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ワークマンがキャンプギアに本気。テント・シュラフから小物まで130品
2022年2月22日 20:50
ワークマンは、2月22日に販売を開始した「ワークマン キャンプギア」のメディア向け展示会を実施。テントやシュラフなどから、ランタン、焚火ノコギリといった小物まで、130アイテムのキャンプギアを販売する。購入方法はWeb注文・店舗受取のみ。
ワークマン キャンプギアのコンセプトは「自然の中では、みんな職人。」。テント組立、薪割り、料理など、すべて職人の世界であるという考えから、「自然の中での遊びには、たくさんの“しごと”がある」とし、プロ品質の安全や快適を届けることを目指す。
具体的には、ワークマンだからできる低価格によりキャンプのハードルを下げることと、ウェアで培った機能性をキャンプギアに落とし込むこと。
低価格帯の商品として例えば、テント4,900円、チェア1,780円、シュラフ1,500円、テーブル980円、ランタン780円といった、9,940円で揃えられるキャンプ必需品5点をラインアップする。
テントやチェア、シュラフ、テーブルなどは、ビギナーが1万円以下で揃えられるアイテム以外にも、様々なサイズ、バリエーションを展開する。
ウェアで培った機能性を応用したキャンプギアとして、撥水加工「DIAMAGI DIRECT」や、虫が近寄らない防虫加工「DIAGUARD」、焚火などの火の粉に強い防融加工「FLAME-TECH」を使用したテントやタープなどがある。
防虫加工を採用したのは、虫はキャンプに慣れていれば気にならない人も多いが、ビギナー、特に女性は虫を嫌がる人が多いため。なお防虫加工のウェアは顔まで隠せるようになっており、畑仕事やガーデニングなどにおけるハチによる被害を防止できるという。
撥水加工については、テントを畳んで撤収する際、朝露により濡れていることが多いことから、重要な機能として採用。防虫加工や防融加工とあわせて使用したアイテムも展開する。
キャンプで必需品となるアイテムのほか、テントで寝る際に使用する「アウトドアマットレス」や「アウトドアピロー」、バーベキューで使用する「BBQポータブルコンロ」や「折畳みBBQグリル」、刃物の「焚火ノコギリ」や「ミニ4WAYツール」等を取りそろえる。
生地の横展開で「高性能×低価格」を実現
ウェアの機能性を応用するメリットは、「ワークマンの高機能素材の魅力」を知っているアウトドアユーザーの購入を見込める点が1つ。もう1つに、生地の生産量を増やすことによるコストダウンがあり、これにより低価格を実現しているという。キャンプギアの生地は、ソロキャンプ用のテントでジャケット3着分、4人用で15着分を使用する。
ワークマン 専務取締役 ⼟屋哲雄氏は、スポーツ・アウトドアブランドを作った2016年からワークマンの成長が始まったと説明。一番転機になったのは2018年のワークマンプラスのスタートで、見せ方を変えることで大きく成長したという。ただし土屋氏は、アウトドアブランドの売上は2019年から21年の間に4倍となり勢いは続いているものの、早晩店舗の限界に達するとみている。
キャンプ市場については、キャンプ初心者が増えており、これは一過性のブームで終わらないと見る。そういったニーズに対して、ワークマンでは趣味性の高い高価なキャンプ用品ではなく、一般の人でも家族やパートナーなどと軽い気持ちでキャンプを楽しめるよう、自社の強みを活かした低価格のキャンプギアを提供する。
Web注文限定としているのは既存店の売場スペースの限界によるものだが、Web注文による無在庫販売方式は将来の成長の切り札と考え、「社運をかけて」取り組むとしている。今後は作業服や防寒ウェアなどにおいても、サイズによってはWeb注文・店舗受取専用品に加えていき、同購入方法の販売を5年で200億円規模に育てることを目指す。