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国土地理院、1mメッシュの標高データを大幅拡張 全国の46%
2025年3月27日 12:40
国土地理院は、2023年11月30日に提供を開始した「基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)」について、2025年3月31日から提供範囲を大幅に拡大する。これまでは全国の3次メッシュの約4%を提供していたが、これを約46%に拡大する。
基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)は、航空レーザ測量データを基に、詳細な地形の起伏を再現した地図データ。地表面を1m間隔の格子状に区切り、その中心点の標高を数値データとして提供する。
今回新たに提供する範囲は、滋賀県、広島県、長崎県の全域と静岡県、高知県、愛媛県のほとんどの区域など。今回提供する範囲のうち能登半島については、2024年能登半島地震後に計測したデータを使用した。
また、今年度中に、宮城県、栃木県、東京都(23区)、京都府、岡山県、香川県などの新たな範囲も追加予定。
今回提供されるのは、2025年4月1日の標高成果改定前のもので、標高改定を反映した成果は、7月末に改めて提供する予定。標高成果改定とは、国土地理院が管理する電子基準点、三角点、水準点などの標高成果を最新の基準に改定する取り組みのこと。長年の地殻変動で累積した標高成果のズレや、水準測量の距離によって累積していた誤差等を解消する必要があることから実施される。
基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)は、基盤地図情報サイトから誰でも無償で入手可能。詳細な地形の起伏が再現されていることから、浸水被害予測などへの活用が期待される。