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東急プラザ原宿「ハラカド」4月17日オープン 銭湯や屋上テラス

東急不動産が神宮前交差点にて開発し、'23年8月に竣工した「東急プラザ原宿『ハラカド』」が、4月17日に開業する。交差点を挟んだ立地で営業中の「東急プラザ表参道原宿」は、「東急プラザ表参道『オモカド』」に改称となる。

ハラカドは、「多様な人々の感性を刺激する、新たな原宿カルチャーの創造・体験の場」をコンセプトとした複合施設。ヒト・モノ・コトと「出会う」「つながる」「体験する」「楽しむ」を掛け合わせた仕掛けと、コンセプトに共感した個性的な75店舗を、地下1階から屋上テラスまでの全フロアにて展開する。所在地は東京都渋谷区神宮前六丁目31番21号。

交差点を挟んだ立地で営業中の東急プラザ表参道「オモカド」('23年5月撮影)

原宿・神宮前エリアでは、1960年代の「原宿セントラルアパート」に代表されるように、クリエイターが創造・発信を行なってきたとしている。1990年代以降には裏原宿エリアを中心としたストリート系ブランド、近年の「原宿Kawaii文化」、ストリートカルチャーとファストファッション、ラグジュアリーブランドとの融合など、多様なカルチャーが生まれた。

原宿セントラルアパート

近年では、来街者が購買・消費するだけではなく、SNSを通じて発信や表現を行なうなど、同じ興味を持った人同士で交わりたい、他の誰かと応援しあいたい、感性を育てより感度の高い発信を行ないたい、という循環が生まれていることに着目。神宮前交差点の複数の物件を連動させて、エリア全体でクリエイターと来街者が共に新しいカルチャーを創造・成長させていく仕掛けを整えたという。

これまでも東急不動産では、同エリアの路地裏の民家をリノベーションした、クリエイターが集い、育成・発表につながる場や拠点となる施設を開業してきた。オモカドの5階でも、コミュニティ型商店街「LOCUL(ローカル)」を展開している。

ハラカドではこういった施設と相互連携した、新しい文化創造・発信のエコシステムを形成することを目指す。

エリア戦略イメージ

文化創造・発信拠点の中心となる「クリエイターズプラットフォーム」

ハラカドにおける文化創造・発信拠点の中心となるのが、3階の「クリエイターズプラットフォーム」。クリエイターと、企業や人が出会い、協業し、新事業を模索する場とする。

“クリエイティブな社交場”を目指す会員制のクリエイティブラウンジ「BABY THE COFFEE BREW CLUB」を設置。そのほか、OOAACCが手掛ける角打ちスタジオ「STUDIO SUPER CHEESE」、博報堂ケトルのソーシャルクリエイティブ専門のスタジオ「STEAM STUDIO」、J-WAVEによるポッドキャストスタジオとアートギャラリーを併設した「J-WAVE ARRTSIDE CAST」などを整備し、個人や企業のクリエイティブ活動をサポートする。

クリエイターズプラットフォームイメージ
STEAM STUDIOイメージ

また、コクヨ「COPY CORNER」、カンロ「KanroPOCKeTラボ」が、新業態でコラボレーションやコミュニケーションの拠点としてオープン。ほかにも「うなぎパイ」の春華堂が手掛けるクリエイティブカフェ&ラボラトリー「HOW'z」(オープン日未定)、BookLiveによる「OSHI BASE Harajuku」など、全17店舗を展開する。

KanroPOCKeTラボイメージ

屋上テラスで寛げる飲食ゾーン「HARAJUKU KITCHEN&TERRACE」

5階と6階の飲食フロアでは、新しい食文化や人との出会いを生み出す新しい「原宿のまちの食堂」を目指す。5階は特徴的な内装の店舗が横丁のように並び、アートも展示する。6階は芝生ゾーンと屋上テラスがシームレスにつながる場とする。5階、6階ともに営業時間は11時から23時まで。

5階フロアイメージ
6階フロアイメージ

7階には神宮前交差点を見下ろせる屋上テラスを設置する。5~7階一体の名称を「HARAJUKU KITCHEN&TERRACE」とし、飲食フロアと屋上テラス約860坪に、全23店舗が出店する。

HARAJUKU KITCHEN&TERRACEロゴ
HARAJUKU KITCHEN&TERRACEイメージ
7階テラスイメージ
屋上テラスから見たオモカドや神宮前交差点('23年5月撮影)

リアル店舗初出店や原宿初出店など個性的な物販・サービス

4階は、多様なカルチャーや新しいエンターテイメントを原宿らしく編集し、国籍・性別・年齢に関わらず体験できる場所を目指す。第1弾として、フロア全体を「ハラッパ」と題し、「自然・チルアウト」×「原宿で体験」をテーマにした企画を実施。焚き火を囲うようなインスタレーションなど自然やサステナブルを感じるコンテンツを、約312坪で展開する。代官山駅前の施設「TENOHA代官山」とも連携する。

「ハラッパ」イメージ

G階、1階、2階、および地下1階には、物販やサービス店舗を展開。ECサイトや地方で出店していたブランドのリアル店舗初出店や原宿初出店など、個性的なラインアップを特徴とする。

主な店舗は、会員制バー「CASBA」によるアパレル、広島から東京に進出するクラフトチョコレート「rit. TOKYO」、「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」をビジョンに掲げるTENGAの「TENGA LAND」など。

1階フロアイメージ

地下1階には、高円寺の老舗銭湯「小杉湯」による「小杉湯原宿」がオープン。銭湯を中心としたくらしを提案する。

「小杉湯原宿」イメージ

表参道と明治通りに面した区画には、英国発のフレグランス ライフスタイル ブランド「ジョー マローン ロンドン」世界最大規模の旗艦店が、秋には「ディオール 神宮前」がオープンする。

屋上テラスや銭湯を体験型メディアに活用

ハラカドでは、リアルの価値を最大限活用する3つの体験型メディアを、7階屋上テラス、2階、地下1階で展開する。

7階屋上テラスでは、年間約8,900万人が通行する神宮前交差点の全体を使った発信が可能な交差点メディアとして展開。緑豊かな庭園空間と飲食提供可能なPOP UP SPACEとが連動し、多様な企業やブランドとのコラボレーションイベントが開催できる。また屋上テラスから見える、オモカドのメインエントランス上部にサイネージ「オモカドビジョン」を設置する。

7階テラスと「オモカドビジョン」イメージ

2階には、出版社の枠を超えた雑誌特集記事とのコラボレーションイベントを実施するイベントスペース「COVER」を設置。日本出版販売の子会社・ひらくの「文喫」チームプロデュースによる、出版社約20社の複数の雑誌特集記事とのタイアップが毎月更新される。

「COVER」イメージ

地下1階では小杉湯による、日本特有の湯上がり文化を満喫して実現する体験型メディアを展開。原宿の街で「暮らす・働く・遊ぶ」人の憩いの場を目指す。

地下1階イベントスペース イメージ