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セブン&アイ、コンビニ集中。スーパー縮小しアパレル撤退

セブン&アイ・ホールディングスは、「中期経営計画2021-2025」を上方修正するとともに、「食」にフォーカスしていくというグループ戦略の転換をさらに進める取り組みを明らかにした。セブン-イレブンを軸にグローバル成長戦略を描く一方、イトーヨーカドーの店舗数はさらに縮小する。

グループ戦略の転換は2022年より開始しており、過去の総合小売業を目指す方針転換をさらに加速し、「食」の強みを軸として「セブン-イレブン」など国内外のコンビニエンスストア事業の成長戦略にフォーカスしていく。グループとしての事業構造や投資判断も、コンビニエンスストア事業の戦略投資に集中させる方針。

国内のコンビニエンスストア事業は、セブンプレミアムなどのオリジナル商品を強化しながら安定成長を目指す。新たな品揃えや新しいコンセプトの店舗にも挑戦、デリバリーなど新規ビジネスも展開する。

北米の「7-Eleven」は商品展開やデリバリーを強化。また日本・北米以外にも2025年度までに5万店を出店する計画で、日本・北米を含めて30カ国・地域での展開を目指す。

アパレル完全撤退、店舗を整理

イトーヨーカ堂など展開するスーパーストア事業は“戦略的選択肢”として抜本的改革を断行。「食」にフォーカスするべく、自社運営のアパレル事業から完全撤退する。

総合スーパー「イトーヨーカドー」は、すでに取り組んでいる店舗閉鎖計画に加えて、新たに14店舗の閉鎖を決定。店舗数は2023年2月末時点で126店舗のところを、2026年2月末で93店舗に縮小させる。

また、イトーヨーカ堂やヨークなど、首都圏のスーパーストア事業は統合再編を実施して運営効率の最大化を図るほか、ネットスーパーの整備などでさらなる利益成長が可能な収益構造を目指す。

セブン&アイ・ホールディングス グループの店舗数。「西武・そごう」はすでに売却が決定している