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関西電力、EV充電サービス事業へ参入 事前予約や時間帯別料金

関西電力は、公衆エリアにEV充電器の設置を行なう「EV充電サービス事業」への参入を発表した。今後、全国の商業施設や家電量販店、ホームセンターなどの小売店等に対し、サービスを展開する。

具体的には、2024年2月頃から、EV充電器の導入先企業と連携し、サービスを先行開始する予定。その後、2024年4月頃から全国へ拡大し、2024年度末までに1,500口の充電器設置を目指す。充電器の設置は、機器の提案や補助金申請、工事・設置、運用までをワンストップで提供する。

先行導入企業としては、エイチ・ツー・オー商業開発、上新電機、トライアルカンパニーが決定しており、その他の企業もサービスの提供に向けて調整中。

現在、政府は、EVの充電器設置について、2030年までに全国で30万口とする方針を掲げているが、2022年度の設置状況は約3万口に留まる状況で、EVの普及拡大に向けて充電インフラの整備が課題となっている。

こうした課題に対し、充電インフラを整備するとともに、関西電力が有するエネルギ―マネジメントの知見やノウハウを活用することで、時間単位での充電予約機能や、時間帯別の料金設定機能等、新たなシステムを提供する。時間帯別の料金設定は国内初の試みで、将来的にはダイナミックプライシングも検討する。また、優待会員等の属性割引も可能。

これらの機能の組合せにより、導入先企業では、閑散時間帯等に時間帯別料金を設定することで、その時間帯の集客効果が期待できる。また、EV利用者は、専用アプリを使うことであらかじめ充電時間を予約でき、充電料金が安価な時間帯の選択や充電渋滞の回避ができるなど、利便性が向上する。