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月面のSLIMが再起動、運用再開

SLIMに搭載され月面に運ばれたLEV-2「SORA-Q」が撮影・送信したSLIMと月面の画像(©JAXA/タカラトミー/ソニーグループ(株)/同志社大学)

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、月面に着陸した小型探査機「SLIM」について、再び通信の確立に成功し、運用を再開したことを明らかにした。SLIMの活動を伝えるX(旧Twitter)のアカウントで報告している。

SLIMは1月20日に月面への着陸を成功させたものの、トラブルで想定と異なる姿勢になり、太陽光パネルが西を向いた形になっていた。搭載されていたバッテリーで当初の目的であるデータの送信は完了したものの、太陽光パネルによる発電ができない状態だったことから運用を一時停止。月の昼夜は約15日毎に入れ替わるため、日没の2月1日が近づくにつれて、太陽光パネルに西から光が当たることを想定し、運用を再開する準備を行なっていた。

着陸直後、SLIMが月面で撮影し地球に送信した画像(©JAXA、立命館大学、会津大学)

SLIMのXのアカウントは、1月28日にSLIMとの通信を確立し、運用を再開したと報告。搭載されているマルチバンド分光カメラによる観測を開始し、トイプードルと名付けたカンラン石の観測の模様を公開している。