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収益化はじまりました! 「宣伝」で登録者数ブースト【YouTubeはじめました】

11月9日にチャンネル登録1,000人を達成、本格的な収益化がスタートしました

新卒入社からサラリーマンひとすじ、2024年4月よりフリーランスライターとして活動を始めた筆者がYouTubeを活用していく連載です。今月は(ようやく)おカネの話をします。

チャンネル登録者数が1000人を達成

4月に連載をスタートして、7カ月で1,000人を超えました。この連載記事がアップされるタイミングでチャンネル登録者が増えていることもわかり、読者の皆さまの温かさを感じておりました。ありがとうございます。

と、登録1万人を目標としておきながら1,000人の区切りをピックアップするのには、収益化の事情があります。YouTubeで一番メジャーな収入源は、動画再生時に流れる広告。この再生回数に応じてチャンネル主にお金が入る仕組みです。これを使い始める条件が、「チャンネル登録者数1,000人」かつ「総再生時間4,000時間」なのです。

↓こちらの終盤で説明しています。

最後のひと押しに、「宣伝」を使ってみた

この連載をアップしたいけどトピックがないな〜と思っていた11月4日の時点で、チャンネル登録者が968名。そこで思い出したのが「宣伝」という機能でした。

YouTubeといえば広告費を得るだけでなく、YouTubeに広告費を払って自分の動画を宣伝することもできるのです。企業YouTubeで案件動画を扱うスーツの大人達が「広告回してブーストも掛けますが〜」みたいな話をしているのを聞いたことがあり、何となくそういう機能の存在は知っていました。

で、この連載の前回記事(登録者数の伸び悩み)を見てくださったライターの中山智さんが、宣伝機能について具体的に教えてくれました。中山さんは独立直後の私を「カメラに詳しい人がフリーになったから」とスマホメーカーの広報さんに紹介してくれたり、大変お世話になっています。

そのアドバイスが、「1カ月、1万円ぐらいの設定で、自信のある動画を回してみたら?」というものでした。登録800人ぐらいのタイミングから上記の宣伝が有効だったとのこと。先に述べた通り、本格的な収益化の条件は「チャンネル登録者数1,000人」かつ「総再生時間4,000時間」なのですが、その達成後の有効期間は約1年なのです。片方だけ達成した状態であまり放置していると、どちらも無効になっています。そこで、宣伝機能を使ってサクッと達成してしまおうというわけです。

「宣伝」する動画を選ぶ画面。どうも解説系動画の評判が良さそうで、かつライカネタは今後も続きそうなので、ライカの歴史解説動画を設定しました
予算と終了日の設定。早く結果が欲しかったので、「2週間・1万円」でスタート。以降はアナリティクス画面で「いくら使ったか、何回表示されたか、うち何回クリックされたか、うち何人チャンネル登録したか」を確認できます

すると、宣伝スタートから6日目で1,000人に達したので、肝心の収益化機能をオンにできたことを確認して、さっさと宣伝は止めました(我ながらケチですね)。おかげで3,000円ちょっとの出費で済みました。

目標達成したので、サッサと止めました
1,000人達成後の「YouTube Studio」アプリ画面
この「動画再生ページ広告」が、いわゆる“YouTubeの収益”です。「Supers」は500人から使える機能で、ライブ配信の“スパチャ”とかのこと。あと月額制の「メンバーシップ」も利用可能になりました。筆者には縁がなさそうです
どのように広告を入れるか、ざっくりした設定が可能。“自然な切れ目に配置”が気になるのでミッドロール広告もオンにしました
過去動画にも一括で広告設定を反映できます。筆者は(広告が入らない)YouTube Premium契約者なので、実際の広告の入り方を確認しづらいのが難点です

カメラ以外の広がりが面白い

直近で面白かったのは、キヤノンのミニフォトプリンターについて取材した動画でした。

通常、筆者のようなエンタメ成分のないカメラ系YouTubeだと、カメラ雑誌と同じように「男性・45歳以上」がコアになります。

しかし以下の動画、ある日からいきなり再生数が伸び始め、それも女性ばかりなのです。

新製品「SELPHY QX20」登場。どんな人向け? “昇華型”と“Zink”の違いは? 現在のキヤノン・ミニフォトプリンター事情をレポートします 【セルフィー20周年】
女性比率86.2%。カメラおじさんのYouTubeにはありえない状況です

動画内でも言及していますが、こうしたミニフォトプリンターは文房具が好きな人達などに注目されていることもあり、カメラ好きより文房具好きのほうが裾野が広いでしょうから、そのおこぼれに預かった形だと思います。

一般的なカメラ系YouTubeでは再生回数が狙えず、カメラ本体とレンズ以外は積極的には扱われない話題かもしれません。ただ私としては「カメラに近いようで知らない世界がある(≒世間は広い)」という実感そのものを発信したい部分もあり、動画にしてみました。

結果として、カメラ界隈以外の幅広い人のお役に立てたのなら幸いかなという感じです。

ちなみに、こちらが通常のカメラおじさんYouTubeの男女比率です。ご査収ください

しかし、カメラ関係では内容に自信があるものほど、マニアックでニッチで全然再生回数が伸びませんね。ここで10月のドイツ出張時に撮ってきた動画を紹介させてください。

バルナックが“ライカ”を考案するまで 「エルンスト・ライツ・ミュージアム」勝手にガイドツアー

1万人の規模感、全然違った

そんなこんなで7カ月で1,000人に到達したわけですが、おそらく連載開始時の感覚では、この規模感が“1万人突破”のイメージだったかもしれません。全然違いますね。実際のところ、思ったより生活がヒマにならずロクに動画をアップしなかったわけですが、つくづく1万人、10万人というのは大変なことだなあと実感しています。こんな見通しの甘い恥ずかしさも、自分で晒していきますよ。

次回は、収益化によって一体いくら広告収入が入るのか? 当初の目標だった「取材の電車賃ぐらいはまかないたい」というのは叶いそうなのか? について、お届けしたいと思っています。今回初めて本連載をご覧いただいた皆さま、ぜひチャンネル登録をよろしくお願いいたします。

鈴木 誠

ライター。デジカメ Watch副編集⻑を経て2024年独立。カメラのメカニズムや歴史、ブランド哲学を探るレポートを得意とする。インプレス社員時代より老舗カメラ誌やライフスタイル誌に寄稿。ライカスタイルマガジン「心にライカを。」連載中。日本カメラ財団「日本の歴史的カメラ」審査委員。趣味はドラム/ギターの演奏とドライブ。 YouTubeチャンネル「鈴木誠のカメラ自由研究」