トピック
自分だけを温める「マイ暖房」 テレワークで活躍
2022年11月15日 08:20
今年の冬は例年よりも寒くなると予想されているため、テレワーク時もエアコンだけでは辛いかもしれません。そんな時に活躍するのがスポット暖房です。足元を温めるだけでも体全体がポカポカしてきますから、自宅で快適に仕事をするためにも取り入れてみてはいかがでしょうか。そこで今回は、暖房器具を多く取り揃えるビックカメラ有楽町店の森廣敦さんに、お客様から多く聞かれるニーズや、人気の暖房アイテムについて聞いてきました。
「ここ最近は電気料金が上がっているため省エネモデルをお探しの方が多いです。でも暖房器具には根本から省エネできるモデルはほとんどありません。ただ、人感センサー付きのヒーターにすれば消し忘れ防止によって無駄な電気代を省くことができますし、自分のスペースだけを温めるだけなら電気代が安く済む電気毛布などを活用することができますから、使用する環境によって最適なものをおすすめしています」
電気代が安い! 足元を温める小物類
テレワークでは、基本的に自分が仕事をする空間だけ温めることができればいいですよね。その場合は消費電力の少ないアイテムで十分に暖を取れると森廣さんは話します。
「コロナ禍でリモートワークが増えてからは、自分のスペースだけを温める『マイ暖房』アイテムが人気です。具体的には、足元ヒーターや電気毛布、ブランケットなどの暖房小物ですね。消費電力が少ないためUSBで電力供給できるものが多く、どれも手頃なお値段なので、足元の寒さが気になる方はぜひ使ってみてください」
暖房小物の中から、いくつか売れ筋のアイテムをご紹介してもらいましょう。
「ドウシシャの『薄型足元ヒーター』は、足をすっぽりと覆ってくれるので保温性抜群。横300mm、奥行340mmとコンパクトなので、デスク下に置いてもジャマになりません。また中敷きを取り出して洗うことができるので、いつも清潔な状態で使うことができます」
「電気代を節約するなら電気毛布がイチ押しです。ファンヒーターは1時間で20~30円電気代がかかりますが、電気毛布は数円で済むので今年はよく売れています。毛布はサイズや肌触りが選びのポイントになるため、ビックカメラでは肌触りを確認できるように商品を展示。中でもリーズナブルなKODENの『電気しき毛布』が人気で、スライドスイッチで好みの温度に設定できるのが利点です」
「ヒーター内蔵で3段階の温度調節が可能なユアサの『USBブランケット』は、名前の通りUSBで給電ができるので、ご自宅だけでなく屋外で使うこともできます。収納袋付きなので車の中やアウトドアなどでも冷えた体を温めることができますよ」
「暖房が届きにくいデスク下に設置できるパネルヒーターに注目されている方も多いです。今までは3面で温めるタイプが多かったですが、今年は4面で温めるモデルも登場。エレスの『パネルヒーター』は左右、正面、床面の4面から発熱して温め、上面のカバーをつけることで暖を逃さずに保温性を高めています。こちらも1時間で5円ほどの節約モデルです」
ファンヒーターは人感センサー&小型モデルで節電を
次に紹介してもらったのは、消し忘れによるムダ使いを防ぐ、人感センサー付きのモデルです。
「シィーネットの『セラミックファンヒーター』は温風を調節するダイヤルと人感センサーのみと、機能はとてもシンプル。値段も手頃なので問い合わせが多く売れ筋の商品です」
セラミックファンヒーターは温めるパワーが強いぶん電気代がかかってしまうのが正直なところ。少しでも節約したい、という方にはパワーを抑えたコンパクトなスポット暖房をすすめているそうです。
「ヤマゼンの『セラミックファンヒーター』はコンパクトながら速暖で、温度もお好みで調整できるのが魅力です。小型で移動も楽なので、デスク下で足元を温めるだけでなく、キッチンやトイレでも活用できます」
