筋は引き続きリュックです。ビジネス仕様のリュックは各メーカーともに成熟・完成しつつあります。どれもポケットが充実していて、レイアウトも緻密に考えてつくられている印象です」
今期は一泊の出張でも使える一回り大きいサイズのリュック、さらにパソコンと書類だけなど最低限の荷物だけコンパクトに収納できる薄型のリュックと、スタンダードなサイズでストレスに感じていたことを解消するサイズ感のバッグが増えているそうです。
「大きなリュックは数が少なかったので、出張時はビジネスバッグの他にボストンバッグを持っていく、という人が多かったと思いますが、ビジネス仕様の大型リュックなら『これ1つで出張に出かけられる』ととても好評です。このほか容量がアップする拡張機能搭載のモデルも以前より増えています」
最近の傾向としてはカジュアル化も進んでいて、主流のスクエア型だけでなく、丸みを帯びたデザインのものも増えています。カジュアルバッグをビジネスで使う人が増えてきたことで、ビジネス全体がカジュアル化しているようです。
機能性の「エース」と高品位の「ポーター」が2大勢力
最初に紹介してくれたのは、信頼の品質でビジネスマンに人気の「エース」の商品。「ガジェタブルWR2」は雨に強いシリーズのアップデートモデルです。
「ガジェタブルシリーズは累計で40万個も売れている、日本のビジネスバッグでは一番の売れ筋モデルです。なかでも『ガジェタブルWR2』は雨に強いことで人気のベストセラーモデルで、ユーザーの声を反映して雨への強度もアップしています。ファスナーはもちろんハーネスまで徹底した防水仕様になっていて、雨の日に使っても安心。サイズ展開はいくつかありますが、今回紹介するモデルはマチが14cmから18cmにサイズアップする拡張機能があるので、荷物が増える出張時は容量をアップできるのも便利です」
サイズは30×43×14/18cm(幅×高さ×奥行/拡張時)、価格は30,800円。B4ファイル対応で、15.6型のPCも収納可能です。
続いてもエースの商品で、高多湿、蒸れへの対策を考えた「ラグレンティスエアV」。梅雨の時期や夏も快適に背負うことができるモデルで、ハンズ先行販売となります。
「丸みのあるデザインですが、エースがつくるとカジュアル感がほどよく、スーツにも似合うのがいいところ。こちらも拡張機能がついているので、通常はスリムに、荷物が増えたら拡張して使うことができます。背中やベルトに使われるクッションはベッドのマットレスでも採用されているファイバーが絡まっているような素材で、通気性抜群です」
サイズは28×46×16/20cm(幅×高さ×奥行/拡張時)、価格は28,600円。A4ファイル、14型のPCに対応しています。
次に登場したのは、ビジネスシーンで必要な機能性が充実しているポーターの「プロテクション デイパック」です。メイン素材に丈夫で独特なハリ感があるコーデュラバリスティックナイロンツイル生地を採用しています。
「プロテクションシリーズは抗菌加工が施されているのが特徴です。表地と裏地の両方に抗ウイルス・抗菌機能が持続する特殊な加工を施しています。形は定番のスクエア型ですが、ポーターはスタイリッシュでカッコいいんですよね。少し値は張りますがメイド・イン・ジャパンで職人が1つ1つ丁寧につくっているため、長く使えるのも魅力です」
サイズは29×40×12cm(幅×高さ×奥行)、価格は48,400円。使い勝手や軽量性を高めつつ、強度・抗菌・防水性を兼ね備えたモデルは幅広いシーンで活躍してくれます。
ニーズが多いのはコスパがよく機能性が高いバッグ
今期のトレンドである「少し大きめのリュック」として紹介されたのはバーマスの「フリーランサーII 2層デイパック」。
「このモデルはメインルームが上下2層構造になっていて、収納物の仕分けに便利だと好評です。下の部屋は水に強い素材を使っているので、お弁当や出張時の着替えなど、仕事のアイテムと分けて収納したいものを持ち運ぶときにはとても便利。もちろん、下の部屋にはダイレクトにアクセスできるので取り出しもラクラク。上下の仕切りを取り外して大きな一部屋として使うこともできます」
「このサイズ感でビジネス仕様のものは意外と少ないので、少し大きめで2部屋に分けられるタイプのものをお探しの方にはこのモデルを最初におすすめします。大きいサイズのバッグは中身の整理が難しくなりますが、『これなら整理ができる』と選ばれる方も多いです」
サイズは30×47×13cm(幅×高さ×奥行)、価格は26,400円。多様化するビジネススタイルにフィットする、スタイルと実用性を兼ね備えたモデルです。
ビジネスバッグを扱うメーカーは数多くありますが、ビクトリノックスは「コスパ最強」と安土さんが一目置くブランド。
「ナイフで有名なブランドなので、バッグはライセンス販売をしていると思いきや、そうではなく、本国でも本格的に取り組んでいる事業です。がんばって取り組んでいるからこそ、この機能性でこの価格を実現できるのでしょう。なかでも人気が高いのは『アルトモント プロフェッショナル フリップトップ ラップトップ バックパック』です」
