ミニレビュー
子育てマストアイテム「鼻水吸引器」3機種を試した結果
2023年8月2日 08:20
子育てにおいて欠かせないアイテムの1つに「鼻水吸引器」があります。赤ちゃんや幼児は自分で鼻がかめないため、親が鼻水吸引を行ないます。子供は鼻腔が狭いので、鼻が詰まっていると咳き込んだり中耳炎になったりと、風邪以外の病気に罹ることがざらにあるのです。
病院で鼻水を吸ってもらうこともありますが、医者からも「家でもできるだけ鼻水を吸ってあげてください」と言われます。昔は「赤ちゃんの鼻から直接親が口で吸いとる」という方法もありましたが、今はさまざまな鼻水吸引アイテムがあり、市販のアイテムを使うのが主流です。
アカチャンホンポや西松屋に行くと多様な鼻水吸引器が売られており、手動、電動、口で吸うけど親の口に鼻水が入らないもの、と本当にさまざまなアイテムがあります。
初めて鼻水吸引器を買ったときは、種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからない……! と思いましたが、子供の鼻水吸引歴3年を迎えて情報が集まってきました。これまでに方式の違う複数の鼻水吸引器を試してきたので、それぞれのメリットとデメリットとともに3機種を紹介したいと思います。
電動タイプ
まずは、電動の鼻水吸引器「メルシーポット」。鼻水吸引器界で1、2を争うほど評判の製品です。子供が生まれたら出産祝いにメルシーポット、という意見もよく見かけます。価格は10,000円前後と、カテゴリの中ではお高めです。
電動の据え置きタイプで、部品はちょっと多め。確かに鼻水はよく取れるのですが、準備に手間が掛かるのがネックです。5つほどあるパーツをセットしたら、適当な容器に水を入れてチューブに水通しをします。これは、チューブ内に鼻水がこびりつくのを防止するため。
ここまで終えてから鼻水を吸引するのですが、電動なので音も結構大きめ。小さい赤ちゃんだと音にびっくりして大人しくできず、吸引が難しいということがあります。息子もこの音を聞くと逃げてしまうことが多く、鼻にノズルを当てるまでにかなり苦労しました。
使い終わった後はセットしたパーツをすべて洗浄するので、片付けもちょっと面倒。鼻水吸引器界ではかなり有名な製品ですが、我が家には合わなかったなというのが正直なところです。
口で吸うタイプ
次に試したのが口で吸うタイプ。ピジョンの「鼻吸い器 お鼻すっきり」を購入しました。価格は600円前後で、街の薬局でも買える手軽な商品です。
こちらは鼻に当てるノズルと、口で吸う部分のチューブが二股に分かれており、ノズルを赤ちゃんの鼻に押し当て、チューブを口でくわえて鼻水を吸引する方式です。
逆流防止パーツが付いているので、親が吸っているチューブに鼻水が入る心配はないとしています。
口で吸うタイプはほかの商品も使ったことがあるのですが、こちらの鼻吸い器が一番しっかり鼻水を吸引できました。また、吸引は親の吸い込む力に委ねられるので鼻を傷つけにくい点も良かったです。パーツが少なく、準備や後片付けが簡単な点も気に入っています。
収納ケースが付属しており、コンパクトなので持ち運びも可能。子供の鼻水が出ているときはできるだけ頻繁に吸いたいので、先ほどの電動タイプとは違い外出先でも使えるというメリットもあります。
逆流防止パーツもあり、私が使うときは一度も逆流したことがなかったのですが、元吹奏楽部で肺活量が多い夫が使うとほぼ毎回逆流していました。逆流して鼻水が口に入るとかなりの確率で風邪がうつるので、肺活量に自信がある人にはあまりおすすめできません。
手動ポンプタイプ
最後に紹介するのが、手動ポンプタイプの「知母時(ちぼじ)」です。価格は3,465円。
電動、口で吸うタイプと試してきましたが、ダントツで良かったのがこの手動ポンプタイプでした。「よく吸える・準備が簡単・音が静か・求めやすい価格」と、鼻水吸引器において大事なポイントが揃っています。
形状としては、子供の鼻に当てるノズル部分と、吸引用のポンプ部分に分かれており、鼻孔にノズルを当てながらポンプ部分のハンドルを引いて鼻水を吸引します。
ハンドルを引くだけですが鼻水はしっかり吸え、吸引ボトルは透明なのできちんと吸えたかわかりやすいです。手動なので音も静かで、夜子供が寝ているときに鼻が詰まって苦しそうでも起こさずに使えます。
前述の電動タイプだとコンセントに差したり部品をセットしたりと準備が多いですが、知母時の準備は吸引ボトルをチューブにセットするだけなので、使いたいときにサッと使えるのはかなり便利です。バッグやリュックにも入るサイズ感なので、お出かけ時の持ち運びもできます。
使用後の手入れは吸引ボトルの洗浄のみなのでこちらも簡単。チューブや本体内部の洗浄は、鼻水が逆流して流れてしまったときだけなので面倒に感じません。
使い続けて半年くらいでハンドルのレバーが重くなってうまく引けなくなったのですが、この場合は本体の内側に食用油(サラダ油)を塗ればOKとのこと。試しに塗ってみると無事にハンドルが元通りになり、今までと同じように使えました。
デメリットを挙げるなら、片手でノズルを鼻に当て、もう一方の手はハンドルを引くので両手がふさがるという点。小さい子供は鼻水吸引を嫌がる傾向にあるので、頭や体を固定するには手が足りなくなります。
大人2人で吸引するなら問題ないですが、1人で行なう場合は足の間に子供を寝かせて固定するなど工夫が必要です。鼻水吸引を嫌がらない子であれば、両手がふさがっていても拒否されることなくスムーズにできます。“両手がふさがる”という点さえクリアできれば、ダントツで一押ししたい製品でした。
我が家の子供はもうすぐ3歳になりますが、0歳のときからさまざまな鼻水吸引器を使ってきて、最終的に知母時に辿り着きました。使い始めて8カ月ほどですが、買って良かったと心の底から思っています。
子供は大きくなるにつれて自分で鼻をかめるようになりますが、小さいうちは自分で鼻がかめず鼻が詰まりやすいので、鼻水吸引器は子育てにおいてマストアイテム。小さい子供がいて鼻水吸引器を持っていない人、これから赤ちゃんが生まれる人は1台持っておくことをオススメしたいです。