いつモノコト

デスク脇に挟める電源タップ「クリップタップ」 USB搭載の新型を試した

巨大なクリップの形をしているのが特徴の「T-U05-3225BK」 ケーブル長は2.5mと、従来よりも0.5m短め

電源ケーブルを抜き差しする時に、差し込む先である電源タップがしっかりと固定されていれば、片手で抜き差しができ便利です。固定されていないと、位置がすぐに動いてしまい、使いづらいことこの上ありません。

こうしたことから、デスク周りで電源タップを使う場合、デスクの端などに固定しておくのがベターですが、例えばリビングのテーブルなど一時的に使うだけであれば、常時固定しておくのは無理な話です。会議室やコワーキングスペースなど、出先で使う場合も同様です。

こうした場合に便利な、一時的に固定するのに適した製品として発売され、人気が高いのが、巨大なクリップの形をしたエレコムの電源タップ「クリップタップ」です。今回この製品に、USBポートを搭載した新型モデルが登場したので、早速買って試してみました。

棚板や天板を挟むためのクリップを、電源タップと一体化させたこの製品、デスクに一時的に固定したり、取り外したりといった使い方には極めて便利で、筆者も長年愛用しています。クリップのつまみの部分がはみ出しているため、常時固定して使うにはやや不向きなのですが、着脱を必須とする用途にはぴったりです。

本製品は、従来モデルでは上面に3個口並んでいたコンセントを2個口に減らし、代わりににUSB Type-A×2ポートを追加しています。そこはUSB Type-Cじゃないの? と思う人もいるかもしれませんが、進化途上にあるType-Cは外付けで取り替え自在にし、規格的に枯れたType-Aを内蔵にする設計は、理にかなっています。

上面にはコンセント2個口に加えてUSB Type-Aポート×2(最大出力は5V/2.4A)を搭載

またコンセント口は、上面だけを見ると1個口減っているように見えますが、実は側面に1個口が新たに追加されているため、合計のコンセント口数は従来と変わっていません。つまり純粋にUSB Type-A×2ポートが追加されただけというわけです。ちなみにUSBの出力は2ポート合計で5V/2.4Aと、タブレットの充電にも対応します。

実は後方にもう1個口があります。合計では3個口で、従来モデルと同じ
巨大なクリップ構造でテーブルやデスクの縁に挟んで使用します
横から見たところ。厚み15~35mmまでの天板や棚板に対応します
実際にテーブルに挟み込んだところ。滑り止めもあり容易には脱落しません
プラグはスイング式。感電を抑制する絶縁スリーブも配備しています

一方で、実機を手に取るとギョッとするのがボディの大きさです。本製品はその外観こそ従来モデルとそっくりですが、ボディはひとまわり大柄です(本製品は114×149×70mm、従来モデルは110×140×80mm)。すでに従来モデルを使っている人が見ると、増したボリュームにびっくりするかもしれません。

おそらくメーカーとしては、これでも頑張って小さくまとめたほうなのでしょうが、ユーザ視点で見るともうひと頑張りしてほしかった印象です。とはいえ幅はほぼ同じなので、これまで使っていた従来モデルと入れ替えるのであれば支障はなく、また従来モデルの利用経験のない人にとっては気にしなくてよい話です。

USBポートのない従来モデル(左)との比較。明らかに大柄になっています
横から見たところ。全体的にひとまわり大きくなっていることが分かります

もっともツッコミどころはそのくらいで、利便性の高さは従来モデル譲りです。天板にある2個口のコンセントが違う方向を向いており、充電器を差し込みにくい場合に向きを変えることで対処しやすいのも変わっていません。また吊り穴が用意されており、フックで引っ掛けられるのも、保管を考えると利点でしょう。

現時点でネックとなるのは価格で、実売価格は4,280円と、USBポートのない従来モデルが千円台半ばなのと比べると、やや割高です。新製品なので価格がこなれていないこともあるのでしょうが、もう一声あれば、従来モデルと比べた場合に、多少高くとも選びたい製品となるはずです。

天板のポートは向きがそれぞれ異なっているため、干渉しがちな場合は別のポートを試すことができます
製品パッケージ。今回紹介した以外にホワイトモデルもあります
山口真弘