トピック

コーヒーメーカーの選び方 ドリップ式・全自動・エスプレッソ式から探す

ビックカメラ有楽町店のコーヒーメーカー売場

コーヒーメーカーには、コーヒー豆の粉を使用するシンプルなタイプから、ミルが付いた全自動タイプ、エスプレッソマシンまでさまざまなタイプが揃います。さらにサーバーがステンレス製のものとガラス製のものがあり、機能も機種により多種多様です。そこで今回はビックカメラ有楽町店の家電コーナー担当、相河愛里紗さんにコーヒーメーカーにはどのようなタイプがあるのか、おすすめ商品を含めて聞いてみました。

「コーヒーメーカーは、ドリップ式、全自動、エスプレッソ式と大きく3つのタイプに分けられます。ドリップ式は挽いた豆をセットし、スイッチをオンにするとお湯を沸かしてコーヒーをドリップする定番のモデル。全自動はミルで豆を挽くところから抽出までを自動で行なうタイプで、豆からコーヒーを淹れるため本格的な味と香りを楽しむことができます。エスプレッソ式は細かく挽いたコーヒー豆に圧力をかけて急速に抽出することで、通常のコーヒーよりも力強い香りと苦味を楽しめるのが魅力です。エスプレッソはもちろん、カプチーノやカフェラテなど、ミルクを使ったアレンジも楽しめます」

ビックカメラ有楽町店 家電コーナー担当 相河愛里紗さん

シンプルな構造のドリップ式は初めてのコーヒーメーカーにも最適

まずは商品数が多く、さまざまな機種から選べるドリップ式のおすすめモデルをご紹介。タイガーの「ADC-A061」は口の広いステンレスサーバーを採用したリーズナブルなモデルで、2段階の濃度調整ができるのがポイントです。

タイガー ADC-A061(5,760円)

「テイストマイスターと呼ばれるプレートを裏返すだけで、ストロングとマイルドの2種類から好みの濃さを選べるのが特徴です。簡単に濃さを調整できるので、同じ豆を使っていても気分によって味を選ぶことができます。また、専用のカップトレイを設置することで、普段使っているマグカップに直接淹れることも可能。これならサーバーを洗う手間も省けます」

プレートの表裏を変えるだでお湯の注ぎ方と豆の浸し時間を変えることができ、ストロング(左)とマイルド(右)の2段階に濃度調整ができる

サイズは154×272×301mm(幅×奥行×高さ)、カップ容量は約6杯分。給水タンクは取り外せる脱着式で、お手入れも簡単です。

デザイン性を重視するなら、バルミューダの商品がおすすめ。「BALMUDA The Brew」はコーヒーの香り・味わい・後味を科学の目線で徹底的に追求した革新的なコーヒーメーカー。ストロングな味わいと、クリアな後味を両立した独自の抽出法で特別な1杯を楽しめます。

BALMUDA The Brew(68,200円)
緻密な温度制御と0.2ml単位の正確なドリップで理想的な味わいを実現

「バルミューダの製品はスタイリッシュなデザインに惹かれて購入されるお客様が多いです。密閉されていないため淹れている時もコーヒーの香りを楽しむことができ、『コーヒーを淹れる過程も楽しみたい』という方に人気があります。バルミューダは調理家電をシリーズで出しているので、同じシリーズで揃えている方も多いようです」

サイズは140×297×379mm(幅×奥行×高さ/取っ手含む)、カップ容量は約3~4杯分。キッチン全体をオシャレなイメージで統一できるのもバルミューダの魅力ですね。

「こんなモデルが欲しかった」を実現したシロカの人気モデル

ここからは全自動モデルのおすすめ商品をご紹介します。相河さんが売れ筋として紹介してくれたのはシロカの「カフェばこ」。まさに箱のようなコンパクトなスクエア型で、一人暮らしの方にも人気がありそうです。

シロカ 全自動コーヒーメーカー「カフェばこ」 SC-A372(19,780円)

「この商品の特徴は、とにかくコンパクトなところ。今は様々な調理家電を使っているご家庭も多いので、『場所を取らない省スペースモデル』のニーズも高いです。洗って繰り返し使えるメッシュフィルターを採用していて経済的にも環境にも優しいですし、おいしいコーヒーを淹れるための機能も充実。リッチとマイルド、好みのテイストを選ぶこともできます」

