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リモコンで車庫入れ。快適を追求した新型「セレナ」
2022年11月28日 15:53
日産自動車は28日、「セレナ」をフルモデルチェンジし、ガソリン車を今冬から、e-POWER車を2023年春から発売する。最上位グレードでは、先進運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載し、長距離運転におけるドライバーの負担を軽減する。価格は276万8,700円~479万8,200円。
「家族のためのミニバン」として、ファミリー層を中心に展開するセレナがフルモデルチェンジ。初代から受け継がれる“BIG”“EASY”“FUN”のコンセプトを継承した室内空間の広さや利便性を活かしながら、移動時の快適性を追求。最先端技術や機能の充実を図った。
運転支援機能の「プロパイロット」は全車に標準装備。さらに、最上位グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」(479万8,200円)には、ミニバン世界初搭載となる先進運転支援システム「プロパイロット2.0」と新開発のe-POWER専用エンジンと組み合わせた第2世代「e-POWER」を搭載する。
プロパイロット2.0は、前方障害物を回避する際、ドライバーのステアリング操作を支援する「衝突回避ステアリングアシスト」や、一度駐車した場所を駐車枠として記録できるメモリー機能付きの「プロパイロット パーキング」を日産として初搭載する。記録した駐車位置に近づくと、ボタン一つでステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御し、駐車が苦手な人も安心という。
さらに「e-POWER LUXION」には、リモコン操作で車の出し入れが可能となる「プロパイロット リモート パーキング」を搭載。狭いスペースでの乗り降りや荷物の出し入れをスムーズに行なえる。
第2世代「e-POWER」は、新開発の1.4L e-POWER専用エンジンを組み合わせ、エンジンの作動音を抑制するとともにパワフルで気持ちの良い加速性能を実現。車両状態や走行環境に加え、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御する世界初のエネルギーマネジメント技術を搭載することで、エンジンの作動頻度を低減し、高い静粛性を実現する。また、車体の遮音性能を大幅に高めており、後部座席と会話のしやすい静かさとした。
新開発のシートにより車体の揺れの伝達を抑え、クルマ酔いにつながる頭の急な揺れを抑制するなど、快適性も追求。アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」の操作性も向上させた。また、高剛性ステアリングにより操縦安定性を高め、ミニバンが苦手とする横風を受け流す車体構造によりふらつきを抑え、高速でも安定した走りを実現できるという。
外装は上質でモダンな要素を取り入れており、「e-POWER LUXION」とハイウェイスターは、ダイナミックで力強い走りを想起させる印象的なデザインに仕上げた。運転席は視界を遮る凹凸を減らし、運転のしやすさを向上した。シートは、お菓子などの食べかすが隙間に入り込みにくく、飲み物などをこぼしてしまった時もふき取りやすくしている。シフトには日産として初めて、スイッチタイプの電制シフトを採用した。
家族のための広い車室空間などの特徴は継承。運転席の足の通過スペースは先代モデルから120mm拡大し、運転席と助手席の間の移動をしやすくした。また、シートスライド機構を3列目にも標準装備し、8人フル乗車でもゆったりとした座り心地を実現する。
マルチセンターシートは、e-POWER車でも8人乗りを実現。家族で使用するシチュエーションに合わせて、7-8人乗りをアレンジできる。バックドア全体を開けずに荷物の出し入れが可能なデュアルバックドアも、開口時のサイズを見直しし、より狭い駐車スペースでも使用できるようになった。
また、全席にスマートフォンや財布などを置ける小物置き場を設置。500mlの紙パックが入るカップホルダー、USBの設定、車内Wi-Fiや乗る前エアコン(NissanConnectサービス契約が必要)などに対応する。エアコンの操作は、タッチパネル式オートエアコンを採用し、運転席、助手席、後席で別々に温度設定ができる独立温度調節機能を採用している。e-POWER車には、100V AC電源(1,500W)をオプション装備しており、アウトドアにおける家電製品の稼働や、災害時等の非常用電源としても活用できる。
詳細や試乗レポートはCar Watchで紹介している。