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AWS、日本に5年で2.26兆円投資 GDPに5.57兆円貢献
2024年1月19日 13:58
Amazon Web Services(AWS)は19日、2027年までに東京と大阪のクラウドインフラに2兆2,600億円投資すると発表した。今回の投資計画により、日本の国内総生産(GDP)に5兆5,700億円貢献し、国内で年間平均30,500人以上の雇用を支えるとする。
AWSは、2009年に日本オフィスを開設し、2011年に東京リージョンを開始。'21年には大坂リージョンを開始している。これまで2011年から2022年までに1兆5,100億円を投資し、国内クラウドインフラへの総投資額は2027年までに約3兆7,700億円に達する。
今後の投資計画とともに「AWSの経済効果に関するレポート」をまとめた。クラウドインフラの運用保守やスタートアップや中小企業を含む企業のデジタルトランスフォーメーションなどに投資し、2023年から2027年までに約5兆5,700億円のGDP効果を生み出すとしている。
公共サービスやインフラでもクラウド活用が続いていることもあり、日本市場に積極展開する。AWSが日本で将来の投資計画を公表するのは初めてのこと。アマゾン ウェブ サービス ジャパンの長崎忠雄社長は「日本のお客様、パートナー、スタートアップ、日本の産業界、地域経済、日本のクラウドコミュニティ全体で、さらに重要性を待つデータの活用に向けたAWSのコミットメント。クラウドは利便性向上のためだけでなく、様々な経済波及効果を生み出すと考えている。並行してアマゾンとAWSでは、デジタル人材の育成支援、再生可能エネルギーの開発導入も同様に力を入れていく。日本の皆様に信頼される企業としてお客様の成長に貢献をしていきたい」とその理由を説明した。
データセンターやクラウドインフラの提供だけでなく、データセンター向けのCPUである「Graviton」の継続的な開発、NVIDIAとの協業など半導体関連の投資も実施していく。
また、Amazon Bedrockなど生成AIへの投資を行なう。Bedrockはグローバルで1万以上の事例が開始しており、日本においても竹中工務店など多くの企業が採用している。生成AIを使ったサービス開発を支援する、AWS LLM開発支援プログラムも実施している。業務向けの生成AIアシスタント「Amazon Q」なども準備している。
また、低軌道(LEO)の衛星群を通じて、ブロードバンドアクセスを提供する「Project Kuiper」のテストも開始。2023年に2機の試作衛星の打ち上げに成功し、2026年にはコンステレーションの50%を運用開始する。日本においてもNTTとスカパーJSATと協業し、衛星ブロードバンドサービスを提供予定。