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MRの扉が開く「Quest 3」発売 渋谷・新宿に体験コーナー登場
2023年10月10日 17:30
Metaの最新ヘッドセット「Meta Quest 3」が10月10日に発売された。10日には記者向けに発売記念イベントが開催されたほか、東京の渋谷と新宿では店舗で体験イベントを開催、CMの放映や特別なWebCMの配信も始まっている。
Quest 3は、周囲の様子を取り込む複合現実(MR)に本格的にフォーカスした、MR初のマスマーケット向けと謳うヘッドセット。現実空間に重ね合わせるさまざまな表現が可能なほか、高性能化や薄型化など各部も進化している。スタンドアローン型のためPCや外部センサーは不要で、ヘッドセット単体で動作する。
最先端のMRが身近になるデバイス
発売記念イベントに登壇したMeta日本法人 Facebook Japan 代表取締役 味澤将宏氏は、5年前と比較してVRヘッドセットが大きく進化していること、オールインワンのQuestシリーズが人気を獲得してきたことで、「ニッチなものから、より多くの人が楽しめるものになった」と、進化の手応えを語る。
今回のQuest 3は、最上位機種「Quest Pro」からフルカラーパススルーといったMR向けのいくつかの機能を継承した上で、価格を抑えているのが特徴。また開発者支援も積極的に行なっており、これはMRタイトルが本格化する今後も同様であるとした。
日本市場はQuestシリーズのアクティブユーザーが最も多い地域で、世界で重要な市場のうちのひとつという。専任チームが日本に設置されているほか、ゲームコンテンツ開発では優れたIP(知財≒シリーズタイトルなど)を数多く抱える市場のため、「(Quest 2向けの)バイオハザード4のように、世界でプレイされるコンテンツを創出していきたい」(味澤氏)と意気込みも語られている。
エンターテイメント以外でも、高齢者がVRで旅行する、高等学校の授業で使われる、消防の訓練に使われるといった、幅広く活用されている事例が紹介された。味澤氏は、「Quest 3は私も使っているが、ストレスが少なく、リアルとバーチャルが融合されている。最先端の複合現実が、より身近になる」と新製品をアピールした。
渋谷・新宿で体験コーナーも
Meta Reality Labs 日本マーケティング統括 Pierre Kiang氏からは、仕様の紹介や今後展開予定のコンテンツが紹介された。この年末には、ロブロックス、レゴ、ゴーストバスターズ、ストレンジャーシングス、アサシンクリードなど、人気ゲームタイトルがQuest 3でも展開予定。日本では10月13日に「サンバDEアミーゴ」が、今冬に「ねこあつめ」が登場する予定になっている。
仕事向けでは、マイクロソフトのOffice 365に対応する予定。10月末には「Meta Quest for Business」として、複数台を一括管理可能なシステムが提供される。さらに、エンタープライズ向けシステムも提供予定とした。
マーケティング面でも日本市場では大々的に取り組まれる。30秒のテレビCMが制作され10日から放映が始まっているほか、TVアニメ「推しの子」とのコラボレーションによるWebCMを制作し、11月1日から配信する。
販売面では、量販店などの店頭にはスタッフがいなくてもMR体験ができる什器を設置する。
さらに渋谷モディと新宿マルイ アネックスの2カ所にて、10月10日~11月19日の期間に体験イベントコーナーを設置する。体験イベントコーナーでは実際にQuest 3の装着してVR/MRの体験が可能で、一部発売前のタイトルを遊ぶことも可能になっている。
Quest 3で「野田ゲー」が出る!? 刺激的な最新MR体験
発売記念イベントでは、後半にゲストとして野田クリスタル、ゆりやんレトリィバァの2名が登場し、Quest 3のMRコンテンツをステージ上で体験した。
野田クリスタルはMRのゲーム体験に刺激を受けた様子で、「(同氏が手掛けているゲームの)野田ゲーもぜひQuest 3に参加して、何かゲームを作りたい。夢が広がります」と、ゲーム制作に意欲をみせていた。
ゆりやんレトリィバァは、得意のダンスを織り交ぜながら、リズムアクションゲームの「サンバDEアミーゴ」をプレイ。ステージの背景がMRとVRで自在に切り替わる演出に驚いた様子で、「めっちゃリアル、すごく最高、めためた楽しい!」「みんなで未来に行く瞬間だと思う」とMRゲームの新たな表現に興奮していた。