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約3割がスキマバイトないと「店が回らない」 メルカリが実態調査

メルカリは26日、スキマバイトサービスの利用実態に関する調査結果を発表した。物流・飲食・小売の3業界に焦点を当て、人手不足の現状やサービスの導入状況を明らかにした。

調査は、スキマバイトを利用する物流・飲食・小売事業者600人を対象にインターネットで実施。8割以上が「人手不足が深刻」と回答し、その理由として「繁閑差が大きく固定の人材を確保しづらい」「セールなどの繁忙期が突発的に来るため「早朝や深夜のシフトに人が集まらない」といった声が目立った。

スキマバイトの導入理由としては「短時間で募集できる」「急な欠員にも対応できる」など、柔軟性の高さが評価された。また、約3割の店舗が「スキマバイトがいないと営業が成り立たない」と答えるなど、業務に欠かせない存在になりつつある。

利用事業者の6割が直近1年以内に導入しており、利用頻度も増加傾向にある。業務内容は、物流では仕分けや梱包、小売では品出しやレジ、飲食では配膳や皿洗いなど、未経験者でも対応しやすい作業が中心となっている。

1拠点あたりの起用人数では、物流業界で平均15.7人と最多。飲食では平均3人にとどまる。物流業界では業務のマニュアル化が進んでおり、効率的な運用が求められている。メルカリハロでの求人も物流・飲食・小売が多く、登録者の初勤務先としても約8割を占める。

また、スポットワーク市場から撤退を発表したリクルートについて、メルカリ 執行役員 CEO Work 太田麻未氏は「他社の判断についてはコメントを控える」としつつ、「スポットワーク市場としては約20倍の5兆円まで拡大予測がある。労働力不足が続く中、スキマバイトのニーズは確実に拡大している。雇い手と働き手の新たな接点を作るサービスとして、今後も成長が見込まれる」と説明した。

メルカリ 執行役員 CEO Work 太田麻未氏

メルカリハロは、2024年3月にサービスを開始し、2025年2月には登録者数が1,000万人を突破している。