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iPhoneで花火をきれいに撮る カンタン花火撮影のコツ

大変厳しい暑さが続いていますが、ようやくお盆休みがやってきました。涼を感じようと、帰省や旅行先、または自宅近くで、夕方から夜にかけての気温が下がる時間帯に、花火をして過ごそうと考えている方も多いことでしょう。

そこで今回はスマートフォンのiPhoneで花火を撮るコツをお伝えいたします。

iPhoneの基本的なセッティング

最近のiPhoneはカメラ機能が優秀なのでシャッターを切るだけでキレイに花火を撮影できます。それでもちょっとしたコツでより美しい一瞬を写せるようになるのです。花火の撮影を快適にするため、まずはカメラの設定をしましょう。

1 グリッドを表示する

「設定」→「カメラ」→「構図」と進み、「グリッド」をオンにしましょう。そうするとディスプレイに格子線が表示され、水平や垂直が判別しやすくなると同時に、暗所でもフレーミングがしやすくなります。花火以外の撮影でも役に立つので常に表示しておくことをオススメします。

2 フラッシュをオフにする

花火の撮影中にフラッシュが光ると雰囲気が台無しです。打ち上げ花火には無用ですし、手持ち花火の場合は手元が明るくなりすぎてしまうことも。「カメラ」を立ち上げて「稲妻」のマークをタップしてオフにしましょう

3 「Live Photos」をオフにする

短い動画が撮れる「Live Photos」ですがまずはオフにします。やり方はフラッシュと同様です。

しかし面白い機能もあります。「Live Photos」で撮影したカットを「カメラロール」で開いて「長時間露光」を選ぶとスローシャッターで撮影したかのような効果を出すことができます。興味がある方はぜひ試してみてください。

4 夜景モードをオフにする

夜景モードもオフにしましょう。やり方はフラッシュと同様です。

打ち上げ花火を撮ってみましょう

夏場には多くの花火大会が開催されます。大きなものから小さなものまで様々な催しが日本全国で行なわれていますが、iPhoneで撮影する場合、なるべくたくさんの花火が打ち上げられる大会を選んで行くのがいいでしょう。なぜならその方が簡単に見栄えのいい写真を撮れるからです。

コツその1

近頃のiPhoneはシャッターを押すだけでキレイに花火が撮れますが、ポツポツと打ち上がる単発花火を狙うよりは、画面全体に広がるように花開く花火を撮った方が美しく撮れます。何よりもゴージャスな感じが出ますし、後述の操作もしやすいからです。

また花火大会の序盤よりも、終盤にかけての多くの発数がいっぺんに打ち上げられる時間帯にたくさんシャッターを押して、数多くのカットを撮ることをオススメします。

そのためにはいい撮影場所を確保することも重要です。明るさが残る時間に現場に着いて、花火を画面いっぱいに捉えられる安全なポジションを選択したいものです。

コツその2

カメラの機能「AE/AFロック」を使ってくっきりと花火を撮りましょう。

打ち上げ花火の写真で失敗が多いのは「ピンボケ」と「明るさの調整」でしょう。そこで役立つ機能が「AE/AFロック」です。ピントと明るさを合わせたい箇所を指先で長押しします。すると四角い枠が表示されて「ピント」と「明るさ」が固定されるのです。

実際には打ち上がった花火をiPhoneのディスプレイ上で長押しして設定します。単発の打ち上げだとなかなか難しいので、連続して打ち上げられる時だと簡単に「AE/AFロック」できることでしょう。

これで遠くに打ち上がる花火にピントが固定されるのでピンボケの心配はありません。あとは枠の横に表示される太陽アイコンを上下して、好みの明るさを設定すればOKです。あとはバンバンとシャッターを切るだけです!

「AE/AFロック」でピントと明るさを固定してイメージ通りの打ち上げ花火を撮れました

手持ち花火を撮ってみましょう

一番身近な花火といえば「手持ち花火」でしょう。コンビニエンスストアや100円ショップなどで売られていて、入手も手軽で種類も豊富です。安全のためバケツに水を満たしてからいざ着火です。

コツその3

手持ち花火撮影は風向きに注意です。必ず風上から撮るようにしましょう。風下から撮影しようとすると流れてきた煙で花火が鮮明に写らないからです。

コツその4

構図とカメラを変えて撮影しましょう。スマートフォンの撮影ではついつい縦位置ばかりのカットになりがちです。たまには横位置で構えて広がりのある写真も撮ってみましょう。

またカメラも切り替えてみましょう。メインカメラだけではなく、望遠カメラを積極的に使ってみましょう。特に火花が飛び散るタイプの花火の場合は離れて撮ることができるので、安心してシャッターを切ることが可能になります。

激しい花火の場合、バーストモード(連写モード)での撮影も有効です。ぜひお試しあれ。

お役立ちグッズ

打ち上げ花火の暗い会場を移動するときや、手持ち花火を片手で持ってiPhoneで撮影するときに、ついうっかり落下させてしまわないようストラップを装着することをオススメします。

自分はこのような場合、「ピークデザイン」の「エブリデイケース」ケースをiPhone 15 Pro Maxに装着して、それに「アンカー」を通して、ストラップの「リーシュ」を付けています。

ストラップの長さを83~145cmの間で調整できるので、斜めがけにしたり(調整金具が2つあり肩に干渉しないよう調節できる点がいいです)、ピンと張ってホールド感を高めて撮影するようにしています。カメラにも転用できるのでとても重宝していますよ。

とにかくどんどん撮ってみよう

iPhoneでの花火撮影はカンタンです。まずカメラの設定、安全で花火を画面一杯に写せる場所を確保する、「AE/AFロック」を使う、構図とカメラを変える、そしてたくさん写す、のがコツです。

もし撮影結果が気に入らない場合は「カメラロール」で「編集」を開いて明るさや色合いの調整、トリミングなどを試してみるのもいいでしょう。

昨年の記事「iPhoneで花火や星空をカンタン撮影 “夜"をキレイに撮るコツ」でも撮り方を紹介しています。

こちらも参考にしてみてくださいね。

それでは安全で楽しい夏休みをお過ごしください!

三井 公一

有限会社サスラウ 代表。 新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。 雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなども行っている。Twitter:@sasurau、Instagram:sasurau