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ポッドキャストを自動で文字起こしする「LISTEN」が正式サービス開始

音声を自動文字起こしできるポッドキャスト向けサービス「LISTEN(リッスン)」の正式サービスが6月21日にスタートした。コミュニティ機能を備え、ポッドキャスト番組の文字起こしを自動で行なうサービスで、株式会社ONDとLISTEN PROJECTが展開する。ONOの代表取締役社長は、「はてな」創業者の近藤淳也氏。

音声を配信する「ポッドキャスト」は、テキストよりも細かなニュアンスや感情を伝えやすく、聴取に一定時間が必要なことから、“熱量”の高いリスナーとつながることができるコミュニケーションの良さをもつ。一方で、「番組を聴かなければ内容がわからない」「実際に聴くには一定の時間を要する」など、新規のリスナーを獲得するのが難しく、リスナーも番組を探しにくいという課題がある。

LISTENは、AIによる文字起こしなどによりポッドキャストを活性化し、番組を配信するポッドキャスターとリスナーにとって、ポッドキャストの魅力を高めるサービスを目指す。

LISTENによる自動文字起こしは、OpenAIによるAPI「Whisper」を利用。登録したポッドキャストの音声を自動でテキスト化するほか、内容に応じて自動で見出しを付けるチャプター機能、複数人の話者を自動で識別する機能、全体の要約を自動で生成するサマリー機能などを備える。文字起こしされたテキストが正しくない場合、手動で修正も可能。

話者の自動判別に対応

LISTENで文字起こしされたテキストを選ぶと、任意の場所から音声で再生できるほか、任意の場所をテキスト付きでSNSにシェアするパーマリンク機能も備えている。番組の気に入った部分をシェアし、その場所から再生して番組を聴く、という使い方もできる。

ポッドキャストの内容をテキスト検索も可能。検索はLISTENに登録した番組全体のほか、特定のポッドキャスト番組のみを対象にできる。また、文字起こししたテキストを検索エンジンにインデックスしない設定も選択できる。

ユーザー登録すると好きな番組をフォローしたり、コメントを残せる。番組を登録すると新着エピソードが公開されたときに通知が届き、気になる番組の更新を逃さずチェックできる。また、お気に入りのエピソードやコメントに対して、「スター」を押して評価を示すことも可能。

LISTENは4月13日にポッドキャスターの招待を開始し、20日にベータリリース。Discord上でのベータユーザーからのフィードバックを得ながら、機能追加を進めてきた。この間、約400件のポッドキャストが登録し、4万件、合計再生時間3.2万時間を超えるエピソードが文字起こしされている。

正式サービス以降は、文字起こしの優先処理やポッドキャストの限定公開、エピソードの有料配信などの機能が利用できる有料オプションの提供も予定している。