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真夏の天体イベント「ペルセウス座流星群」 12日夜から見頃に

提供:国立天文台

毎年、お盆近くに極大を迎える「ペルセウス座流星群」が、今年は8月12日の夜から13日の明け方にかけて見頃を迎えます。

国立天文台によると、普段より多くの流星を見ることができるのは、8月11日の夜から13日の夜までの3夜。このうち、12日の夜に最も多くの流星が出現するということです。いずれの夜も21時頃から流星が出現し、夜半を過ぎて薄明に近づくにつれて流星の数が多くなります。ただし、今年は12日が満月で、ほぼ一晩中明るい月明かりがあるため、観測条件はあまりよくありません。

最も多く流星が見られるのは13日の明け方近くで、東京では3時頃です。このとき、空の暗い場所で観察した場合の流星数は、1時間あたり30個程度と予想されています。例年より数は少ないですが、時折、月明かりに負けない明るさを持つ流星が出現することもあるそうなので、期待したいところです。

流星は「放射点」を中心に出現します。ペルセウス座流星群は、ペルセウス座付近に放射点があることから、その名が付けられました。

流星は放射点の方向だけに現れるわけではなく、空全体に現れるため、空の広い範囲を見渡すと観測できる確率が高くなります。目が屋外の暗さに慣れるまで最低でも15分ほど観察を続けると発見しやすく、レジャーシートなどを敷いて寝転ぶと楽に観察できます。

関東・東北は厳しい条件だが14日に期待も?

気になる天気ですが、ウェザーニュースによると、台風が13日頃、東日本に接近する可能性があることから、12日夜から13日明け方に関しては関東を中心に、東北南部、近畿で雲が広がりやすい予報としています。東北北部には前線に伴う雲が広がることから、ともに流星観測は厳しい見込みです。

北海道や北陸、中四国より西では観測チャンスがあるそうです。

また、台風が去り、14日の夜に天気が回復すれば、ピークは過ぎていてもまだ流星群を観測できる可能性はあります。

昨年は極大の約1日半後に、例年の極大時の2倍に達する予想外の活動が観測され、話題となりました。今年、地球の位置が同じ条件となるのは14日深夜23時台になります。昨年と同じような予想外の極大が起こる可能性は高くないそうですが、予想外の活動に遭遇するチャンスはあるかもしれません。

土星も見頃に

その他の天体イベントとして、8月15日に土星が「衝(しょう)」を迎え、観測の好機を迎えます。衝とは太陽系の天体が、地球から見て太陽とちょうど反対側になる瞬間のことです。大洋が沈むころに東の空から昇り、日の出頃に西の空に沈むため、一晩中観測できます。また、11日~12日にかけては月が土星に接近し、2つの天体が並ぶ様子がみられるそうです。

土星の環は肉眼では観測は難しいですが、小さめの望遠鏡でも観測は可能です。これから数年間は環の傾きが小さい時期に入るため、環が見えにくくなります。土星らしい姿を観測するなら今がチャンスです。

提供:国立天文台
提供:国立天文台