コーヒーは豆と粉の両方に対応し、タイマー予約機能も搭載
ステンレスメッシュフィルターは取り外しが簡単でお手入れもらくらく

サイズは162×280×264mm(幅×奥行×高さ)、カップ容量は約4杯分。このサイズなら食卓やデスクに置いて使うこともできそうです。

シロカからお客様のニーズに応えた商品をもう1型ご紹介。コーン式全自動コーヒーメーカー「カフェばこPRO」は豆をストックできるタンク付きで、そこから必要な分だけ豆を使ってコーヒーを淹れてくれる便利なモデルです。

シロカ コーン式全自動コーヒーメーカー「カフェばこPRO」 SC-C251(29,700円)
本体上部にセットされた密閉性の高い豆容器には200gの豆が入る

「コーヒーを淹れるたびに豆を計量して投入するのが面倒、という方のために、その手間を省いたのがこのモデル。香味や風味を損なう摩擦熱が少なく豆を均一に挽くことができる『コーン式ミル』を採用し、抽出温度も高温帯と低温帯の2種類から選ぶことができます。カフェインレスの豆もおいしく淹れられる『デカフェモード』も搭載しているので、デカフェをよく飲まれる方にもおすすめです」

上部ダイヤルで細挽き~粗挽きまで好みの挽き方に調節が可能
直感的に操作できるシンプルなボタンレイアウト

サイズは166×273×421mm(幅×奥行×高さ/サーバー含まず)、カップ容量は約6杯分。今回紹介したシロカの2型は、どちらもステンレスサーバーの機種とガラスサーバーの機種が販売されているので、好みの方を選べるのもうれしいところです(価格は異なります)。

「ステンレス製のサーバーは保温性と耐久性に優れていて、コーヒーの煮詰まりによる味の劣化を防げるのがメリット。ガラス製は匂いが付きにくくお手入れも楽で、コーヒーの残量がひと目でわかります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、何を重視するかで選ぶといいですよ」

味や香りにこだわり、多彩な機能を詰め込んだ全自動モデル

続いて登場したのは、コーヒー界のレジェンド・田口護氏監修のもと、匠こだわりの味わいを表現したツインバードの全自動コーヒーメーカー「CM-D465B」です。

ツインバード CM-D465B(40,490円)

「田口護さんが匠の技を再現することにこだわった本物志向のモデルです。独自設計の低速臼式ミルで豆を挽くことで豆本来の風味を守り、6方向からお湯を注ぐことで味ムラがないプロのハンドドリップを再現。まろみが出て味のバランスがいい83℃、苦味とコクが増す90℃と、2種類の抽出温度から選べるところにもこだわりを感じます」

6方向からお湯を注ぐシャワードリップ
前面下に集約した操作ダイヤル。どれもわかりやすい表示に
豆の挽き方を調整するダイヤル。種類や好みに合わせて「粗・中・細」の3段階から選べる

サイズは160×335×425mm(幅×奥行×高さ)、カップ容量は約6杯分。本体内部を衛生に保つ3種類のメンテナンスモードを搭載しているので、お手入れも簡単です。

全自動のラストは、リピーターも多いパナソニックの商品です。なかでも「沸騰浄水コーヒーメーカー」は多彩な機能が盛り込まれています。

パナソニック 沸騰浄水コーヒーメーカー NC-A57(17,980円)

「こだわりのドリップコーヒーを全自動で手軽に淹れることができるだけでなく、浄水機能、ミルの自動洗浄のほか、デカフェ豆モードを搭載していたり、アタッチメントを交換して挽き方を変えることができたりと、多くの機能を搭載しています。淹れるスピードが早いのも購入のポイントになっているようです」

写真はコクのあるコーヒーを淹れることができる中細挽きのフィルター。粗挽きのフィルターにつけ替えればすっきりと飲みやすい1杯に
「デカフェ豆」コースを搭載。物足りなさを感じるデカフェ豆もコクのあるコーヒーに
豆の投入口。「挽いて落とす」縦型ミルを採用

サイズは220×245×345mm(幅×奥行×高さ)、カップ容量は約6杯分。アフターケアなど購入後のことを考えて、安心の国内メーカーを選ぶ人は多いそうです。

エスプレッソマシンはバリエーション豊富なデロンギが人気

濃厚なエスプレッソからミルクを使ったアレンジメニューまで淹れることができるエスプレッソ式。なかでもデロンギはコーヒー好きには絶大な人気を誇るメーカーで、ニーズに合わせて多彩なバリエーションから選ぶことができます。

