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大阪万博、会場外周バスのルート・料金決定 未来社会を想起させるバス停

風の広場停留所

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における、会場内・外周バスの運行ルートと乗車料金が決定した。乗車料金は1回券400円、1日券1,000円で、大人、子ども共通。また、バス停留所では映像機器等での演出による、未来社会を想起させる情報を発信するとしている。

会場内・外周バスは関西電力、Osaka Metro、ダイヘン、大林組の協賛で運行予定。運行ルートは風の広場から西ゲートまでの約4.8km。EVバスを用いることで、万博来場者にスマートでクリーンな移動を提供する。また、一部車両で自動運転レベル4相当での運行や走行中給電も実施し、大規模な実証を行なうことで、次世代のモビリティとその進化を示すとしている。

運行ルート。バス停名称はすべて仮称

運行車両は大型EVバスおよび小型EVバス。小型EVバスは、3台程度で自動運転レベル4相当での運行、10台程度で走行中給電の技術実証を予定している。決済手段はキャッシュレス決済を基本として検討が進められる。

バス停留所での情報発信については、2025年日本国際博覧会協会が、情報発信事業の協賛者を関西電力とすることを発表。バス停留所の建設およびカーボンニュートラルに向けた情報発信に取り組む。

事業内容は、バス停留所を建設し、カーボンニュートラルに向けた情報を発信する場として活用するというもの。映像機器等の演出を通じて、エネルギーをはじめとした未来社会を想起させる情報を発信し、幅広い来場者が見ることで「EXPO2025グリーンビジョン」の実現を目指す。

関西電力は、会場内の3カ所に未来社会をイメージしたバス停を建設すると発表した。対象は「風の広場」「東ゲート」「JAPANマルシェ」停留所。

風の広場停留所は、風や雲をイメージした屋根に関西電力のコーポレートカラーを沿わせつつ、内部にはボロノイ形状のフレームと映像機器を設置。ボロノイ形状のデザインは、ボロノイ構造を採用した「電力館 可能性のタマゴたち」との一体感を醸成している。規模は全長約18.6m、幅約2.3m、高さ約4.5m。

ボロノイとは、平面上にランダムに配置された複数の点同士の距離によって領域を分割した図で、骨組みが不規則に結合することで多様な形の空間が構築できる。建築の意匠や都市デザインに応用されているという。

東ゲート停留所は、ボロノイ形状に加えて、タマゴ形状の要素を取り入れ、タマゴ型の外観の電力館との一体感を醸成している。異なる大きさのタマゴにより「可能性の広がり」と「多様性」を、光沢感のあるスチールパネルにより「未来社会へのかがやき」を表現している。規模は全長約20m、幅約3.7m、高さ約7.7m。

JAPANマルシェ停留所は、木材を用いることで“伐って、使って、植えて、育てる”を繰り返す森林のサイクルをイメージし、「持続可能な未来社会」を表現。バス停の正面には、他の関西電力協賛バス停との共通の要素として、ボロノイ形状の格子と映像機器を設置する。規模は全長約33m、幅約3~6m、高さ約4m。

上2点が東ゲート停留所、下がJAPANマルシェ停留所