ニュース

Google、AIで難病コミュニケーション支援「Project VOICE」

Googleは、AIを活用してコミュニケーションが困難な人の支援を目指す研究開発プロジェクト「Project VOICE」を発表した。Geminiを基盤とし、伝えたい言葉を予測して少ないステップで表現できるよう支援する。

Project VOICEは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)やSMA(脊髄性筋萎縮症)などの病気でコミュニケーションが困難な人達をAIで支援する取り組み。ユーザーが伝えたい言葉を先回りして提案する。例えば「コーヒーはブラックが好きです。」と伝えたいとき、「コー」など文章の途中まで入力した時点で表示された候補から選ぶことで、スムーズなコミュニケーションを可能にする。

ユーザーの好みや趣味などのプロフィールを入力することで、AIがその人に合った表現を提案するため、より自然なコミュニケーションが容易になる。操作は一般的なマウスやトラックパッドに加え、視線入力やスイッチコントロールなど多様な方法に対応する。

現在は発話が難しい人のためのコミュニケーションアプリ「指伝話」を開発するオフィス結アジアの協力のもと、実際にコミュニケーションに困難を抱えるユーザーにテストしてもらい、フィードバックに基づいて改善を図っている。

Googleは、プロジェクトに賛同し、技術開発とユーザー体験の改良のためのユーザーテストに協力してくれる医療機関や企業、NPOなどを募集している。