「ファンヒーターは風の出方や温度なども気になるところですが、ビックカメラでは電気を通して使える『お試し台』があります。店頭に並んでいる商品はほとんどのものが試せるので、気になるものがあったらぜひ試してみてください」
電気ストーブ特有のジリジリ感が苦手ならシーズヒーターがおすすめ
電気ストーブは肌を焼くようなジリジリ感が苦手という方もいらっしゃいます。そんな方におすすめなのがシーズヒーターです。
「シーズヒーターはカーボンやグラファイトと比べると遠赤外線の量が多く、体の芯から温めてくれるのが特徴です。中でも売れ筋はダイキンの『セラムヒート』。人感センサー付きで、省パワー運転でも十分に温かくなるため節電にも繋がります」
「もうひとつの売れ筋はシーズ管とカーボンのハイブリッドモデル、ヤマゼンの『ツインヒートプラス』。中央にカーボン、左右にシーズ管を配置した3本管仕様なので、シーズヒーターの遠赤外線効果とカーボンヒーターの速暖性を兼ね備えています。3段階のパワー切り換え、首振り運転のほか、カーテンや部屋干しの洗濯物が近づくと自動的に電源がオフになる障害物センサー機能も便利です」
部屋全体も体の芯も温める今年人気の暖房器具
最近は暖房による乾燥が気になる、という声もよく聞かれるそうです。そんな方におすすめなのがオイルヒーターだと森廣さんは続けます。
「オイルヒーターは温風を出さずにじわじわと体を温めてくれるので、乾燥しにくくホコリも舞い上がらないので空気が汚れにくいのが魅力です。部屋全体を温めるのに約30分と時間がかかるのがデメリットでしたが、ここ数年でオイルフリーヒーターが登場。構造はオイルヒーターと同じですが、オイルを使っておらず、半分ほどのスピードで部屋を暖めることができると好評です」
通常のオイルヒーターと比べるとオイルを温める過程を省くことができ、ステップが減ったことで時短を実現しています。温度調整も細かくできるようになったためムダに温め過ぎることもなく、電気代の節約になることも購入のポイントになっているようです。
「デロンギの『マルチダイナミックヒーター』は中でも人気のオイルフリーヒーター。適応畳数、直感操作ノブの有無、Wi-Fi対応の有無など、バリエーションも豊富なので、ご自宅の環境やニーズに合わせて選ぶことができます。Wi-Fi対応モデルならスマホの専用アプリを使って様々な設定を直感的にできるので、とても楽ですよ」
さらに、電気代の値上げにより注目されているのが石油暖房です。
「暖房というとエアコンがメインになりますが、上の方に設置されるので足元を温めるのが苦手です。そのため、下から風を出して足元から全体をしっかり温められる暖房として石油ファンヒーターを選ばれる方もいらっしゃいます。中でも売れ筋はフラップで風向きを変えられるダイニチ工業の商品。保温なしですぐに温まる快速暖房で、冷え切った部屋をすぐに温かくしてくれます」
ただし、最近は石油が使えないマンションもありますので、集合住宅にお住まいの方は使えるかどうか確認してからお買い求めください。
今だから逆に新鮮!懐かしいタイプの石油ストーブ
おまけになりますが、ちょっとレトロな雰囲気の石油ストーブは今でも現役で販売しています。
「どちらも上にヤカンや鍋を乗せて保温することができる、懐かしいタイプのコロナの石油ストーブです。今はそのレトロな感じがいいと、若い方が購入されることも。現代仕様に利便性もアップしているので、石油ストーブの購入をお考えの方は、こういった昔ながらのアイテムも候補に入れてみてはいかがでしょう」
足元を温めるスポット暖房をメインに、お客様のニーズに応えた部屋全体を温めるアイテムまで紹介してきましたが、欲しいものは見つかりましたか? マイ暖房として一人で使うのか、複数人で使うのか、どういった環境で使うのかを明確にして商品を選び、迷った際は店頭で試し運転をしたり、スタッフに相談したりしながら最適なアイテムを選びましょう。
なお、価格は10月25日の取材時点のものです。