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南海・堺東駅直結の新商業施設「HiViE堺東」 高島屋は閉店

南海電鉄は、高野線 堺東駅直結の駅ビル「南海堺東ビル」について、60年にわたり百貨店を核テナントとして運営してきたが、ショッピングセンター「HiViE(ヒビエ)堺東」にリニューアルする。リニューアル時期は未定。

南海堺東ビルは1964年10月の開業以来、高島屋堺店を核テナントとして運営してきた。しかし、高島屋は3日、黒字化の目処が立たないとして、高島屋堺店の閉店を発表した。同店が2026年1月7日をもって閉店することに伴い、南海電鉄は通勤・通学で日常的に駅を利用する人や沿線住民にとって便利で親しみのあるショッピングセンター(SC)へとリニューアルする。

1964年開業当時の南海堺東ビル
現在の南海堺東ビル

リニューアルコンセプトは「より良い毎日に“Direct SC”」。南海沿線の中核都市である堺市の玄関口「堺東駅」に直結する強みを存分に活かし、改札からすぐに来館でき、「即時性」と「利便性」を兼ね備えたショッピングセンターとしたい、という意図を込めている。

堺東駅は堺市役所をはじめとした官公庁街、オフィス街や、商店街、住宅街など様々な性格を持つエリアに位置し、通勤・通学・買い物など多様な利用者がいる。その特性を踏まえ、「“駅がある日常”のライフスタイルに直結するSC」を目指す。

「HiViE」の名称には、「Higher(より良い)+Vie(フランス語で“活力・生活”の意)」を生み出す場所としたいという想いを込めている。

ロゴマークにはトリニティリング(3つの輪)をデザイン。南海堺東ビルが堺東エリアおよび堺市の中心地として“求心力”と“発信力”を保ち、未来に向けた“上昇志向”を持ち続けることを表している。また、“郊外性と都会性”が程よく織り交ざり、“多様な来街性”を有するイメージ、“モノ・コト・情報”が集い、“地域・堺市・南大阪”へ発信させるイメージもデザインに込めたという。

リニューアル時期やテナント等の詳細は未定。高島屋堺店以外の、南海および南海グループが直接賃貸しているテナントは基本的に営業を継続する。

南海堺東ビルの規模は、地上9階・地下2階、敷地面積(全体)9,409m2、延床面積(全体)87,048m2。所在地は大阪府堺市堺区三国ヶ丘御幸通59番地。建築年は南館が1964年、東館が1976年、北館および駐車場棟が1984年。

なお、南海堺東駅の開業年月日は1898年1月30日、駅乗降客数は54,459人/日(2023年度)。南海電鉄の駅の中で第4位の乗降客数で、他社線との接続がない駅としては同社最大。