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TAKANAWA GATEWAY CITY、水素発電活用のサプライチェーン構築
2025年2月18日 18:43
JR東日本、日立、日本建設工業、三菱HCキャピタルは、TAKANAWA GATEWAY CITYで水素利活用のファーストトライアルとして、再生可能エネルギー由来の水素を用いたオフサイト型水素サプライチェーンを構築し、3月27日から運用を開始する予定。
再生可能エネルギー由来の水素を電気に換え、街の中を回遊する自動走行モビリティの充電エネルギーとして利用することで、環境負荷を低減する。TAKANAWA GATEWAY CITYは、「水素・GX」を未来を創造する柱の一つに掲げ、モビリティ、まちづくりにおいても多方面に渡り水素利活用にチャレンジし、持続可能で先進的な都市型エネルギーシステムの創出を目指している。
水素サプライチェーンでは、日本建設工業の関東総合センター(千葉県市原市)にある水素発電実証モデル設備で、太陽光発電を用いて製造された再生可能エネルギー由来の水素を使用する。水素吸蔵合金カセットに製造した水素を充填して高輪ゲートウェイ駅まで運搬し、純水素燃料電池システムへ供給する。水素充填装置は三菱HCキャピタルがファイナンスを提供、また、運搬時に発生するCO2は、同社がJ-クレジットを調達してオフセットする。実質CO2排出ゼロの水素を使用することで、環境にやさしいエネルギーの供給を実現する。
JR東日本は高輪ゲートウェイ駅に純水素燃料電池システムを整備する。蓄電池と比較しエネルギーの保管性が高く、BCP(事業継続計画)用途にも適している負荷変動追従可能なPEFC方式の純水素燃料電池を採用する。系統電源による電気供給を必要としない純水素燃料電池システム単独での運転を可能とし、災害時等の非常用電源としても活用が可能となる。水素の供給には、非危険物認定を受けた水素吸蔵合金を採用したカセットを用いることで、安全な供給、運搬、保管を実現する。これらの全体システムの設計・構築は、日立が担当する。
純水素燃料電池システムで発電した電気は自動走行モビリティの充電等に使用。水素由来の電気を充電した自動走行モビリティでTAKANAWA GATEWAY CITYの街中を回遊することで、利用者に環境にやさしい快適な移動体験の提供を目指す。
ファーストトライアル(フェーズ2)として、再生可能エネルギー由来の水素を街の中で製造することも検討。水素の地産地消をTAKANAWA GATEWAY CITYでの実現を目指すとしている。
TAKANAWA GATEWAY CITYは品川車両基地跡地 高輪ゲートウェイ駅直結の新しい街として、3月27日にまちびらきを予定。まちびらき時には「THE LINKPILLAR 1」の開業と、高輪ゲートウェイ駅が全面開業となり、2026年春にはその他の棟が完成、グランドオープンを迎える。