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WAON、Apple Pay対応。iPhoneで「若者もWAON」
2021年10月21日 11:52
イオンの電子マネー「WAON」がApple Payに対応した。これにより、iPhoneやApple Watchで非接触でのチャージや決済が可能になる。
Apple Payに設定したクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードからのチャージが可能。対象ブランドはJCB、Mastercard、American Express。イオンカードを「WAON」アプリに登録すれば、設定した金額が自動でチャージされる「オートチャージ(自動入金)」も利用可能。イオンカード以外のカードは、オートチャージ非対応。
iPhoneを持っていない家族でも、ファミリー共有設定されたApple WatchにWAONを設定すれば決済を行なえるようになる。
WAONアプリからWAONの新規発行も可能なほか、買い物の購入金額の一部をイオンが自治体などに寄付する「ご当地WAON」159種類の発行も全国どこからでも行なえる。これにより該当する地域に居住しなくても地域に貢献できる。
WAONアプリには「WAONステーション」機能も搭載し、従来は店舗の端末で行なっていたポイント交換もiPhoneで行なえる。
若年層の取り込みを狙うApple Pay・Apple Watch対応
10月21日からサービスが開始されることを受け、イオンは店頭で使える様子を報道関係者向けに公開した。
イオンが展開する電子マネー「WAON」は、2022年で15周年を迎える。利用できる加盟店数は約86万3,000カ所。
現在は特に、シニア層がプラスチックカード(ICカード)で利用しているといい、iPhoneのApple Payへの対応やApple Watchで利用できるようになることで、課題とする20代~40代前半のユーザーの拡大を狙う。また、「これまでイオンに足を運んでこなかったような新規ユーザーの獲得も目指す」(イオンリテール WAON推進部長の山元環樹氏)としている。
スマホ決済の「イオンペイ」とのすみ分けについて山元氏は、WAONは比較的少額決済で、クレジットカードなどの与信枠で使う決済とは異なる使い方になっていると指摘。電子マネーは手元で管理する現金のように使われているとし、すみ分けできるとの見方を示している。
WAONのプラスチックカードは発行時に手数料として300円が必要だが、「WAONアプリ」上でのWAONカードの発行は無料。すでに利用しているプラスチックカードからの移行も可能で、残高も移される。ただし移行は一方通行で、プラスチックカードを同時に利用したり再利用したりすることはできない。
このほかWAONアプリでは、貯まったポイントをWAONの残高としてチャージするWAONステーションの機能が用意される。交換時にポイント数の指定はできず、貯まっているポイントがすべて残高にチャージされる。
なお、iOSに搭載の「ウォレット」アプリにて、WAONのチャージに使えるクレジットカードにVisaが含まれていない点については、(Appleではなく)イオン側の事情で、Visaと交渉を進めている段階としている。