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アプリで盗難自転車探索 大東建託とMAMORIO

大東建託は、紛失防止デバイスを展開するMAMORIOと共同で、「盗難自転車探索サービス」開発に向けた試行運用を、2024年2月に開始する。同サービスは、賃貸住宅の入居者を対象に提供予定。

盗難自転車探索サービスでは、自転車に装着できる盗難防止タグと専用アプリを連携することで、自転車の場所や移動経路を追跡する。また、ユーザー連携機能によりユーザー全員で盗難自転車を探すことも可能。試行運用では市場ニーズやサービス品質を検証する。

サービス提供の背景には、自転車を取り巻く社会課題がある。警察庁が発表した令和3年(2021年)犯罪統計書によると、自転車盗難は集合住宅で最も多く発生している。盗難防止策として車両施錠、防犯登録、監視カメラなどがあるが、盗難の被害にあった場合にできることはほとんどない。

こういったことから、盗難防止タグと専用アプリを連携した「盗難後」に特化する「盗難自転車探索サービス」を開発することで、「自転車を探せる」事後対策手段の提供を目指す。

大東建託では試行運用に先立ち、約6,452名の賃貸住宅入居者を対象に市場調査を実施。自転車所有率が73%を超えるとともに、所有する自転車の種類はスポーツ自転車、電動アシスト自転車などの高価格帯のものが全体の約35%を占めるという結果となった。

一方で、自転車の盗難件数は認知されているもので約10.7万件もあるなかで、自転車盗難の検挙率はわずか約10.4%にとどまっているという。

1月より共同開発を開始しており、今後は、自転車の盗難に不安を持つ入居者に「事前の安心と事後の対策」を提供するため、2024年度からの事業化を目指す。5年後には年間29億円の売り上げを見込む。