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KDDIら4社、企業・自治体のメタバース展開を本格支援

KDDI、STYLY、monoAI technology、REALITY XR cloudの4社は、複数のメタバースプラットフォームが連携するアライアンス「オープンメタバースネットワーク」を発足した。企業・自治体によるメタバース活用を支援するもので、コンサルティングからコンテンツ制作まで対応する。

拡大するメタバース市場では、企業や自治体の利用ニーズも高まっている。初期の短期的な活用を経て、現在はオウンドメディアとして本格的に活用したり、顧客との継続的な接点として活用したり、観光客向けに地域の魅力を発信するといったことが期待されている。一方で、さまざまなメタバースプラットフォームが混在する現在、どこで展開するかや、さらなる展開や活用方法の最適化、コスト削減などが課題になっているという。

KDDIのこれまでの取り組み
企業や自治体での利用が拡大
課題
解決策

本アライアンスは、こうした企業・自治体がメタバースの活用をさらに進める段階で相談に応じることができ、4社が提供しているメタバースのプラットフォームから用途に最適なものを紹介したり、コンテンツの制作も行なえるというもの。窓口はKDDIが担当し、4社はそれぞれ異なる強みを持つメタバースプラットフォーム制作のノウハウを提供する。

4社の役割
アライアンス「オープンメタバースネットワーク」の特徴

今後は、互いのプラットフォーム間でアバターの行き来やID連携を実現する、オープンメタバース構想の実現も目指していく。

アライアンスのショーケース「Sakura Virtual Fes 2024」開催

なお、本アライアンスの“ショーケース”として、各プラットフォームが連携して同じコンセプトの空間を制作しエンタメイベントが楽しめるフェス「Sakura Virtual Fes 2024」が3月15日~31日まで開催される。

「Sakura Virtual Fes 2024」
イベント出演者など
イベントパートナー
4社のメタバースプラットフォームにて同じコンセプトの空間が制作される。楽しみ方は各プラットフォームで異なる
KDDI「αU」
monoAI technology「XR CLOUD」
STYLY

企業や自治体がメタバースを積極的に活用する時代へ

企業や自治体がメタバースを活用する流れは拡大しており、KDDIによれば、2022年度と比較して2023年度は5倍の受注額になっているという。

一方で上記のように、初期の試行を経て、現在は目的を明確にして本格的に展開したいと考える企業・自治体が増えており、プラットフォームの選択や展開方法、コスト削減手法などの課題に直面することが増えている。

アライアンスに参加した4社のメタバースが抱える顧客は延べ人数で1億人を超える規模。今後もプラットフォームを抱える企業がアライアンスに加わる可能性はあるとしている。

今回のアライアンスのような組織だった動きはまだグローバルでも少ないとし、「人間中心の社会実装を、日本発で展開していく」(KDDI 事業創造本部 Web3推進部長の舘林俊平氏)と、企業・自治体へのサポート体制を強化していく方針が語られている。

KDDI 事業創造本部 Web3推進部長の舘林俊平氏
企業や自治体が活用する、メタバースの社会実装を日本発で進めていくとした