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虎ノ門駅直結 29階建て複合ビル着工 南北を繋ぐ地下歩行者通路も整備

住友不動産らは、約1.1haの計画区域内に地上29階・地下4階、延床面積約12万m2の複合ビル整備について、建設に着工したと発表した。2027年6月15日竣工予定。

虎ノ門一丁目東地区市街地再開発組合と、中央日本土地建物、都市再生機構、住友不動産の参加組合員3者が進める「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」。「駅と一体となった国際的なビジネス交流拠点」を整備する。

位置図

コンセプトは「INCLUSIVE GATE」。かつて江戸城の「門」のひとつであった虎ノ門は、人・経済・文化の交流拠点として様々な情報が行き交う江戸の起点とも呼べる場だったという。「門」が撤去された明治維新以降も虎ノ門という地名は受け継がれ、霞が関に隣接したオフィス街として発展を遂げ続けてきたという歴史を最大限に生かし、人を中心に据えた次世代型のワークプレイスに加え、「(仮称)虎ノ門イノベーションセンター」を中核とした共創の場の創出を目指す。

ワークプレイスについては、オフィスワーカーにとって居心地の良い空間となるよう、緑豊かなテラスへと繋がるオフィスロビーをはじめ、各階に小川が流れるバルコニー、最上階にラウンジや屋上庭園などを整備する。オフィス空間の基準階面積は約2,800m2

29階屋上庭園
オフィス基準階バルコニー

虎ノ門イノベーションセンターは2~5階に導入。国・地方自治体等の「官」と、市民・NPO・事業者・教育/研究機関等の「民」の、様々な人が知恵を持ち寄り交流・議論ができる場を構築し、社会課題解決と経済発展を両立した社会的インパクトにつながる取り組みの創出・活性化を目指す。

低層部には虎ノ門イノベーションセンターのほか、店舗エリアや東西のガーデンテラスなど、地域に開かれた空間を整備する。

そのほか、東京メトロ銀座線 虎ノ門駅周辺で行なわれてきた歩行空間の整備を拡充し、駅南側の空間整備を完了するとともに、新たに南北を接続する地下通路を整備する。地下駅前広場は地上との連続性を高めるとともに、外堀通り側の1階にパサージュを設け開放的な空間とすることで、多様な人々を受け入れる「INCLUSIVE GATE」として相応しい都市基盤整備を推進する。

地下駅前広場および駅空間
1階パサージュ

デザインコンセプトは「Live Architecture」。光・風・水を感じられる「森」のような居心地の良い空間を創出するとしている。外観は高層部から低層部にかけて、アーバンスケールからヒューマンスケールへとファサード面を変化させる。内装は自然素材を使用するなど、都市と人との関わりや自然の営みを感じられるデザインを採用している。

また、地下雨水ピットから屋上庭園まで水を汲み上げ、自然流下でオフィスフロアや商業エリアに水を流す「超高層循環水景システム」により、水音や水面のゆらぎによるヒーリング効果を図る。

所在地は東京都港区虎ノ門一丁目1000番。規模は、敷地面積6,397.27m2、延床面積119,886.17m2、高さ171.31m。