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月550円の動画配信サービス「DMM TV」 エンタメコスパ最強
2022年12月1日 11:05
DMM.comは、新たな動画配信サービス「DMM TV」を12月1日からスタートする。月額550円のDMMプレミアムに加入すると、DMM TVの有料作品が視聴可能になるほか、DMMブックやDMM GAMESの一部作品なども楽しめる。
DMM TVは、アニメを軸に漫画や2.5次元、バラエティなどの様々な動画を配信する定額制動画配信サービス(SVOD)。DMMプレミアムに加入することで、新作から独占配信作品、オリジナル作品などのコンテンツをスマートフォンやPC、テレビから楽しめる。
DMMが展開していた「見放題ch ライト」を統合し、新たなサービスとして展開。作品数はアニメ4,600作品、エンタメを含む12万作品が年内に見放題となるほか、アダルト作品の「FANZA TV」の対象作品も見放題になる。また、ライブ配信によるリアルタイム番組も予定しており、将来的には同時視聴しているファン同士が交流できるコメント機能も整備する予定。キャッチコピーは、「アニメ・エンタメ、コスパ最強」。
DMM TVは、スマートフォン/タブレット向けのiOS/AndroidアプリとFire TVアプリを用意。パソコンではWebブラウザで視聴可能で、ダウンロードしたVR動画については「DMM Player v2」を利用する。テレビ向けやPlayStation 4/5向けアプリも後日提供予定としている。
DMMプレミアムは、DMMによるエンターテインメントサービスを1つのサブスクリプションで楽しめるマルチエンタメ・プラットフォームとして展開。DMMブックスの書籍やコミック、DMM GAMESのゲーム、オンラインくじ、オンラインクレーンゲームなどが楽しめる。
DMM TV内の[ブック]タブからはDMMブックスの書籍を読めるなどDMMサービス内での連携も進めており、今後、DMM GAMESやDMM JCBカードなど連携したサービス特典や外部アライアンス企業と連携した特典などを展開する。1日時点では23の会員特典を用意している。
DMMプレミアムは月額料金550円で、新規登録から3カ月間は550円相当のDMMポイントを付与。また、初回30日間は無料となる。
月額料金の支払い方法は、クレジットカードと、DMMポイント、キャリア決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い。なお、DMM.comでは、7月にMastercardが利用不可となった。カード会社による規制の影響については、「常にカード会社とはやり取りをしており、時代とともにレギュレーションも変わる。すぐにDMMでなにかするということはないが、密に連携を取りながら対応していく」(DMM.com 村中悠介COO)とした。
DMMプレミアムでは、今後2年間で200万人の会員獲得と、DMM.comのプラットフォーム全体で売上300億円を目指す。そのために今後500億円規模の投資も予定している。なお、2年間で200万人の会員という獲得目標には、既存のDMM見放題chライトの会員(約20万人)も含む。DMM見放題chライトユーザーは、1日付けでDMMプレミアム会員に移行されている。
DMMの「プライム」サービスでDMM経済圏を拡大
今後、DMM TVをきっかけにDMMプレミアムを強化していく方針。作品についてはアニメを中心に「濃いラインナップ」から強化するという。また、12月1日からは、DMMブックスでは2,000作品以上を対象に、23時間待てば無料で読める機能「毎日0円(まいにちぜろえん)」を開始。2,000作品以上を無料配信の対象にするなど、DMM内のサービス連携も強化していく。
DMM TVのオリジナルアニメとして「LUPIN ZERO」を12月16日から見放題独占配信。バラエティは佐久間宣行氏や藤井健太郎氏プロデュースのオリジナル作品などを用意する。見放題配信とともに、独占PPV配信なども強化。また、12月14日には「コンテンツ発表会」を予定しており、今後のラインナップの詳細は当日に発表する。
DMM.comの村中悠介COOは、「コンテンツプラットフォームとしてはたしかに最後発。しかし、それ故に、既存サービスの良いところを研究してきた。コンテンツクオリティ、料金にこだわっている。自信を持ってお届けする」とアピール。
村中COOは、「いまのエンタメは様々なサービス上にバラバラに存在している。DMMでは“1つの場所”で楽しめるサービスを作りたい」と言及。その上で、DMMのゲームやコミックなどの「IP(知的財産権)」を使ったメディアミックス展開も強化するほか、DMMグループでは縦型マンガのWebtoonなどに「業界最大規模」という投資を行ない、IPを軸に「DMM経済圏」でのサービス展開を加速。動画「見放題」以外にもPPVやゲーム、コミックなどでのユーザー獲得を図る。
550円という価格については、「DMM TVという動画配信“だけ”であれば、難しいが価格設定だが、プレミアム会員になっていただくことで、違うサービスを使っていただくことを前提にしている。考え方としては『Amazonプライム』などに近い。価格インパクトを実現できたのは、経済圏のなかで、ユーザーに楽しんでいただく仕組みにしているから」と語り、持続可能な価格設定であるとした。