「メインルームは大きく開く上、ポケットが驚くほど充実しているのでPC関連のアイテムや小物類までビジネスに必要なアイテムをきれいに収納できます。耐久性に優れたバリスティック織りポリエステルのファブリックは品がよく、ビクトリノックスらしい遊び心のある便利ツールも付いて2万円程度で買えるのは素晴らしい。『2万円くらいでおすすめは?』と聞かれたら、自信を持っておすすめできるバッグです」
サイズは33×49×23cm(幅×高さ×奥行)、価格は20,900円。ビクトリノックスでは以下の2型も人気のモデル。サイズ・デザインも豊富に揃っているので、好みのものを選びましょう。
福岡を拠点としたシムクリアにも安土さんが注目しているバッグがあります。シムクリアは、カバンメーカーに勤めていた社員が、自分が求めているカバンをつくるために独立して創設した、ものづくりに情熱を燃やす新進のメーカーです。
「大容量で機能的に収納できる『ツナグバッグ スクエア』はビジネスだけでなくカジュアルでも使いやすいバッグです。水に強いC-ZERO撥水加工の生地や止水ファスナーを採用しているので、雨の日も気遣うことなく使えます。長財布や手帳、携帯など、手元で管理したいものを収納できるサコッシュ付きで、メイン収納は大きく開いて中身を見やすくしているのもポイントです」
サイズは34×46×15cm(幅×高さ×奥行)、価格は30,800円。メイン収納に配置されたペットボトルスタンドは内側防水で、水滴がついても安心など、細かいところにも配慮が見られます。
スリムでスタイリッシュな「ウェクスレイ」はタイプもいろいろ
カジュアル感が強いブランドながら、ビジネスユースでも人気のウェクスレイ。さまざまなラインナップの中から、安土さんがおすすめするのはこのブランドの定番モデル「ステムバックパック」です。
「ステムバックパックにもサイズや素材違いで種類はいろいろありますが、まずはハンズオリジナルの『X-Pac』からご紹介します。以前からの売れ筋モデルで、表地に切り裂きにくい繊維が入ったX-pacという素材を使用。X-pacは強度のある素材として知られるコーデュラよりも軽く、雨に強いのが特徴。ウェクスレイのリュックは縦・横・厚みのバランスがよく、荷物を入れても亀のようにボコッとならずにスマートに背負えるのがいいところ。このスマートでカッコいいところに惹かれて購入される方も多くいらっしゃいます」
サイズは29×48×16cm(幅×高さ×奥行)、価格は29,700円。16型相当のPCを収納でき、折りたたみ傘やタンブラーが入る内ポケットも採用しています。
「こちらもステムバックパックで、X-Pacとは表地の素材のみが違う『コーデュラ コーテッド』を採用したモデルになります。デザインは同じでスタイリッシュですが、素材が違うだけでだいぶリーズナブル。ぜひ店頭で比べてみてください」
サイズは29×48×16cm(幅×高さ×奥行)、価格は17,600円。デイリーユースには最適な仕様で、オンオフ両方で使えます。
「よりスリムなモデルをお求めの方には『タコマ コーテッド』もいいですね。ミニマルな外観にスマートな機能が充実していて、ステムよりもビジネス仕様の四角いフォルムになっています。これでもラップトップコンパートメントやボトル用ポケット、小物用ポケットなど機能は十分。PCとちょっとした書類しか持ち歩かないという方におすすめです」
サイズは28×46×7cm(幅×高さ×奥行)、価格は19,800円。PCは14型対応で、背面はウェクスレイならではのハニカムデザインのバックパネルを採用しています。
ラインナップが増えてきたトートバッグにも注目
今期は各メーカーともにトートバッグが増えている、ということで、最後に登場したのはハンズとバーマスのコラボレーションで生まれた新作「ハンズ限定 バーマス DULITE FLEX エキスパンダブル トートバッグ」をご紹介。高密度ツイルナイロンを採用して上品な風合いに仕上げています。
「トートは荷物をガサッと入れるタイプが多いですが、このモデルはビジネストートなので収納ポケットも充実しています。さらにファスナーを開けば拡張できるので、荷物の増減にもフレキシブルに対応。ここのファスナーは引手が倒れた状態でロックがかかり、意図せずに開いてしまうことを防ぐ「セミオートマチックスライダー」を採用しています。フラップ付きで、中身が見えにくいなどビジネス対応の工夫が満載です」
サイズは39×31×11/15cm(幅×高さ×奥行/拡張時)、価格は21,800円。内装生地を赤色にすることで視認性を良くしています。
最後に、愛用するバッグを長く使い続けるための秘訣を聞いてみました。
「バッグはファスナーが壊れることが多いのですが、修理に出すとバッグを分解して直すためかなり費用がかかってしまいます。ファスナーに負担をかけて破損する原因の多くは、荷物がパンパンの状態で開け閉めをすること。その点に注意した上で活用して欲しいのが『KURE 5-56』のファスナー用のペン型潤滑剤です」
「これを使えばかなり硬いファスナーも滑らかに動くので日常で使う時も楽になりますし、バッグの寿命も延ばすことができます。ぜひファスナー用の潤滑剤を定期的に使って、愛着のあるバッグを長く使っていただきたいと思います」
なお、記事内の価格は取材(3月12日)時点のものです。