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サイバーエージェント、アニメ制作に生成AI活用 研究開発部門を新設

サイバーエージェントは、アニメーション業界の生成AI研究開発に取り組む「アニメーションAI Lab」を新設したと発表した。生成AIを活用したアニメーションの新しい制作プロセスの構築を目指すとしている。

「アニメーションAI Lab」は、サイバーエージェントでAI技術の研究開発に取り組む組織「AI Lab」と、アニメ事業本部が共同で設立したもの。アニメーションを構成する背景やキャラクター画像、キャラクターの動き・音声・BGMの制作など、最新のアニメーション制作プロセスを研究し、生成AIを活用した新しいアニメーション制作プロセスの構築に取り組む予定。

具体的な研究強化分野は、画像・映像生成、アニメーション、モーション生成、レンダリング、リップシンク、音声合成・BGMなど。

また、著作権保護や健全なマーケット作りを目的として、不正利用や類似性検知といった研究も積極的に行ない、技術の正しい社会実装に務める。

第一弾の研究開発では、広告事業において、アニメーションを用いた広告クリエイティブを制作するAIプロダクトの開発・提供に取り組む。アニメーション生成AI研究を進めることで、新しい広告表現や、生成AIを活用した価値提供の実現を目指す。

同社は2020年にアニメ事業本部を立ち上げ、アニメ企画のプロデュースや「ABEMA」でのアニメの配信を行なっている。一方、広告事業領域でAIを活用する「AI Lab」は2016年に立ち上げており、AIで広告効果を最大化するといったAI関連サービスを手掛けてきた。2023年5月には独自の日本語LLM(大規模言語モデル)を開発・公開し、生成AI技術の研究開発や業務への適用・再開発に取り組んでいる。