いつモノコト

非常時に備えてポータブル電源を購入 日常で使ってみた

「Anker Solix C1000 Portable Power Station」。サイズは約37.6×20.5×26.7cm(幅×奥行×高さ)、重さは約12.9kg

ここ数年、日本各地で大きい地震が発生し、夏は豪雨で「観測史上初」という言葉を何度となく耳にします。そして、昨年の元旦には能登半島地震。これは本格的に備えが必要だと、我が家でも非常時のためにポータブル電源を購入しました。

メーカーや容量などなど種類は豊富にありますが、とりあえずモバイルバッテリーも使っていて信頼のあるアンカーに決め打ち。いろいろ調べた結果、Amazonなどでたびたびセール価格になっていて、クチコミでも評判が良かった「Anker Solix C1000 Portable Power Station」をポチッとしました。価格は139,900円ですが、セール期間を狙って約半額での購入です。

防災用に買ったものですが、日常的に使っていないといざという時に使えない、使おうと思ったら充電が残りわずか、なんてこともあると思い、普段使いすることに。使い始めてみると、コンセント口が遠いところでも手軽に電化製品が使うことができ、コンセント口が他の機器で埋まっている時も面倒な抜き差しをせずに使えるのは大きなメリットでした。しかもコンパクトでさほどジャマにならないのもいい。私はベッド脇に置いて、スマホやモバイルバッテリーの充電、一瞬しか使わないドライヤーなどに使っています。

普段はこんな感じで使っている。このほかデジタル一眼の充電などにも使用

出力はACが6つ、USB Type-Cが2つ、USB Type-Aが2つにシガーソケットが1個の計11ポートなので、いろんな機器に使えます。上面がフラットなので、ミニテーブルさながらに充電・使用している機器をポンと置けるのも、かなり便利です。

ついモノを置きたくなる上面。両端の手持ちハンドルは持ち運びに便利

何気に大きめなLEDライトが付いているのも気に入っているところです。手元に明かりがあるので寝る前の読書などにも最適。ちょっと暖色系のやさしい明るさで、シーンに合わせて明るさを3段階から選ぶことができます。

ライトは本体上部にレイアウト。右端のボタンを押すと明るさが変わっていく

なかでも驚いたのは充電の速さ。最短約58分で100%フル充電できるので、うっかり充電し忘れていてもすぐに充電完了。この容量をスマホより速く充電してしまうとは素晴らしい!

充電ポートは本体側面に。コードは極太で1mくらいの長さ

実際に停電が起こった場合、スマホ充電のほかにキッチン家電で使うことを想定して購入しました。短時間の停電ならば冷蔵庫にも使えるだろうし、在宅避難になった場合も電子レンジや電気ケトルが使えるといいなと思ったからです。電子レンジがあればレトルトや冷凍食品もおいしく食べられるし、電気ケトルがあれば温かい飲み物やカップラーメンもいける。これは大きいでしょ!

ということで、実際に家電を使うとどのくらい電力を消費するのか、ちょっとだけ調べてみました。非常時に活躍しそうな電子レンジと電気ケトルを同時に使用。電子レンジはレトルトご飯を500Wで2分、電気ケトルは450mlを沸騰するまで湧かしてみました。

併用する家電が近くにあると使いやすいので、我が家では家電の配置替えを検討中

結果、最大出力は1,800W近くまで上がったけれど問題なし。充電残量99%から始めて94%まで減りました。これなら停電時も何食分かはしのげそうです。出力や充電残量などが専用のアプリで確認できるのもいいですね。操作もアプリから可能で、設定もここから変えることができます。

専用アプリの画面。残量以外に使用状況がひと目でわかるようになっている。スクロールしていくと現在の出力状況も表示される

ちなみにドライヤーは予想通りかなり電力を食います。私はショートヘアですが完全に乾かすと毎回8%は電力が減る。まあ、非常時にドライヤーを使うことはないと思いますけどね。

私は使ってみて便利だったので日常使いしていますが、完璧に非常時用として保管できるのも魅力です。一般的にポータブル電源は60~80%をキープするように推奨していますが、このモデルは100%充電での保管が可能で、しかも自然放電が半年で約5%程度に軽減されているというから驚きです。

日常使いでもかなり便利なので、ちょっと値は張りましたが買って良かったです。これ一つあるだけで被災時の不安が軽減されますし、もし真夏や真冬に非常時になっても消費電力が少ない扇風機や電気毛布などで暑さや寒さも和らげることができる。キャンプなど屋外で使う機会がある人や、リビングでテレワークをする人にとっては、より便利なんだろうな~と思います。みなさんも防災グッズとしてだけでなく、「持ち運べる大型バッテリー」としても購入を検討してみてはいかがでしょう。

中野悦子