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東京メトロ有楽町線・南北線延伸の地域公共交通計画策定
2022年12月26日 19:40
東京都は、東京メトロ有楽町線および南北線の延伸に向け、両路線の「地域公共交通計画」および「地域公共交通利便増進実施計画」を策定した。
東京メトロ有楽町線の分岐線(豊洲~住吉)、および南北線の分岐線(品川~白金高輪)に係る計画。計画期間はともに'22年度から'30年代半ば。
有楽町線の延伸で東西線の混雑緩和 東陽町で接続
有楽町線は、東京都と江東区が策定するもので、国際競争力強化の拠点である臨海副都心と都区部東部の観光拠点等とのアクセス利便性の向上や東京メトロ東西線等の混雑緩和および駅の利便性向上等を図る。
アクセス利便性について、東京メトロ豊洲駅-住吉駅間のアクセス時間を、開業前の約20分から、開業後には約9分へと、約11分の時間短縮目標を掲げる。混雑率緩和については、周辺路線における最混雑区間である東西線(木場→門前仲町)のピーク時1時間平均混雑率について、-19ポイントとすることを目標に掲げる。なお'19年度実績は199%で、目標達成により国の目標値である180%以下となる。
そのほか、新たに中間新駅である(仮称)枝川駅、(仮称)千石駅が整備されることで、鉄道空白地帯が解消され、最寄り駅へのアクセス利便性向上、鉄道交通需要の増加、新駅周辺での居住・交流人口の増加およびまちづくりの進展を見込む。
また、豊洲駅改良計画により、ラッシュ時間帯の駅ホーム上の混雑緩和、バリアフリー設備の充実が図られることによる利便性向上等を見込む。
総事業費は延伸が約2,690億円、豊洲駅改良が約296億円。
南北線延伸で品川から乗換えなしで六本木一丁目・溜池山王へ
南北線は港区と協議し策定するもので、広域的な交通結節点である品川駅や国際競争力強化の拠点である同駅周辺と、六本木等の都心部とのアクセス利便性向上を図る。
アクセス利便性について、整備後の(仮称)品川駅から六本木一丁目駅へのアクセス時間を開業前の約19分から、開業後には約9分へと、約10分の時間短縮目標を掲げる。また、六本木一丁目、溜池山王などの主要な都心地区と品川地域への移動時間およびJR東海道本線・京浜東北線、京浜急行本線等の各路線沿線への移動時間短縮、乗換え回数削減につながるとしている。
そのほか、品川駅から新橋駅を経由して赤坂方面へ向かう流動などが新路線に転換することによる、銀座線等の路線の混雑緩和を見込む。総事業費は約1,310億円。