ミニレビュー
カフェイン吸引デバイス「ston」を使ってみた
2019年12月18日 00:01
12月3日に発売された、吸引してカフェインやGABAを摂取できるデバイス「ston(ストン)」が人気だ。JT関連会社のBREATHERが発売しているが、発売翌日にはAmazonの在庫が空になり、その後定期的に補充されては完売という状況が続いており、公式サイトでは在庫切れのお詫びが掲載されている。
筆者は運良く発売のタイミングで購入でき、発売翌日には手元に届いた。まだ1週間程度の短い期間ではあるが、タバコを吸わない筆者が試してみた。
成分を水蒸気として体内に摂取。フレーバーはココナッツとミントの2種類
Stonは、別売のカートリッジを装着して吸引すると、カートリッジ内のリキッドが過熱されて水蒸気となり、リキッドの成分を経肺摂取できるという仕組みだ。
本体価格は6,600円(税込)で、本体カラーは茜(あかね)、月白(げっぱく)、浅葱(あさぎ)、鉄紺(てつこん)の4色展開。別売のカートリッジはミントフレーバーでカフェイン含有の「POWER」、ココナッツフレーバーでGABA含有の「CALM」の2種類で、価格は約250回吸引できるカートリッジが3個入りで1,800円(税込)。
stonの本体サイズは約50×20×65mmで、重さは50g。小ぶりの鶏卵を薄くしたようなサイズ感で、ポケットに入れて持ち歩いてもかさばらない。アルミ製の本体はマットな質感も伴って高級感のある仕上がりだ。
上部はマグネット着脱式の蓋になっており、軽く引っ張ると吸引口と動作確認のためのLEDが現れる。キャップの向きは1方向のみで、逆方向では装着できない。
底面には充電用のmicro USBポートを搭載しており、同梱のクレードルで充電できる。クレードルとの接続端子もmicro USBになっているため、クレードルを使わず同梱のmicro USBケーブルで充電することも可能だ。
なお、ポートも本体も表裏がほぼ同じデザインだが、micro USBは装着の向きが決まっているため、装着時の向き確認がやや手間だ。装着する向きにロゴを印字して揃えるなどの工夫も欲しいと感じた。
充電時間はフル充電の場合で約60分。クレードル充電の場合はクレードル底面のLEDが、USBケーブルで充電する場合は本体のLEDが点灯する。LEDが点滅ののち消灯したら充電は完了だ。
1回の休憩で6回程度の吸引を想定。吸い方には若干のコツが必要。
吸引の際はカートリッジ両端のシリコンキャップを外し、ネジ側の部分を本体に差し込んで時計回りに回して固定。初回吸引時は1秒間に2回素早く吸引するとLEDが1.5秒点灯して本体が起動、使用が可能になる。点灯ではなく素早く点滅した場合は起動に失敗しているので再度起動の操作が必要だ。
テキストで書くと少しわかりにくいかもしれないが、一度慣れてしまえばさほど難しくはない。YouTubeで公式の動画も公開されているので、使う前に一度見ておくといいだろう。
実際の吸引はカートリッジの吸い口部分を加えてしっかりと吸引すると加熱が開始されてLEDが点灯。吸った後に息を吐くと煙草の煙のような水蒸気が口から出ていく。公式サイトによれば、1回の休憩で6回程度の吸引が想定されているようだ。
筆者は煙草を吸ったことがないが、動作自体はイメージの中の煙草にかなり近い。ただし吸引についてはジュースを吸うような軽い吸い方では反応せず、タピオカドリンクを吸うような感覚で吸い口をしっかり加えて吸う必要がある。
手軽に気分転換するツールとして有用。他のフレーバーにも期待
カートリッジはココナッツフレーバーの「CALM」、ミントフレーバーの「POWER」の2つとも試してみたが、CALMはまさにココナッツという味が口の中に漂う。一方のPOWERはミントっぽさもあるものの味わいは甘みがあり、ココナッツに味が近い印象。チューインガムのような強いミントの感じはない。
吐いたときの水蒸気は香りも強めで、特にCALMについては周囲の人が明らかにココナッツの香りを感じ取れるほどだ。周りに水蒸気を出したくない場合は、一度吸った後に再度吸うことで水蒸気の量を大幅に低減できる。オフィスの自席で吸う時などはこの吸い方がいいだろう。この吸い方もYouTubeに動画がアップされている。
効能については「正直わからない」。が、作業の手を止めてしっかり深呼吸する、という行動がちょっとした気分転換になっている感じはある。ただの深呼吸だけでなく口の中に広がる味わいや、煙草のような雰囲気で水蒸気を口から吐き出すという行為も気分転換には効果的に感じる。
これまで気分転換というとコーヒーを入れたり買い物に行ったり、と時間や手間をかけていたのだが、自席に座ったままさっと取り出して気分転換できるというのは手軽だ。
欲を言うならば、あくまで個人的な嗜好だが今回のフレーバーであるココナッツ、ミントともにさほど得意な味ではないため、もっと別の味を体験してみたい。コーヒーやチョコのような他のフレーバーなどラインアップ拡充を期待したい。