「1杯ごとに豆挽きから抽出までの工程を丁寧に行い、本場イタリアの本格派コーヒーを再現してくれるのがデロンギのエスプレッソマシンの魅力です。手軽においしいエスプレッソやコーヒーを飲みたい、という方には『デロンギ マグニフィカ スタート』がおすすめ。飲みたいメニューをワンタッチするだけのシンプルな操作でお好みのコーヒーを淹れられます」

デロンギ マグニフィカ スタート 全自動コーヒーマシン ECAM22020(99,800円)
すべての操作が前面のタッチパネルで行えるフロントオペレーション仕様

サイズは240×440×350mm(幅×奥行×高さ)。「エスプレッソ」のほか、豆の個性を最大限に表現する「スペシャルティ」、日本人好みの深蒸しレギュラーコーヒー「カフェ・ジャポーネ」を淹れることができます。

「おいしいコーヒーを飲みたいだけでなく、『暮らしの一部としてコーヒースタイルを楽しみたい』というお客様には、バリスタ気分を味わえるエスプレッソ・カプチーノメーカーの『デディカ アルテ』が人気です。最適なエスプレッソの抽出はもちろん、きめ細かなフォームミルクを使ったラテアートも楽しめます。メタルボディのスタイリッシュなデザインで、キッチンにあるだけで気分が上がりそうです」

デロンギ エスプレッソ・カプチーノメーカー デディカ アルテ EC885J(54,800円)
天板はカップを温めるスペースに
コーヒーの粉を詰めるハンドル付きのポルタフィルター

サイズは150×330×305mm(幅×奥行×高さ)。エスプレッソマシンに不慣れな方は、カフェポッドを使うのもおすすめ。カフェポッドとは統一規格のフィルターにコーヒーの粉をパックしたもので、粉を詰めるタンピングの必要がないため失敗なくおいしいエスプレッソを淹れることができます。

さまざまなコーヒーを楽しめるカプセル式も選択肢のひとつに

ここ最近、注目されているカプセル式のコーヒーメーカー。必要なのはカプセルと水だけで、最も手軽においしいコーヒーを楽しめると評判です。なかでも売れ筋はネスレネスプレッソの「ヴァーチュオポップ」。

ネスレネスプレッソ ヴァーチュオポップ(19,310円)

「とにかくコーヒーのバリエーションが豊富で、現在34種類のフレーバーが販売されています。しかも、難しい設定は不要。カプセルに付いているバーコードをマシン本体が読み取り、そのカプセルコーヒーに最適な抽出設定に自動で調整してくれるので簡単においしいコーヒーを淹れることができます」

カプセルの周囲に印刷された固有のバーコードを読み取ることで、注入湯量、湯温、蒸らし時間などを自動で調整
マシンにカプセルをセットして、抽出ボタンを押すだけと操作は簡単

「また、遠心力で抽出される過程で空気が含まれ、クレマと呼ばれるシルキーな泡とともにコーヒーを味わえるのも魅力のひとつ。後片付けもカプセルを捨てるだけと手間いらずです」

淹れたてのコーヒーのアロマを包み込んだ、なめらかなクレマを自動的につくってくれる
パシフィックブルー、マンゴイエローなどポップなカラバリも揃う

サイズは140×426×250mm(幅×奥行×高さ/カップサポート装着時)。カプセルは10カプセル入り1,080円~と、コーヒー1杯に対するコストは多少かかりますが、手軽においしいコーヒーを飲むことができて、自分好みのコーヒーを探す楽しみがあることを考えると、選択肢のひとつに加えるのもアリではないでしょうか。

最後に、お客様からよく聞かれるニーズや選びのポイントについても聞いてみました。

「コーヒーメーカーは基本的に出しっぱなしで置いて使うものなので、コンパクトで設置場所をとらないもの、衛生面を考えてお手入れが簡単なものや匂いが付きにくい素材を使用しているものをお求めになる方が多いです。あとはインテリアとしてデザイン性が高いかどうか、キッチンの雰囲気に合うかどうか、というところも選びのポイントに。機能だけでなくデザイン性も含めて選んでいただくのがいいと思います」

ビックカメラ有楽町店(東京都千代田区有楽町1-11-1)

なお、記事内の価格は取材(9月10日)時点の店頭価格です。

中野悦子