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note、AI学習でクリエイターに還元する実証実験

noteは、AI学習によってクリエイターに対価が還元される実証実験を開始する。クリエイターのコンテンツをAI事業者が学習データとして利用する際に、対価が支払われる仕組みを検証する。本実証実験で得られた知見をもとに、ビッグテックなどのAI事業者や出版社・コンテンツホルダーと連携しながら、新たなエコシステムの構築を目指す。

実証実験では、参加を希望したnoteクリエイターのテキストコンテンツがAI事業者の学習データとして利用される。noteは参加クリエイターのコンテンツをAI事業者の学習候補とし、一定の基準に基づいて対価を決定し、参加したクリエイターに還元する。なお、学習データの提供先については「具体的な提供先は回答を差し控える」(note広報)としている。

取り組みを行なう背景には、生成AIが仕事や創作活動の強力な助けになる一方で、AI学習に対する意向表明や許諾、対価還元などの仕組みが十分に整っていない現状があるとしている。noteは、クリエイターやコンテンツホルダーの収益機会を創り出し、新たなルールやエコシステムを作り上げることを目指す。また、今回の実証実験を踏まえて、2回目の対価還元の実証実験も行なう予定としている。

申し込み期間は2月25日~3月6日。還元金額の決定は3月下旬、還元は4月中をそれぞれ予定し、Amazonギフトカードで還元される。対象コンテンツはテキストコンテンツのみで写真やイラストなどの画像や動画、音声、ファイルは対象外。有料マガジンや定期購読を含む有料記事、メンバーシップのメンバー特典記事も学習候補の対象とする。また、作品単位での申し込みはできず、クリエイターごとに受け付ける。

学習の範囲は、AI事業者の品質向上および強化学習、思考力、言い回し、会話品質の向上に利用される。特定作品、作家の模倣、コピーを目的とした学習は行なわないとしている。

noteは2月13日にAI事業者の学習行為に対して、オプトアウトの意向を表明できる機能を提供している。