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KDDI、AIとビッグデータで道路上の危険地点を可視化

KDDIは、人流車両のビッグデータとAIを活用し、道路上の危険地点を可視化する「交通安全インサイト」を、自治体・企業向けに提供開始した。交通事故発生リスクの高い危険地点を可視化することで、道路工事計画や交通事故対策を行なう場合に、データに基づいた対策箇所の選定や効果的な交通課題対策の立案などを可能にする。

KDDIの人流データ(スマートフォン契約時の属性情報と紐づいた、最小10m単位・最短数分間隔で収集されるGPS位置情報データ)に加え、車両データ(車両数、平均車速、急ブレーキ発生回数など)、オープンデータである過去の交通事故統計情報などのデータをAI分析し、危険地点をスコアリングして地図上に可視化する。

約50m四方単位で危険度合いを可視化し、高齢歩行者・高齢自転車利用者の割合や車両の急ブレーキ発生率など、各地点における危険要因も確認できる。人流と車両のビッグデータを活用するため、例えば自動車と自転車の接触事故リスクの高い地点なども分析可能。これにより道路標識の新設など、データに基づいた効果的な対策が可能になる。

活用事例では、浜松市がオープンデータとして公開している危険予測箇所データや、市内の小学校の位置情報データなどを取り込み可視化し、オリエンタルコンサルタンツが分析を実施。オリエンタルコンサルタンツは、分析結果から市内の小学校周辺の生活道路における交通事故の危険性が高い場所を選定し、交通事故対策を検討。浜松市へ提案を行なっている。

また、KDDIとドリームエリアは、それぞれが提供する見守りGPSサービスにおいて、サービス利用者の多い世田谷区エリア限定で、交通事故発生リスクの高い場所の表示を表示するサービスを提供。通学路や散歩コースなどでの危険箇所をあらかじめ確認できる。