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今日は「ほぼ皆既」月食。89年ぶり次回は65年後
2021年11月19日 12:10
日本全国で観測可能な「ほぼ皆既」の部分月食として89年ぶりとなる現象が、19日の16時18分ごろから始まる。部分月食ではあるものの、月の直径の97.8%までが影に入り込むため、皆既月食に近い現象が観測できる可能性がある。
部分月食の始まりは16時18分頃だが、この時間に観測ができるのは北海道や東北地方北部のみ。それ以外の地域では月が既に欠けた状態で昇ってくる「月出帯食(げつしゅつたいしょく)」とう状態になる。東京での月の出の時間は16時28分頃。
食が最大になる時間帯は18時3分頃。皆既月食では、月が完全に影の中に入ると、月が赤黒い色になって見えることが多いが、部分月食では通常そうした現象はみられない。しかし、今回の部分月食では、月の大部分が影に入るため、食が最大になる時間には、影の部分が色づいて見える可能性がある。部分月食の終わりは19時47分頃。
前回、同様の部分月食が観測できたのは、89年前となる1932年9月15日だったが、食の最大が観測できたのは一部地域のみだった。食の最大も含めて全国で観測できるのは1881年12月6日以来の140年ぶりとなる。
なお、次回、全国で食の最大が観測できるのは65年後の2086年11月21日。
気になる天気は?
ウェザーニュースによると、今日の夕方頃の天気は北海道などを除き、全国的に晴れる予報。関東以西では観測できる可能性が高いとしている。関東地方は全般的に薄い雲が広がる可能性があるものの、観測できる可能性は高い。
北日本や北陸から山陰は雲が広がりやすいもの、観測チャンスがあるエリアもあるという。残念ながら、北海道や東北日本海側では天気が下り坂で、観測は難しいとしている。
なお、国立天文台およびウェザーニューズでは、16時からライブ配信も予定している。