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野村不動産、職住一体「コリビング賃貸」参入 「トモア品川中延」
2024年11月12日 13:39
野村不動産は、賃貸住宅領域で「コリビング賃貸レジデンス」事業に参入する。シェア型賃貸住宅とコワーキングスペースが融合した住宅形態で、専属の運営スタッフ「コミュニティオーガナイザー」によるコミュニティ運営付の職住一体・大型賃貸レジデンス「コリビング賃貸レジデンス TOMORE(トモア)」を開発・運営していく。
第1弾物件は、2025年2月に、都営浅草線「中延」駅徒歩1分で総戸数135戸の「TOMORE品川中延」(東京都品川区)を竣工する。今後も1棟あたり概ね100戸超の大型物件を首都圏中心に展開し、賃貸住宅領域の新たな柱としていく。
「コリビング賃貸レジデンス(Co-Living Residence)」とは、シェア型賃貸住宅とコワーキングスペースが融合した、「職住一体のシェア型賃貸住宅」のこと。ワークスタイルの変化や家賃高騰などをうけ、東南アジアでも徐々に広がりを見せており、世界全体の市場規模は2028年までに約30%の年平均成長率が見込まれているという。
国内でも東京都内を中心に「シェア型賃貸住宅」の供給量は増加傾向にあるが、特に商品性(建物設備・居室空間)では、都内のシェア型賃貸の95%が収容人数30人未満、築20年以上の物件が70%超であり、多くの人の選択肢となり得る商品自体が不足している。
同社は、大型(100戸超)のシェア型賃貸住宅にフォーカスすることで、「大型×新築」を強みとしたコリビング賃貸レジデンス「TOMORE(トモア)」を展開する。
TOMOREでは、職住快適、コミュニティ、経済効率の3つを提供価値として掲げ、20~30代の社会人に向けた住戸を展開。
職住快適としては100戸超を目安とした大型賃貸レジデンスを開発。コミュニティとしては、2021年から同社が東京・日本橋で開設したコワーキング実証拠点「TOMORE zero」でのノウハウを活用。専属運営スタッフ「コミュニティーオーガナイザー」が施設内に日中滞在することで、コミュニティ形成を支援する。
経済効率としては、これら2つの価値を備えた生活体験を、一般賃貸マンションのワンルームと同等の価格帯で提供する。
居室空間には、シャワー・トイレ・洗面台等の水回り設備を設置し、共用部を通らずとも帰宅可能な生活導線設計で、プライバシーに配慮。共用部のコリビングスペースでは、一人でも複数人でも、日常生活を心地よく寛げる空間を意識し、キッチン・ダイニング・リビングそれぞれのスペースを配置する。
低層階に配置するコワーキングスペースでは、Wi-Fiやモニター等のリモートワークに最適なワーク環境に加え、交流や活動体験を意識したコミュニティ環境を用意。活動シーンに合わせて空間選択が可能なゾーニングを行なう。
他企業や同社グループ企業とのサービス・コラボレーションも実施。「TOMORE品川中延」では3社の外部パートナーとコラボレーションするが、パナソニックが新たに発表したランドリーサービス 「LAUNDROOM」は、「TOMORE品川中延」が導入第1号案件となる。
そのほか、&Coがシェアライブラリ、ONIBUSがスペシャリティコーヒーのサービスを、シェア型賃貸住宅として初導入する。
TOMORE第1弾としてオープンする「TOMORE品川中延」は、4駅3路線利用可能で、都営浅草線「中延」駅、徒歩1分の地に建設する135戸の新築大型賃貸レジデンス。
居室はシャワー・トイレ・洗面台付き13m2台中心の全17タイプ。「屋上ルーフテラス」に加え、7階にはキッチン、ダイニング、ソファゾーンを備えた約95m2の「ルーフバルコニー付きコリビングスペース」。1階にはWi-Fiや個室ブース等のワークゾーン、隙間時間に交流を促すカウンターゾーン、イベント等の開催が可能なコミュニティゾーンを備えた約85m2の「コミュニティ運営付きコワーキングスペース」を併設する。
所在地は東京都品川区豊町6丁目。RC造の11階建てで、敷地面積は577.15m2。