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普段使いも停電時も役立つ「ランタン」。台風シーズンの備えにも
2022年7月26日 08:20
豪雨による災害や電力不足の影響で、停電への不安が拭えない今年の夏。さらに台風シーズンには毎年のように各地で停電被害が発生しています。そこで今回は、停電への備えとして各種ランタンをご紹介。電力消費が少ないLEDランタンを豊富に取り揃えるビックカメラ 新宿西口店の堀川裕美子さんに、災害時に役立つ最新機種から普段使いできる個性的なモデルまで、おすすめの商品を聞いてみました。
「ランタンの電源は、大きく乾電池とUSB充電に分かれます。USB充電の場合はいざという時に充電切れの心配もあるため、防災用には乾電池タイプのものがおすすめです。USB充電は普段使いすることで充電切れを防ぐことができるので、普段使いも視野に入れて選べば災害時にも役立ちます。また、商品によって最大の明るさがかなり違うので、商品スペックのチェックも忘れずに。明るさは光の束を表す『ルーメン(lm)』という単位で表記されていて、この数値が大きいほど明るいということ。『思ったより暗かった』という声もよく聞かれるので、どこでどのように使うのか想定して明るさを選んでくださいね」
災害時に活躍! 複数の電池・電源に対応する注目モデル
乾電池タイプで注目の商品は、単1形から単4形まで大きさが違う電池に対応しているもの。パナソニックの「電池がどれでもライト」はその名の通り、あらゆる電池に対応するとても便利なモデルです。
「単1形から単4形の電池がどれでも1本あれば使えるのが魅力です。各種リモコンや時計に入っている電池を使うこともできるので、うっかり電池のストックを切らしていても安心。単1形から単4形まですべての電池を入れれば、最長で約4日間の連続使用が可能とスタミナも十分です」
サイズは135×80×125mm(幅×奥行×高さ)、重さは約230g(乾電池エボルタ単3形1本含む)。
常に防災バッグに入れておくなら、より小型軽量な「電池がどっちかライト」がおすすめ。こちらは単3形と単4形、2種類の電池に対応しています。サイズは約105×48×85mm(幅×奥行×高さ)、重さは約100g(乾電池エボルタ単3形1本含む)。
電池のストックにも限りがありますから、複数の形の電池を使えることは災害時の大きなメリットになりそうです。
ヤザワの「USB充電もできるLEDソーラーランタン」は複数の電源に対応していて、ランタン上部のソーラーパネルで太陽光発電もできるすぐれもの。
「明るさは最大約100ルーメンとさほどありませんが、ソーラー充電、USB充電、乾電池と電源が複数あるのが特徴です。乾電池もなく充電もできない、という最悪の状況でもソーラー充電ができるので非常に頼もしい。こちらも小型なので防災バッグに入れてもジャマにならず、狭いベッドサイドにも置くことができます。ベッドサイドに置いておけば、寝ている間に停電になっても明かりを確保できるので安心です」
サイズは86×86×120mm(幅×奥行×高さ)、本体の重さは約220g。カラビナ付きで吊しても使えるので、アウトドアにも便利です。
調光できる明るいランタンは普段使いに最適
普段から便利に使えると人気なのは、4段階に明るさの調整ができる「強力ランタン(でかランタン)」です。
「強力ランタンという名前にふさわしく、とにかく明るいのが魅力です。最大800ルーメンとかなり明るいので部屋全体を照らすことができ、暗めに設定すれば常夜灯や寝室のムードライトとして使うこともできます。持ち運びができ、シーンに合わせて使い分けできるのがいいところ。タッチセンサーを採用していて、ランタンの上部に触れるだけでオンオフや調光ができるのも便利です」
サイズは160×110×175mm(幅×奥行×高さ)、重さは電池を含め約780g。
