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ビルの何階に居たかがわかる「三次元位置情報ビッグデータ」
2024年12月4日 08:00
MetComと、位置情報データの活用サービスを提供するブログウォッチャーは、高さが判るビッグデータ「三次元位置情報ビッグデータ」の実用化に向けた試験的提供を2025年1月から開始する。提供先には、国土交通省が実施する「令和6年度人流データにおける先進技術活用検討調査業務」も含まれる。
従来の位置情報ビッグデータは「緯度」と「経度」の二次元情報がベースだったが、人の日常的な行動は立体的な移動を伴うことが多い。例えば、駅やオフィス、商業施設などを利用するだけでも、高さの変化が伴う。「三次元位置情報ビッグデータ」は、二次元情報だけでは見えない「高さ」の変化を捉えることを可能にする。
位置情報ビッグデータが三次元化する事で、これまでは判別不可能だった様々な情報が可視化される。例えば、高層ビルでフロアごとに人流や属性が異なることが可視化されことで、より良い判断や機会の提供が期待できるほか、災害時の避難状況分析や、地域の防災計画改善、公共事業の費用対効果検証などにも活用が期待される。
三次元化については、ブログウォッチャーの「プロファイルパスポートSDK」がスマートフォンから取得する気圧情報を、MetComの垂直測位サービス「Pinnacle」で⾼さ情報に変換する事で実現している。
気圧情報を含んだ位置情報データが豊富にあることが重要になるが、ブログウォッチャーが保有する最大3,000万MAUの位置情報データを活用した。
Pinnacleは、建物内に特別な測定機器やビーコン等を事前に敷設することなく垂直測位が可能なため、MetComの⾼精度気圧計ネットワークのエリア内であれば、どの建物でも⾼さ情報を得ることができる。