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freeeがスモールビジネスのERPに 「freee統合型ERP」開始

freeeは、受託型・請負型ビジネスのオペレーションをすべてfreee上で完結できる「freee統合型ERP」の提供を開始した。freee販売スタンダードプランの利用者が対象で、今回のfreee統合型ERPは、IT・Web、コンサル、リサーチなど、無形商材を扱うサービス業向けとして開始する。

freeeでは、企業内の業務に応じて、「freee会計」「free販売」「freee人事労務」などのプロダクトを展開している。今回は新たなサービスが開始されるのではなく、会計・販売・人事労務の各機能をよりシームレスに扱えるよう機能強化したことから、「freee統合型ERP」という名称を掲げ、スモールビジネスにおける「ERP」導入を推進。2人~数百人規模の企業に向けて「freee統合型ERP」を展開する。

freeeによれば、2~5名規模の企業では、約80%が紙・表計算ソフトのオペレーションに依存しており、スモールビジネスの生産性が540万円、大企業は1,099万円と約2倍の差が開いている「1つの要因」とする。大企業では、企業活動に必要な経営資源や情報を一元管理できる「ERP(Enterprise Resources Planning)」が導入され、経理部などバックオフィスで取り扱う情報だけでなく、営業などを含めて社内の情報全体を一元管理しているケースが多く、こうした「社内体制」がスモールビジネスと大企業の生産性の差にも繋がっているという。

一方で、ERP導入には最低でも数億円規模、多くは数十億円の投資が必要でビジネス規模的にも中小企業による導入は現実的ではない。freeeがターゲットとするスモールビジネス向けにもERPによる生産性向上の導入を目指すのが今回の「freee統合型ERP」となる。

freeeでは、経理や労務などバックオフィス向けのSaaSサービスを展開してきたが、'22年11月からは販売管理プロダクトの「freee販売」も提供開始し、営業担当者などのフロントオフィス業務にも拡大。「ヒト(=freee人事労務)・モノ(=freee販売)・カネ(=freee会計)」の一元管理が可能になった。

今回、工数管理と原価計算の連携機能を新たに搭載し、案件原価の可視化・案件別の収支管理・入出金管理まで、freee上ですべてのオペレーションを行なえるようになった。そのため、スモールビジネス向けの統合型クラウドERP「freee統合型ERP」として展開していく。

案件原価の可視化
案件別の収支管理
入出金管理

まずは、受託型・請負型ビジネス向け、具体的にはIT・Web、コンサル、リサーチなど、無形商材を扱うサービス業向けとして開始。必要なオペレーションをすべてfreee上で完結できる。今後は、有形商材向けの統合型ERP開発にも取り組むとしている。

freee統合型ERPの利用にはfreee販売のスタンダードプランの導入が必要。今後、freee販売や、freee会計、freee人事労務などの導入企業を中心に導入を呼びかけていく。