よりコンパクトでやさしい明かりの「LEDランタン(球ランタン)」は、かわいらしい電球形でインテリアにも最適です。
「強力ランタンよりコンパクトなので、ベッドサイドや車の中に置くこともできます。ドリンクホルダーにぴったり収まるサイズ感で、明るさも用途によって強弱2段階から選ぶことができます」
サイズはスタンドを含めて70×70×135mm(幅×奥行×高さ)、重さは電池・スタンドを含めて約180gと小型軽量で、場所を選ばず使えるのもポイントになっています。
オーム電機の「ミニLEDランタン」はビックオリジナルの商品です。小雨や水しぶきに当たっても大丈夫なIPX4の防水性と全方向に広がる明かりで、キャンプなどでも快適に使うことができます。
「シーンに合わせて昼白色、電球色、ミックスと3種類の光から選ぶことができます。アウトドアアイテムのようなデザインと手頃な価格で人気の商品です。ハンドル付きなので、置いても引っかけても使えます」
サイズは105×174mm(外径×全長)、重さは196g(乾電池含まず)。
USB充電式と比べるとランニングコストがかかる電池式。普段使いで電池式のランタンを使う場合は、繰り返し使える充電池との併用がおすすめだと堀川さん。うまく充電池を取り入れてコストカットを目指しましょう。
デザイン性や機能性に富んだUSB充電式モデル
ここまでは乾電池を電源としたモデルをメインに紹介してきましたが、ここからはUSB充電タイプが登場。「普段使いがメインで、災害時の備えにも」と考えている方には電池のコストがかからないUSB充電タイプがおすすめです。なかでも人気が高いのはバルミューダの「LEDランタン」だと堀川さん。
「スタイリッシュなデザインで、部屋に置くと贅沢なインテリアになり、キャンプに持って行くとインスタ映えする写真が撮れる。他の商品とはかなり毛色が違う商品で、防災とは違う方向性でご購入されている方が多いです。人気ブランドなので、所有する喜びを感じている方が多いのかもしれませんね」
ダイヤルを回すだけで簡単に調光できるのもいいところ。明るさに応じて揺らぎのある暖色から温白色に光の色あいが変化するので、シーンに合わせて光の演出を楽しめます。お気に入りのデザインなら頻繁に使うため「いざという時に充電切れ」という心配もなさそうです。
サイズは110×103×248mm(幅×奥行×高さ)、重さは約630g。
続いて紹介するのは、エナジャイザーの「USB充電式ランタン」。最大1,000ルーメンと、売場に並ぶランタンの中でも屈指の明るさを誇ります。
「電池やライトのグローバルメーカー『エナジャイザー』のランタンは、キャンプなどのレジャー目的の方に人気です。『ALURL7』は広範囲を明るく照らす大型ランタンで、たき火ができない場所でも大活躍。本体に充電用のUSB端末ポートが付いているので、もしもの時もスマホ充電ができるんですよ」
小雨程度なら安心のIPX4対応防水、さらにハイ、ロー、夜間と3段階に明るさを調整できるなど、キャンパーにうれしい機能が満載です。
サイズは158.7×72.4×254.3mm(幅×奥行×高さ)、重さは約695g。
動作確認と電池のローリングストックで備えを万全に
最後に、災害用の備えとしてとしてランタンを持つ場合の注意点を聞いてみました。
「まずは定期的にきちんと明かりが付くかどうか、動作確認をすることが大切です。また、電池式の場合は長期保管が可能な電池を選んでストックしておくのがベター。ただ、多少値が張るので、『あまりコストをかけなくない』という方は定期的に変えて常に新しい電池をストックするように心かげてください。古い電池から使って新しい電池を補充するローリングストックにして、電池を補充する時に動作確認を行なうのがおすすめです」
乾電池は表示されている使用推奨期限内に使い始めること、保管する時は使用機器から取り出すことは基本中の基本。いざという時に使えなければ意味がありませんから、ランタンも電池もしっかり備えておきましょう!
なお、価格は7月14日の取材時点のものです。