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耳をふさがないAfterShokzの骨伝導イヤフォン。テレワークにも最適

耳をふさがないイヤフォンAfterShokz Aeropex

ワイヤレスの骨伝導イヤフォン、AfterShokz Aeropex

以前から骨伝導イヤフォンについて気になっていたものの、中々手にする機会がありませんでした。耳の穴から聞こえないという仕組みに興味はあったのですが、音質に不安があったためです。でも今回購入してみて、そうした不安は拭うことができました。AfterShokzのAeropex(AFT-EP)です。

ネックバンドタイプの骨伝導ワイヤレスイヤフォンです。価格はAmazonで15,000円でした。

音と使い勝手が良い骨伝導イヤフォン

設定はとても簡単です。電源ボタンを5秒以上長押しして、自分のスマホとペアリングをすれば完了です。

音量操作は、右側についている+と-ボタンで行ないます。左の骨伝導部分についているスイッチでは楽曲の一時停止、次の曲、前の曲の選定を行ないます。筆者が所有するイヤフォンやヘッドフォンはタッチ式で操作するものが多いですが、こちらはボタン式なので安心して使えます。タッチ式は指の皮膚の状況で動かないことがあり、実際にうまく動かず困った経験もあります。筆者にとってボタン式はありがたい設計です。

右側の音量+-ボタンと充電口(ペアリングはパワーオフの状態で+ボタンを5秒間長押し)
左側の振動装置部分にボタン。1回で一時停止、2回で次曲、3回で前曲

Aeropexは、骨伝導イヤフォンなので、耳穴を塞がないのが最大の特徴といえます。耳に掛け、こめかみあたりに振動板を当てることで聴覚神経に音を伝える仕組みです。

実際に装着してみました。着けた瞬間は違和感があります。耳の穴の近くで外に張り出している耳介(じかい)の部分に振動装置が当たって、骨を通じて聞こえるので、無理もありません。ただ、15分ぐらい使っていると慣れてきて、ボリュームを上げていけば、心地よい響きで音楽を楽しめるようになりました。

装着している様子(出典:AfterShokz)

iPad Pro(NU102J/A)と接続して、YouTube Musicで配信されている「流星」(藍井エイル)や「サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ」(四月は君の嘘 僕と君との音楽帳)を聴いてみました。

音質的には中高域が出ているイメージです。低域が全く出ていないという訳ではなく、音数的にはしっかりある印象で、物足りないという感じもありません。これはこれで良いという印象でした。むしろ普通のイヤフォンやヘッドフォンに負けないぐらいの音質だと思います。

“耳をふさがない”ので生活の中でも便利

今度は骨伝導イヤフォンを使って生活をしてみました。まずテレワーク環境です。筆者は気分転換に音楽を聴きながら仕事をしており、ヘッドフォンやイヤフォンをする機会があります。

家族がいると、仕事中でも時折、家族と話すことがあります。ヘッドフォンやイヤフォンをしていると、声をかけられても気づかないシチュエーションがありますし、ヘッドフォンを外さないと会話はできません。そこでこいつの出番です。

Aeropexの骨伝導なら“耳をふさがない”ので、話しかけられてもしっかり反応できます。実際に家族と話をしても、骨伝導イヤフォンをつけたまま、あるいは音楽を流したまま、快適に会話ができます。

筆者が普段使っているソニー「WH-1000XM4」は、ヘッドフォンをつけたままでも会話ができる「スピーク・トゥ・チャット」を備えています。便利な機能ですが、うまく動作しないこともありました。また、Aeropexの骨伝導と比べると、やはり、“物理的に耳が塞がっている”と実感してしまい会話のしづらさを感じてします。骨伝導イヤフォンの“耳をふさがない”良さを実感しました。

テレワーク環境

次に骨伝導イヤフォンを着けて外を歩いてみました。非常に開放的な雰囲気で音楽を楽しめることに気づきました。すごくリラックスができます。そして“耳をふさがない”ので、周りの音が自然に聞こえます。自動車や自転車、電車がやってきてもすぐに分かるので危なくありません。あと、マスク越しに骨伝導イヤフォンをつけても邪魔にならず、快適な装着感を得ることができました。

一般的なイヤフォンは耳穴に入れて使いますが、こちらの骨伝導イヤフォンはネックバンド式で、頭の後ろから「スポッ」と装着すればOKです。イヤフォンが耳からポロッと落ちてしまい無くすといった心配もありませんし、IP67までの防水仕様なので、急な雨でも大丈夫そうです。

散歩の様子。外出時も耳をふさがないので安心感があります

最後にカフェでの使用です。カフェでは話し声が多く、どちらかといえば騒音が大きい場所です。そこで骨伝導イヤフォンを使うと、耳をふさがないので騒音がダイレクトに届きます。そんなシチュエーション向けに、パッケージには耳栓が同梱されています。耳栓は原始的ですが、騒音対策としては大きな効果を発揮します。

人によってはノイズキャンセリング機能に馴染めない人もいます。そんな方でもこの「耳栓+骨伝導」という使い方なら快適に作業をすることができると思います。筆者にとっては、オーディオ関連で久々に買ってよかった製品でした。

カフェなら耳栓の併用もおすすめ
パッケージに同梱される耳栓
西園寺正太郎

趣味はオーディオとモノづくり、湯豆腐と鯵が好きなちょっと渋い20代。ブログは https://saionjihouse.com/