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東京発のSakana AI、45億円資金調達 NTTが日本での筆頭株主に
2024年1月17日 16:28
日本で起業したAI開発スタートアップ「Sakana AI」は、シリコンバレーのベンチャーキャピタルや、NTTグループ、KDDI、ソニーなどから合計で約45億円の資金調達を行なった。日本のスタートアップ企業として、シリコンバレーから出資を受けるのは初。日本における筆頭株主はNTTグループで、今後はAIコンステレーションの共同開発などを加速する。
Sakana AIへ出資したNTTドコモ・ベンチャーズは、AI領域においては、「業界特化型・汎用型のAIアプリケーション開発」や、「チューニングやセキュリティなどAIの性能を高めるための技術」、「従来にない新たなアプローチの生成AI基盤モデルを研究・開発するベンチャー企業」に出資を行なってきた。Sakana AIは、「新たなアプローチの生成AI基盤モデル開発」を行なうベンチャー企業に該当する。
Sakana AIは、Google Brainの日本部門統括として、複雑系、自律システムの研究を指揮してきたDavid Ha氏と、現在の生成AIの爆発的な普及につながった「トランスフォーマー」モデルの提案論文である「Attention Is All You Need」の著者の1人であるLlion Jones氏が、2023年に東京で立ち上げたAI企業。
Sakana AIでは、学習するデータが大きければ大きいほど優秀という、現在の大規模言語モデル(LLM)開発の手法には限界を感じており、これでは持続的に開発を続けるのは困難だとする。
そこでSakana AIでは新たなアプローチとして、オープンソース等で利用可能な大小さまざまなAIモデルをつなぎ合わせ、結果として巨大なLLMとして動作可能にするエージェントを開発することを目的としている。これにより、インプットが大きければアウトプットが大きいという正比例な関係性を打破し、分散した複数のAIをつなぎ合わせることで巨大なLLMと同等なパフォーマンスを達成する「AIコンステレーション」を実現していく。
また、大型のLLMでは電力消費が増加する傾向にあるが、小型のAI同士を必要なAIだけ連携して動作させることで、低消費電力化も目指す。