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電動キックボードの自転車レーン走行実証実験。特例制度で要件緩和

’19年10月の東京モーターショーで公開されたLuupの2輪電動キックボード

電動キックボード事業を展開するLuup、mobby ride、EXxの3社は、特定エリアにおいて電動キックボードの普通自転車専用通行帯(自転車レーン)の走行を可能とする実証実験の計画が、10月16日に「新事業特例制度」に認定されたことを発表した。

電動キックボードは法令上原動機付自転車(原付)に該当し、車道を走行することは法令上の問題はない。しかし3社が参画する、国内電動キックボード事業者を中心に構成されるマイクロモビリティ推進協議会としては、車道走行のみの危険性の懸念から、原付としての走行を行なってこなかった。

原付に該当するためヘルメットやナンバープレートが必要

一方で歩道の走行は「不適切な走行」に当たるが、原付化の必要性や法令に関する認知が不十分であることから増えているという。

こういった課題に対してマイクロモビリティ推進協議会は、規制官庁や街づくり関係者との対話を重ねた上での規制の適正化の実現を目指している。

今回、実証実験の計画が新事業特例制度に認定されたことから、原付としての電動キックボードをベースに、「走行場所の拡大」による安全性・利便性の検証を行なう。具体的には、特例措置により特定エリアにおける自転車レーンの走行が可能となることから、公道(特定エリアの車道+自転車レーンのみ、歩道は走行しない)での実証実験を進める。

実施期間は、10月中旬から2021年3月末まで。実施エリアは下記の通り。


    EXx:東京都世田谷区の全域、渋谷区の全域、神奈川県藤沢市の全域、千葉県柏市の一部エリア
    mobby ride:福岡県福岡市、広島県尾道市、愛媛県今治市、兵庫県神戸市のそれぞれ一部エリア
    Luup:東京都千代田区の一部エリア、新宿区の一部エリア、世田谷区の全域、渋谷区の全域

特例処置は、認定を受けた新事業活動計画のもと実施される実証にのみ適用されるもので、認定を受けていない事業者や個人の電動キックボードの走行には適用されない。

マイクロモビリティ推進協議会は、2021年前半目処に検討がなされる「国家戦略特別区域法に基づく運転者の要件等の特例措置」を講じた実証実験に向け、今回の実証を通して、電動キックボードの適切な走行条件の検証を推進する。