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コクヨ、不動産再生事業に参入 蔵前の空きビル取得

取得した空きビル

コクヨは、不動産の企画からリノベーション、運営までを自社にて行なう既存ビルの再生収益化プロジェクトを開始する。事業開始に伴い、3月14日に東京都台東区蔵前にある一棟空きビルを取得した。

コクヨは長期ビジョンにおいて、文具や家具にとらわれない事業領域の拡張を推進している。また、2025年度を初年度とする第4次中期経営計画では、ファニチャー事業において強みを活かした事業領域拡張と既存事業へのシナジーを高めることを掲げている。

これまでファニチャー事業においては、オフィスの家具・什器・内装を中心に価値提供を行なっていたが、増加が予想される既存中小オフィスビルの空室化対策や新築建設費高騰により増加する既存建物のバリューアップニーズへ対応するためにアセットバリューアップ推進室を新設。第1号案件として、既存ビルの再生収益化に取り組むために蔵前の一棟空きビルを取得した。

東京都心部東部の隅田川沿いに位置する蔵前は、都心からアクセスしやすく、近年はものづくり系のショップや飲食店の出店も続き、インバウンドの滞在も多いエリアとなっているという。昨今は働く場所が自由になっていることから、地域の特徴を活かしつつ、働く場としてもより魅力的なエリアとなることに寄与する施設を目指し、取得したビルのバリューアップを実施する。

今後は既存事業に加え、投資目線の不動産企画や建築リノベーションによる再生計画、オープン後の場の運営モデル構築等を通じ、請負、マスターリース、取得といった方法で、空間のバリューアップ実現を目指す。

プロジェクトイメージ

取得物件の所在地は東京都台東区蔵前1丁目4-1。アクセスはJR総武線・都営浅草線 浅草橋駅から徒歩5分。規模は、地上8階建て、敷地面積425.81m2、延床面積2,222.51m2。築年は1998年5月。