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KDDI、「マネ活プラン」100万契約突破で金融サービス連携の好循環へ

KDDI代表取締役社長CEOの高橋誠氏

KDDIは、2025年3月期第1四半期決算を発表した。増収増益で通期予想に対し順調に進捗しているほか、注力領域が成長を牽引している様子が説明されている。

2025年3月期第1四半期(2024年4~6月)の売上高は、前年同期比565億円増の1兆3,891億円で、通期予想進捗率は24.1%になった。営業利益は同103億円増の2,770億円(進捗率25%)、当期利益は前年同期と同じ1,769億円(進捗率25.6%)で、増収増益という結果。

増減要因は、注力領域が成長を牽引した結果と総括。KDDI代表取締役社長CEOの高橋誠氏は、通信ARPU(1人あたりの月間収入)が増加していること、ビジネス領域も想定通りの進捗だったことを報告している。

今後の根幹インフラを担う5Gは、すでに個別に説明されているように、5G専用で高速な通信を実現する周波数帯「Sub6」のエリア拡大の条件が整ったことで、エリアや速度の向上を実現。「通信品質で選ばれるようにする」(高橋氏)と、足元のインフラ整備や強化が順調に進展している様子が語られている。

5Gとともに注力している生成AIも、データセンターなど計算基盤の整備から、「ELYZA」を中心としたLLMの構築、法人向けソリューションまで全方位で展開し、「さらなる高度化を進めていく」(高橋氏)という方針。

「auマネ活プラン」7月に100万契約突破

個人向けサービスのトピックは「auマネ活プラン」の進捗。100万契約を突破しているほか、契約ユーザーの解約率低下、ARPUの上昇などが特徴で、「バンドリング効果が出てきている。付加価値サービスのシナジー」(高橋氏)と評価。

「金融サービスの利用も増えており、じぶん銀行の口座保有率はau全体と比較して4.8倍。じぶん銀行のアセット成長もバランスよく拡大しており、住宅ローンが特に順調」(高橋氏)と、ポイント・金融サービスとの連携や好循環が生まれている様子が説明された。

法人向けサービスでは、通信サービスに付加価値を付けて提供するグロース領域が順調に進捗。「AI時代のビジネスプラットフォーム」(高橋氏)と謳う、デジタル投資負荷の軽減を謳うDXソリューション「WAKONX」(ワコンクロス)の立ち上げを紹介しており、WAKONXを中心に据えたビジネスイベントも開催する予定。

このほか、コンビニのローソンを買収し子会社化した取り組みについては、予定通り順調な進捗としており、9月には三菱商事とKDDIの共同経営体制に移行する見込み。ローソンを含めた3社で協業施策を展開し、コンビニ起点のサービスも本格化させていく。